11月24日に行われましたデュエマ甲子園中部大会Bブロック2位、DS限定構築「赤単ガイグレン」について記述します。
『DS赤単ガイグレン』
3 x メテオ・チャージャー
4 x 勝負だ!チャージャー
4 x ネクスト・チャージャー
4 x モエル 鬼スナイパー
4 x 天守閣 龍王武陣
4 x 英雄奥義 バーニング銀河
2 x 爆流剣術 紅蓮の太刀
4 x 永遠のリュウセイ・カイザー
4 x 龍覇 グレンモルト
4 x 次元龍覇 グレンモルト「覇」
1 x 龍覇 グレンモルト「爆」
2 x 暴龍事変 ガイグレン
1 x 神光の龍槍 ウルオヴェリア/神光の精霊龍 ウルティマリア
1 x 百獣槍 ジャベレオン/百獣聖堂 レオサイユ/頂天聖 レオザワルド
1 x 天守閣 龍王武陣 -闘魂モード-/熱血龍 ガイシュカク
1 x 最前線 XX 幕府/熱血龍 GENJI 「天」
1 x 爆熱剣 バトライ刃/爆熱天守 バトライ閣/爆熱DX バトライ武神
1 x 銀河大剣 ガイハート/熱血星龍 ガイギンガ
1 x 将龍剣 ガイアール/猛烈将龍 ガイバーン
1 x 覇闘の将龍剣 ガイオウバーン/勝利の覇闘 ガイラオウ
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今回のコンセプトは《爆熱天守 バトライ閣》に依存しない、デッキトップに左右されにくいデッキの構築です。
■基本方針
DS限定構築は存知のとおり、1コストで殴れるクリーチャーが存在しません。
よって、3コストのチャージャー呪文からスタートしても、先手であれば十分に2コストのマナ加速カードを使ってくる相手とも渡り合えると判断しました。
赤単色の比較対象に挙げられるのは、赤緑の《爆熱天守 バトライ閣》や《怒英雄ガイムソウ》、《龍覇 グレンモルト「爆」》を主軸としたデッキタイプです。
このようなデッキにはどうしても《爆砕面ジョニー・ウォーカー》、《無双龍騎ミツルギ・ブースト》、《悠久のフォーエバー・プリンセス》といった赤緑の多色カードを積んだ上で、更に2コストブーストや《豊潤フォージュン》、《エコ・アイニー》といったような緑単色のブーストカードを積まざるを得ません。
今回のようなシングル戦においては、トップが多色もしくは緑単色のカードだったためにマナ武装が発動できなかった、というようなトップに依存する要素を極力排除するのが良いと考えています。
ですので《爆熱天守 バトライ閣》に依存せず、マナ武装を確実に発動させ《次元龍覇 グレンモルト「覇」》、《英雄奥義 バーニング銀河》、《暴龍事変 ガイグレン》といったパワーカードを使っていくデッキ構成が目標になりました。
■採用カード
《メテオ・チャージャー》《勝負だ!チャージャー》《ネクスト・チャージャー》
このデッキの初動となるカードです。
通常環境だと3コストのマナ加速は遅く感じますが、DS限定構築では十分間に合います。
3ターン目のチャージャー、4ターン目のチャージャーとつなげることで次のターンに7コストまで到達でき、《次元龍覇 グレンモルト「覇」》をキャストできます。
この動きが強力なためチャージャー呪文は11枚。チャージャー呪文の配分は難しいところですが、体感だと《勝負だ!チャージャー》が最も効果を使用します。
《モエル 鬼スナイパー》《天守閣 龍王武陣》《英雄奥義 バーニング銀河》《爆流剣術 紅蓮の太刀》
このデッキの防御カードであり、肝となるカードです。
枚数は合計14枚。これは一般的な赤緑や赤単と比べて多い構築となっています。
シールドに埋まるシールド・トリガーの期待値は1.8枚。2枚以上シールド・トリガーが埋まっている確率は6割を超えます。
実際の試合では、本戦の2回戦を除き全ての試合でシールド・トリガーが2枚以上埋まっていました。
これら全てのカードが《龍覇グレンモルト》及び《銀河大剣ガイハート》の龍解を阻止できるカードであるので、《龍覇グレンモルト》に対しては1度龍解をトリガーで防ぎ、カウンターで《次元龍覇 グレンモルト「覇」》+《覇闘の将龍剣 ガイオウバーン》をプレイすることで逆に制圧します。
この中でも特に重要なカードはやはり《英雄奥義 バーニング銀河》です。
このカードのパワーは他のシールド・トリガーと比べて群を抜いており、非常に処理しづらいフォートレスのみならずほぼ全てのクリーチャーを破壊することができます。
このカードを常に手札に持っておきたいことも、《怒英雄ガイムソウ》を軸にしなかった理由の1つです。
《モエル 鬼スナイパー》が入れば、自分の《永遠のリュウセイ・カイザー》や《次元龍覇 グレンモルト「覇」》を召喚しながら相手のクリーチャーを破壊します。相手の打点を細かく削るのは、今回の公式大会で戦うにあたって非常に重要です。
《爆流剣術 紅蓮の太刀》は《英雄奥義 バーニング銀河》同様、1度に2枚の盤面を処理できるカードです。
欲を言えば除去範囲があと1000広かったら…と思うこともありましたが、予選本戦そして決勝を含め、幾多の《龍覇グレンモルト》を破壊してくれたので文句はありません。
《天守閣 龍王武陣》はハンド交換を行いつつ除去を放てるカードです。
加えたカードのパワー以下という除去範囲も強く、こちらの《永遠のリュウセイ・カイザー》を回収し、相手の《永遠のリュウセイ・カイザー》を破壊することもできる非常に優れたカードであります。《ドンドン吸い込むナウ》と違い、加えたそれ以外のカードはシャッフルされるのも評価ポイントの1つです。
《永遠のリュウセイ・カイザー》
このデッキの核といっても過言ではありません。3年前に登場して以来、第一線で活躍し続けるパワーカードです。
何せ弱い場面がありません。強いて言うなら《地獄門デス・ゲート》には注意して、多少危うくともアタックしておかなければならない場面があることでしょうか。
《龍覇 グレンモルト》
このデッキの中盤を担う重要カード。
白単相手には《最前線 XX 幕府》、イメン系統には《神光の龍槍 ウルオヴェリア》、バトライ閣系統には《天守閣 龍王武陣 -闘魂モード-》、そして詰めに《銀河大剣ガイハート》と非常に細かな動きができます。効果を含め7000というパワーラインは《天守閣 龍王武陣 -闘魂モード-》を含めると9000まで到達し、DS限定構築でよく見られるパワーライン、7000-8000を上回ることができます。
《次元龍覇 グレンモルト「覇」》
《龍覇 グレンモルト》以上にユーティリティ溢れるカード。このカードがなければ赤単は成立しないでしょう。アタックトリガーで、文明を問わずコスト6以下ならばどのようなカードでも超次元ゾーンから出せる強さは説明しなくてもわかると思います。
このカードの唯一の欠点はアタックトリガーであること、それに尽きます。だからこそ先出しの《龍覇 グレンモルト》で《最前線 XX 幕府》を出してブロッカーを除去したり、アタックトリガーでもタイミングを逃さずに使用できるドラグハートの採用が望まれます。また、シールドを攻撃することで逆にカウンターされないようなケアも十分必要です。
《龍覇 グレンモルト「爆」》
このカードは前日の調整段階の最後まで自由枠でした。
ただ、やはりコスト5のドラグハートに触れる能力は強力で《天守閣 龍王武陣》で回収して8000火力になる点も考慮しての採用でした。
本戦では最後の詰めに1度だけ《爆熱天守 バトライ閣》を場に出しつつ攻撃し、《次元龍覇 グレンモルト「覇」》を捲ることができた試合がありました。
また《天守閣 龍王武陣 -闘魂モード-》+《覇闘の将龍剣 ガイオウバーン》の5000修正を受け13000まで到達でき、《古代王ザウルピオ》や《熱血星龍ガイギンガ》も処理できることは覚えておいて損はないと思います。
《暴龍事変 ガイグレン》
今回僕がこのデッキタイプとして名前をつけたカードです。
元々はハズレカードとして不遇なビクトリーレア扱いされていたカードでしたが、調整中に強いと思える場面が何度かあったので採用に踏み切りました。
このカードの強みはなんといっても《勝利宣言 鬼丸「覇」》、《勝利天帝G・メビウス》と違い9コストであることです。
《永遠のリュウセイ・カイザー》が作り出した1ターンの猶予があれば、決着まで持ち込めるカードなのです。また《勝利宣言 鬼丸「覇」》と同じく引いたターンに即座に出し、そのまま相手にターンを渡さずに勝てるのも魅力的。
選ばれた時の効果も《熱血星龍ガイギンガ》ほどではないものの、《逆転女王プリン》や《音階の精霊龍コルティオール》等のタップトリガーに関しては無類の強さを発揮し、《地獄門デス・ゲート》を受けても蘇生されたクリーチャーを道連れにしてくれます。
超次元はドラグハートだけで構成されています。
使用した経験が多いドラグハート順に採用しましたが、もう数枚試したいカードがあったのも事実です。
《神光の龍槍 ウルオヴェリア/神光の精霊龍 ウルティマリア》
装備したドラグナーをブロッカー化します。このデッキでは《龍覇 グレンモルト》をブロッカー化することで、相手の《龍覇 グレンモルト》や《龍覇 イメン=ブーゴ》の攻撃を阻止します。
また貴重な防御役でもあるので、《終末の時計クロック》があるかもしれない相手のシールドを殴りに行く時はなるべく立てておきたいカードでもあります。
《次元龍覇 グレンモルト「覇」》からだと素で裏面から出せます。たまにこのプレイで《爆熱天守 バトライ閣》が龍解しなくもありません。
《百獣槍 ジャベレオン/百獣聖堂 レオサイユ/頂天聖 レオザワルド》
《次元龍覇 グレンモルト「覇」》からしかこのデッキでは出せません。
黒単に対する最終兵器です。チャージャー呪文2枚から《次元龍覇 グレンモルト「覇」》へとつなげることで処理のできないSA2点が生成され、ウェポン除去を持たない黒単に対してこれだけで殴り勝つことができます。トリガービートに対しても有効な場面があるでしょう。
前日の調整で黒単に4-1することができたので採用に踏み切りました。
置換しすぎるとST無効化されながらシールドがなくなったり、多重スレイヤーでひどい目みることもあるのでご利用は計画的に。
《天守閣 龍王武陣 -闘魂モード-/熱血龍 ガイシュカク》
本戦では一番使用したカード。とかくパワーラインを上げられるのが強いです。
裏面のブロック貫通能力も忘れずに。非常に高い突破力を誇ります。
《最前線 XX 幕府/熱血龍 GENJI 「天」》
本戦で2回当たった白単にはこれのおかげで勝てたとしか言いようがありません。
《熱血龍 ガイシュカク》にも勝る圧倒的な突破力は天門系統の《蒼華の精霊龍ラ・ローゼ・ブルエ》、《音感の精霊龍エメラルーダ》だけでなく《魔狼の悪魔龍ミナゴロッセオ》でスレイヤー化したブロッカーに対しても強く出れます。なによりアタックタイミングで龍解をするので即座に打点を形成できるのも魅力の1つです。
《爆熱剣 バトライ刃/爆熱天守 バトライ閣/爆熱DX バトライ武神》
正直あまり使いません。が、やはり効果は強力そのもの。
相手の《永遠のリュウセイ・カイザー》に対して《龍覇グレンモルト》に《爆熱剣 バトライ刃》を装備させ、殴り返しから身を守るプレイングも覚えておくといいと思います。
相手にこのカードの存在を見せることで、デッキの内容を多少誤解させることができます。
《銀河大剣 ガイハート/熱血星龍 ガイギンガ》
いわずもがなの強力ドラグハート。龍解できる時はさっさと龍解しちゃいましょう。
2回目の《次元龍覇 グレンモルト「覇」》の攻撃で出してもトリガータイミングを逃しているので龍解しません。
《将龍剣 ガイアール/猛烈将龍 ガイバーン》
《龍覇 グレンモルト》からもシールドを叩かずにおける単発除去が欲しい場面が多かったので採用しました。
また《次元龍覇 グレンモルト「覇」》にこのカードが装備されている場合、攻撃時に先に龍解処理を挟むと再度《次元龍覇 グレンモルト「覇」》にウェポンを装備できるようになります。
《覇闘の将龍剣 ガイオウバーン/勝利の覇闘 ガイラオウ》
《次元龍覇 グレンモルト「覇」》のアタックトリガーでバトルゾーンに出すことが専らですが、3000のパワー上昇効果が強いです。
これで今まで勝てなかった10500~13000ラインのクリーチャーが《覇闘の将龍剣 ガイオウバーン》+《天守閣 龍王武陣 -闘魂モード-》の5000修正で倒せるようになりました。。準決勝ではこの組み合わせで対戦相手の《精霊龍王スタグネイト》を処理しロックを解除しました。
またシールド・トリガーを踏ませた後、相手のクリーチャーをこのカードで処理しつつ《勝利の覇闘 ガイラオウ》で制圧するところまで行えば相手の打点を4枚抑えることが可能になります。
■プレイング
チャージャー呪文2枚から《次元龍覇 グレンモルト「覇」》へとつなげるプランと、チャージャー呪文から《天守閣 龍王武陣》《モエル鬼スナイパー》そして《龍覇グレンモルト》から3コストのフォートレスを出す2パターンがあります。基本的に前者の方が強力ですが、ヘブンズ・ゲート系統などの打点を貯めるデッキに対しては《龍覇グレンモルト》で牽制する手段が功を奏することが多いです。
トリガー枚数が10枚かそこらだと高をくくって攻撃してきた相手をうまいことトリガーで返せたならば《次元龍覇 グレンモルト「覇」》の豊富な選択肢で蹂躙していきましょう。
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赤単というデッキタイプは必ず3ターン初動を行うため逆に言うと後手で《停滞の影タイム・トリッパー》をキャストされると非常に辛い展開が待っています。
《チャージャー》呪文をなんとかプレイし、トリガーのマナ武装を達成できるところまで持ち込みたいところです。
《終末の時計クロック》に対するプレイングはとにかく相手より大きく動くことです。
《勝利の覇闘 ガイラオウ》を立てることができれば相手はまずその処理に追われることとなります。
相手の《龍波動空母 エビデゴラス》や《邪帝遺跡ボアロパゴス》などのフォートレスは確実に処理したいため前述の通り《熱血奥義バーニング・銀河》はハンドに持っておきたいカードになります。
どのようなデッキにも《永遠のリュウセイ・カイザー》を立ててから動きたいところですが、打点が足りなくとも《暴龍事変ガイグレン》で突破できることもしばしばです。
強気に押していってもいいでしょう。
また、超次元ゾーンを8種類に分けているため臨機応変な動きはできますが、極端に尖った動きはできません。
しかしそれが《次元龍覇 グレンモルト「覇」》の強みだと考えています。
文明を問わないカードですので今回のリストには載っていませんが《魔狼の悪魔龍ミナゴロッセオ》《始原塊ジュダイナ》の2枚は1度試して欲しいドラグハートです。
(逆に選択肢が多いとそれだけプレイミスも誘発しがちですが・・・)
中部大会の隠れたメタであった白系統のデッキに対して有利が取れたので、今回の超次元は個人的に満足しています。
ちなみに今回のデッキを制作するにあたってデッキを買って組めるようなデッキにしようということで
■「ビギニング・ドラゴン・デッキ 熱血の戦闘龍」
■「スーパーVデッキ 燃えよ龍剣ガイアール」
■「スーパーVデッキ 勝利の将龍剣ガイオウバーン」×2
の火文明の3種のスーパーデッキで超次元も含めた48枚中30枚が揃います。
察しの通り先手を意識した構築とはなっていますが、最後の最後までシールドトリガーというデュエルマスターズの面白さを感じることができるデッキだと思いますし、4種類のグレンモルトでさながら主人公の如くゲームができるデッキだと自負しております。
決勝では悔しい負け方をしてしまいましたが、このデッキを握ったことに後悔はしてはいません。
まだまだ始まったばかりのデュエルマスターズ甲子園エリア代表決定戦。
明日の北陸大会、明後日の関東大会の参考になれば幸いです。
ありがとうございました!!