はじまして、Lumi(@lumines2)といいます。
タカラトミー公式から発表されたデュエルマスターズ総合ゲームルールについてと、その簡単な解説などを自分なりに書いてみようかなと思います。
>デュエルマスターズ総合ゲームルール
>クリエイターズ・レターVol.4
その前に「誰コイツ?」ってなっている方がほとんどだと思うので、まずは軽く自己紹介から。
自分は極神編から覚醒編までの期間を中心にデュエルマスターズをプレイしていたプレイヤーで、ギャラクシーマスター、エボリューションマスターなどの公式イベントや桃太郎決闘祭などの非公認大型大会などにも参加していました。初めこそ大型イベントをお祭りの気分で楽しんでいましたが、多くのプレイヤーがこのゲームに真剣に打ち込んでいるのに感化され、カードゲームに対して競技的な考え方を持つようになりました。
しかし当時はCSも今ほど多くなく、年1回の公式イベントだけでは物足りないと感じてしまい、デュエルマスターズに見切りをつけて競技として成熟している別のカードゲームに移りました。
それ以降デュエルマスターズに関わることはないかと思っていたのですが、なんだかんだと縁があってデュエルマスターズにまたちょくちょく関わるようになり、第1~3回静岡CSでは運営として、動画撮影やスコアキーパー、メタゲームブレイクダウンの執筆などを担当させて頂きました。今は生活環境の変化もあり直接的な手伝いはしていませんが、主催と打ち合わせや相談などのやり取りを続けていて陰ながらサポートしています。
また、8/1(土)に行われる「デュエル・マスターズGRAND PRIX 1st」でも、ジャッジサポートとして参加する予定です。
今後もこういった形でデュエルマスターズを支援しておこうと思っておりますので、皆様よろしくお願いします。
[デュエルマスターズ総合ゲームルール]
総合ルールとはそのゲームのすべての事象を事細かに記したルールのことで、そのゲームがどんな状況になろうともこのルール文章で処理できるように作られています。
今まではゲームのルールで疑問があったときにはDM事務局に電話して確認をとるしかありませんでした。しかし、今後はこの総合ルールを見ることでルールの疑問が発生したときに自力で回答にたどり着くことができるようになります。
明確な基準が出来たため、これからはカードごとの裁定が統一されます。ただ、今まで矛盾のあった裁定が総合ルールの制定によって見直されるので、過去のカードの中には今までの裁定と異なる挙動をするカードがあるかも知れません。
そんな便利な総合ルールですが、基本的な事項からややこしい部分まで事細かに書いてあったりするので、普通のプレイヤーは覚える必要もなければ見る必要もない代物です。
ジャッジの方々でも暗記する必要はありません。必要なときに参照して答えが出せれば大丈夫でしょう。辞書みたいなものだと思ってください。
[総合ルールの基礎知識]
・総合ルールの各段落には番号が振ってあるので、ルール回答をするときに、”総合ルール101.2.参照”または単に(101.4c)などと書くことで回答の根拠を示しやすくなっています。
・ページ内検索機能(ctrl+f)も有効活用しましょう。
・総合ルールを読み解く上で重要なキーワードは「定義」です。
破壊や召喚など「当たり前すぎてあまり意識しない用語」から、ステップや起因処理など「なんとなく存在しているのがわかっていたけど、具体的な名称が今までなかった用語」まで様々なものが総合ルールで定義されていますので、これらを1つ1つ理解していけば全体の文章も理解しやすくなります。
・総合ルールは想像以上に難解でした。過去の裁定のいくつかは総合ルール下で再現できなく、その中には上位のデッキ同士の対戦で普通に見られるものもあります。それらを見つけるたびに自分の総合ルールの解釈に自信が持てなくなっていっています。
この文章が公開されることとで、総合ルールを読み解き、解釈について議論できる有志が多く表れることを願っています。
[総合ルールの個別解説]
いくつかをピックアップして簡単に解説していきます。
注:ここでの解説は、Lumiの個人的見解であり、正しい解釈でない可能性もあります。
また、「デュエル・マスターズGRAND PRIX」での裁定を保証するものでもありません。あらかじめご了承ください。
1.ゲームの基本
101. デュエル・マスターズの絶対法則
101.1. カードの効果はルールに勝つ
101.2. 「できない」効果は「できる」効果に勝つ
>デュエルマスターズに限らず、ほとんどのカードゲームで基本となっているルールです。
例:《勝利のガイアール・カイザー》は(506.1e)を無視してアンタップされているクリーチャーを攻撃”できる”が、《預言者マリエル》がバトルゾーンにいる場合は「パワー3000以上のクリーチャーは攻撃”できない”。」ので攻撃できません。
101.4. 効果の処理はS・トリガーを優先し、常にターン・プレイヤー側の効果から行う
101.5.置換効果はひとつのイベントに対して1回のみ行う
>能力が複雑に絡み合った時の基本の処理手順になります。複数の効果の解決に困ったらまずこれを思い出してください。
103. ゲームの始め方
103.1. ゲームを始めるとき、それぞれのプレイヤーは自分のデッキをシャッフルし、カードが不規則な順序になるようにします。その後、対戦相手にデッキを渡し、40枚の確認とシャッフルやカットをしてもらいます。プレイヤーのデッキは以後山札と呼ばれるようになります。
103.3.次に、どちらが先攻かを決めます。じゃんけんをして、その勝者が先攻となります。(後攻を選ぶことはできません。)
>「じゃんけん」という用語はルール内で定義されていません。じゃんけんをするカードがあることを考えると定義されていないといけない気もしますが、今後の改訂に期待しましょう。
110. 能力と効果
110.1. 能力とはカードの持つ特性のことで、そのカードがゲームに影響を与えられるようにするものです。カードの能力はそのルール文章によって定義されます。能力は、ルールや効果によってカードに与えられることもありえます。(「持つ」「得る」と書かれている効果によって与えられます。)能力は効果を生み出します。
>能力はカードに書かれてるテキストで、実際に書かれてることを実行することが効果だと思えばわかりやすいと思います。
110.3. 能力は大きく4つに分けられます。
110.3a 呪文能力
110.3b 誘発型能力
110.3c 起動型能力
110.3d 常在型能力
110.4a 特性定義能力
>特性定義能力は初めて聞く人も多いと思いますが、カードに書かれている、
・カード名
・マナコスト
・サブタイプ
・カードタイプ
・文明
・パワー
・その他テキストボックス以外のカードに書かれている情報群
のことで、ゲーム外含むどのゾーンにあっても参照できる特性です。
《音速 スパナー》のテキスト中で特性に影響する能力は特性定義能力ではありません(110.4d)
特性定義能力は能力ではなく特性になるため、特性定義能力だけを持つクリーチャーは「カードに能力が書かれていないクリーチャー」という扱いになります(110.6)
110.5. 効果の発生源は、それを生成した能力を持つカードです。待機状態にある誘発効果の発生源は、誘発型能力を持つカードです。
110.5a いったん誘発したら、効果はその発生源とは独立して待機状態の効果となります。その後、その効果の発生源となる能力を持つカードが別のゾーンに移動しても、効果がなくなることはありません。ただし、いくつかの効果はその効果が直接何かをするのではなく、その効果の発生源に何かをさせることに注意してください。チェックする時点で発生源が既に元あったゾーンにない場合でも、発生源がその処理を行ないます。
>”いくつかの効果はその効果が直接何かをするのではなく、その効果の発生源に何かをさせることに注意してください。”がいまいちピンときませんが、要は《革命類突進目 トリケラX》のような、カードの情報を参照する効果のことを指していると思われます。
例:自分のシールドが2つ以下の状態で《トリケラX》で攻撃してから効果解決までに何らかの効果で《トリケラX》がバトルゾーンを離れた場合、パワー9000以下の相手クリーチャーを1体選び、持ち主のマナゾーンに置く。
111. タイミング
111.2a 誘発型能力は、カードを使用している間、あるいは効果を解決している間であっても、いつでも誘発します。その効果は誘発した瞬間に待機状態となります。
111.2b 常在型能力は継続的にゲームに影響を及ぼします。
111.2c ターン起因処理は、特定のステップが始まったとき、または終わったときに自動的に発生します。
111.2d 状況起因処理は特定の条件を満たしたときに自動的に発生します。これは、能力の解決中であっても優先して処理されます。
>ターン起因処理、状況起因処理はほとんどの方が見慣れない用語だと思います。
・ターン起因処理の定義は(702.)にあります。
・状況起因処理の定義は(703.)にあります。
112. コスト
112.2b プレイヤーが実際に支払うマナコストは、効果によって増減することがあります。マナコストがコスト減少効果によって必要な文明の数より少なくなった場合、文明の支払いを優先します。このとき超過した分のマナは支払い終了時になくなります。
>公式でも特別明文化された裁定変更の1つです。
“このとき超過した分のマナは支払い終了時になくなります。”がわかりにくいですが、コストの支払いは、
・マナコストに含まれる文明をすべて満たすようにマナゾーンのカードを1文明につき1枚タップする。
・マナシンボル上に書かれた数値の合計がコストと同じ数になるように、不足分をマナゾーンのカードをタップして支払う。
の2つに分かれていて、実際にカードを使うために消費しているマナの数はマナシンボル上に書かれた数値分のマナだというところからきているようです。
112.3dその他「コストを支払うことなく使用してよい」という効果を使用した場合でも、「召喚」したり、「唱え」たり「ジェネレート」する行為自体は実行されているので、その行為によって誘発する能力は誘発します。
>いくらかのカードに見られる、「コストを支払わずにバトルゾーンに出す」と書かれている能力は「バトルゾーンに出す」と同義で、このルールには当てはまらないようです。
・「カードを使う」という用語はルール内で定義されています(601.1.)
115. バトル
115.3b パワーの高いほうのクリーチャーがバトルに勝ち、パワーの低いクリーチャーはバトルに負けます。お互いに同じパワーであった場合は両方がバトルに負けます。バトルに負けたクリーチャーは破壊されて墓地に置かれます。これは、状況起因処理です。
115.3c バトルに勝つという能力を持つクリーチャーはパワーに関係なくバトルに勝ち、相手のクリーチャーはバトルに負けます。双方がバトルに勝つ能力を持っていた場合、お互いにバトルに勝ち、バトルに負けたクリーチャーは存在しません。
>バトルに負けたクリーチャーが破壊されると定義されています。
2. カードの見方
202. カード名
202.2. 効果によってプレイヤーが「カード名を1つ指定する」場合、そのプレイヤーは実際に存在するカード名を選ばなければなりません。同じカード名部分を持ち、バリエーションの存在するカードの場合、それを含めて宣言する必要があります。(ただし、実際のゲームプレイにおいては双方のプレイヤーが認識できる呼び方でかまいません。
>カード名の宣言は「お互いに1枚のカードが認識できているか」が重要で、「カード名を一字一句正確に覚えているか」は重要ではないことが書かれています。対戦相手の意図を尊重して、紳士的に勝利を目指しましょう。
203. サブタイプ
203.1.サブタイプはカードの持つ特性です。通常カード名のすぐ下に印刷されています。
203.2. カードはサブタイプに書かれているサブタイプを持ちます。
203.2aクリーチャーはサブタイプに書かれている種族を持ちます。
203.2b呪文はサブタイプを持つときがあります。現在存在するサブタイプには「ナイト」「スペシャルクライマックス」などがあります。
203.2cクロスギアはサブタイプを持つときがあります。現在存在するサブタイプには「サムライ」などがあります。
>サブタイプをクリーチャーが持っていればそれは種族でもありますが、呪文やクロスギアが持っていても種族とは呼ばず、単にサブタイプと呼ばれるようです。
206. パワー
206.3.一部のカードはクリーチャーのパワーを固定する効果を持ちます。この効果が適用されている限り、他のいかなる効果もこの数値を変更することはできず、個々のクリーチャーの状態が変化してもパワーは固定されたままです。
>1度パワーが固定された後で別のパワー固定効果を処理しても最初に適用された効果が優先されそうです。
3. カードタイプ
>基礎的な用語の定義だけなので、流し見で大丈夫です。
305. ウエポン
305.3. ウエポンは単独でバトルゾーンに存在することができません。
>単独でバトルゾーンに存在した場合は状況起因処理で墓地におかれます(703.4j)
それがドラグハートであるならばさらに状況起因処理で超次元ゾーンにおかれます。(805.4b)
4. ゾーン
400. 総則
400.1.ゾーンは、カードがゲーム中に存在できる場所です。通常、「山札」「手札」「バトルゾーン」「墓地」「マナゾーン」「シールドゾーン」「超次元ゾーン」の7つのゾーンが存在します。バトルゾーンはプレイヤー間で共有しますが、それ以外のゾーンはプレイヤーごとに存在し、共有しません。
>《神々の逆流》は「各プレイヤーのマナゾーンにある」、《アポカリプス・デイ》は「バトルゾーンにクリーチャーが6体以上あれば」。共有しているゾーンとしていないゾーンは能力でも区別されていますね。なるほど。
400.6. プレイヤーにいずれかのゾーンに対して何かをさせる効果が存在します。その処理はそのゾーンにあるすべてのカードに機能しますが、ゾーンそのものは影響されません。
>「手札をあなたの山札に加えてシャッフルする」処理をしても手札というゾーンがなくなって山札と一緒になるわけじゃないということです。
401. 山札
401.2a.何らかの効果によって山札からカードを探すとき、その後にシャッフルすると指示されるまではカードの順序を変化させてはいけません。
>厄介な文章です。このルールを違反してもゲームに全く影響はありませんが、違反した場合に元の状態に戻すことはほとんど不可能です。ジャッジはこのルールを違反している行為には罰則を与えない方が良いと思われます。
408.どこでもないゾーン
408.1.ゲーム中、上記7種のゾーン間をカードが移動するときに特別な処理が必要な場合、その処理が終了するまでの間そのカードはどこでもないゾーンに存在します。
408.1a呪文を唱えてから解決するまでの間、その呪文は手札にも墓地にもありません。
>冗談のような名前とは裏腹にルール理解において重要な要素です。
5. ターンの構造
500.1. ターンは順に「ターン開始」「ドロー」「マナチャージ」「メイン」「攻撃」「ターン終了」の6つのステップで構成されます。それぞれのステップは、なにも起こることがなくてもターンごとに存在します。各ステップはさらにサブステップを持つことがあります。それらは、順番に処理されます。
>今まで頑なに各ステップに名称を付けてこなかったデュエルマスターズですが、ついに名称がつきました。
500.3. ステップやサブステップが終わったとき、そのステップやサブステップの「終わりまで」続く予定だった効果は消滅します。また、あるステップやサブステップ「まで」続く予定だった効果はそのステップやサブステップの開始時に消滅します。「攻撃中」続く効果は、各クリーチャーの攻撃終了時に消滅するのであり、攻撃ステップの終了時ではありません。「ターン中」続く効果はターンが完全に終了した後消滅するのであり、ターン終了ステップに入ったらすぐに消滅するわけではありません。
>継続的効果の期間が定義されています。
500.4. ステップやサブステップが始まるとき、そのステップやサブステップの「はじめに」発生する誘発型効果が待機状態になります。
>今までステップ名称が定義されていなかったので、テキストにそう書かれているのは「ターンのはじめに」しかないはずです。
「ターンのはじめに」は「ターン開始ステップのはじめに」と同義ということになります。
「ターンの終わりに」は「ターン終了ステップのはじめに」と同義ということになります。
「攻撃の終わりに」は「攻撃終了ステップのはじめに」と同義ということになります。
506. 攻撃クリーチャー指定ステップ
506.2b 誘発する能力には任意で使用をすることができるものがあります。使用する場合、まずターン・プレイヤー側が使用するものをすべて宣言します。
506.2c その後、ターン・プレイヤーの待機状態の効果を好きな順番で処理します。
506.2d 非ターン・プレイヤー側の、任意で使用をする誘発能力の宣言を行います。攻撃クリーチャーを指定した時点では条件を満たしていなかったものであっても、この時点で条件を満たしていれば使用宣言が可能です。
506.2e その後、非ターン・プレイヤーの待機状態の効果を好きな順番で処理します。
>侵略やニンジャ・ストライク関連で必要になるルールです。
6. カードの 使用 、能力 、効果
601.カードの使用
601.1d マナコストを支払ったら、そのカードは即座に使われます。カードが複数の選択肢を持つ場合、プレイヤーは使用する選択肢を宣言します。特定の種類のカードを使用したことによる誘発型能力は、この時点で誘発して待機します。
>「選択肢を持つ」とは《爆進イントゥ・ザ・ワイルド》のような「次のうちいずれかひとつ(または複数)を選ぶ。」能力のことを指します(700.2.)
601.1eプレイヤーはカードが何かを選ぶように指示してあるときに、何を選ぶかを指定します。能力が同時に複数のものを選ぶように指示がある場合、同じものを複数回選ぶことはできません。能力が「~ごとに」選ぶように指示がある場合、もしくは同じ能力が複数回効果を発揮する場合は同じものを複数回選ぶことができます。
>相手のクリーチャーを2体破壊する効果で、相手のクリーチャー1体を2回破壊することはできません。《魔弾デュアル・ザンジバル》のナイト・マジックのように同じ能力を繰り返す能力の場合は、同じクリーチャーを2回選んでパワーを-4000することが可能です。
602. 起動型能力の扱い
602.1. 起動型能力は、起動するための条件を実行することによって効果を得ることのできる能力です。条件を実行することなく効果を得ることはできません。この種の能力にはタップ能力、サイレントスキル、ダイナモなどがあります。
602.2. 能力の起動と能力の効果自体はそれぞれ独立した別のイベントです。いくつかの起動条件は特定の状況を置換することを認めていますが、そのような場合でも能力の起動までが置換された内容であり、能力の効果自体は何かを置換しているわけではありません。
>起動型能力の定義が非常にあいまいです。具体的にテキストに含まれている語句などを抜き出してくれればわかりやすいのですが…。
返霊は起動型能力なのか、《ボルメテウス・武者・ドラゴン》の攻撃時能力は起動型能力なのか、判断がつきません。
603. 誘発型能力の扱い
>複雑で文章量も多く、新たに定義されている用語も多い難所ですが、使う機会も多いルールなのでなんとなく理解している人が多いかと思われます。詳細な解説は後回しにしたいので、今回は読み飛ばします。
603.5c 誘発型能力の中には、その能力を持つカード自身がバトルゾーンを離れたり、山札や手札に移動したときにも誘発するものがあります。それらの能力が誘発するかどうかを判断するために、ゲームは「過去の状態を見る」必要があります。これらは、そのイベントの直後ではなく直前のカードの存在や状態に基づいて誘発します。
>ここだけは触れておきます。(110.4f)に”バトルゾーン以外のゾーンにある間にのみ誘発可能な誘発条件を持つ誘発型能力は、その誘発しうるゾーンにある間に機能します”とありますが、このルールと組み合わせると《リュウセイ・イン・ザ・ダーク》が破壊された場合、自身を手札に戻す能力は誘発しないはずですが、これは過去の裁定と矛盾しています。
605.カードの使用や能力の解決
605.2dゲームの情報を必要とする場合、その値はプレイヤーがその処理を実行する時に一度だけ決定されます。効果がカードの特定の情報を必要とする場合、そのカードが選ばれた時点での情報を用います。カードが何かすると書いてある能力の場合、実際にそれを行うのはカードであり、効果ではありません。
>「カードが何かすると書いてある能力」は(110.5.)の例と同じと思われます。
7. その他のルール
700.2.複数の選択肢が示されているカードや能力は選択肢を持つといいます。
700.2a 選択肢を持つカードを使用するときや、選択肢を持つ起動型能力を起動する時、その時点で選択肢を選びます。
700.2b 選択肢を持つ誘発型能力は、その効果が待機する時に選択肢を選びます。
>選択肢を持つ誘発型能力と同時に他の誘発型能力が誘発する場合は、どの効果を処理するよりも先にまずどの能力を使うか選択肢を選ばないといけないようです。
701. キーワード処理
701.1. カードのルール文章に書かれている処理のほとんどは普通の言語で書かれていますが、いくつかの動詞は定義が必要です。それらの「キーワード」はゲーム用語であり、注釈文で意味が要約されていることがあります。
>プレイする分には意識することの少ない項目ですが、ルール理解する人は再度確認しておきたい項目です。
701.11. 探す
701.11b 特定のカード・タイプ、文明などの何らかの条件を満たすカードを非公開ゾーンから探す必要がある場合、存在してもそのすべてを見つける必要はありません。
>余談ですが、黎明期は特定のカードをデッキ探せないならデッキすべてを公開して証明するなんて裁定もありました。
703. 状況起因処理
703.4k 裏向きの状態でバトルゾーンにあるカードは墓地に置かれる。
>このルールが適応される状況を探そうとした人はルールジャンキーの素質があります。
8. 特別なカード
>この項目の要点は「召喚酔いするか否か」と「以前の状態をどう引き継ぐか」に集約されます。
801. 進化クリーチャー
801.2.バトルゾーンにあるクリーチャーが進化クリーチャーに進化してもそのクリーチャーは同一のクリーチャーとして扱います。タップされたクリーチャーが進化してもタップされたままであり、そのクリーチャーに適用されていた効果は、それが進化した後も適用され続けます。
801.2a攻撃中のクリーチャーが進化した場合、その攻撃は続行されます。
801.2b2体以上のクリーチャーから進化するクリーチャーが、タップ状態とアンタップ状態のクリーチャーを進化元とする場合、そのクリーチャーはタップしてバトルゾーンに置かれます。
>「以前の状態をどう引き継ぐか」の基本です。
801.3.進化クリーチャーは召喚酔いしません。
802. ゴッド
802.5.リンクしたゴッドは召喚酔いしません。
802.5a一度リンクしたゴッドのリンクが外れた場合、それがターンのはじめから自分のバトルゾーンにあったのであれば新たに召喚酔いに影響されません。
>誤字があったので修正した文章になっています。
803. サイキック・クリーチャー
803.6.覚醒したサイキック・クリーチャーは召喚酔いに影響されません。
803.6a一度覚醒したサイキック・クリーチャーが覚醒以外の効果によって再度裏返っても、それがターンのはじめから自分のバトルゾーンにあったのであれば新たに召喚酔いに影響されません。
>ちょっとわかりくいですが、サイキック・クリーチャーがバトルゾーンに出たターンのとき、
・出た面→召喚酔い
・出た面から覚醒以外で裏返る→召喚酔い
・出た面から覚醒→召喚酔いしない
・出た面から覚醒し、さらに覚醒以外で裏返り出た面に戻る→召喚酔い
・出た面から覚醒し、さらに覚醒して出た面に戻る→召喚酔いしない
・出た面から覚醒以外で裏返り、さらに覚醒して出た面に戻る→召喚酔いしない
となります。
805. ドラグハート
805.5.ドラグハート・クリーチャーは召喚酔いします。
GPまで時間もなく、駆け足で書き上げたのですべてを詳しく解説できませんでしたが、主要なルールについての解釈を書き連ねてみました。プレイヤーのGP前の練習の参考になればと思います。