By Melkiss
第4回静岡CS個人戦、その予選に参加したのは207名。決勝トーナメントへと歩を進めるのは32名。
8回戦という長丁場を通して、実に参加者の85%がふるい落とされることになる。
デュエルマスターズの非公認において最大の予選ラウンド数を誇る静岡CS。それを突破した二人の実力者は、どのようなデュエルを魅せてくれるのだろうか。
決勝トーナメント第1回戦
ナダル(5色キューブブラスター/予選16位) VS りゅーてぃ☆(青黒赤5000GT/予選17位)
GAME1
先手はナダル。《偽りの王 ヴィルヘルム》《反撃のサイレント・スパーク》《「祝」の頂 ウェディング》とセットしていき、《フェアリー・ミラクル》での2ブーストがファーストアクション。
対するりゅーてぃ☆は《フェイト・カーペンター》でクリーチャーを2枚ディスカード。
決勝トーナメント初戦の幕はゆっくりと上げられた。
《ミサイル・バースト・G》で《フェイト・カーペンター》を除去されてしまうが、すかさずりゅーてぃ☆は2体目の《フェイト・カーペンター》を送り出し、《百万超邪 クロスファイア》《暴走龍5000GT》に繋ぐべく墓地を溜めていく。
一方ナダルは《ドンドン吸い込むナウ》で《フェイト・カーペンター》をバウンスする。この時手札に加えたのは《勝利宣言 鬼丸「覇」》、この時点でナダルのマナは7であるが、ゲームエンド級のフィニッシャーの存在は大きなプレッシャーになる。
りゅーてぃ☆は「どうしようかなー」と呟きながら《爆鏡 ヒビキ》をプレイ。ソフトランデスの圧力を掛けていく。
返しのターン、ナダルはノータイムでマナセットのみでターンを終了させ、手札の《勝利宣言 鬼丸「覇」》に繋ぐ姿勢を見せる。
それをさせじとりゅーてぃ☆は《超次元リバイヴ・ホール》からの《勝利のリュウセイ・カイザー》でナダルのマナを縛り、そのまま《爆鏡ヒビキ》でシールドをブレイク。
だが次のターン、ナダルがプレイしたのは《龍仙ロマネスク》。《爆鏡ヒビキ》《勝利のリュウセイ・カイザー》をものともせず11マナまで伸ばし、流れを一気に引き込んだ。
りゅーてぃ☆は《フェイト・カーペンター》を2体プレイ。墓地のクリーチャーを8枚まで増やし、アタックせずに次のターンの攻撃に備えていく。
だがナダルは《偽りの王ヴィルヘルム》を繰り出し、《勝利のリュウセイ・カイザー》を破壊し、慎重にりゅーてぃ☆の盤面からリスクを取り除いていく。
追い込まれたりゅーてぃは《地獄門デス・ゲート》で《龍仙ロマネスク》を破壊し、《エメラル》をリアニメイト。シールドを入れ替えてカウンターを狙う。
ナダルは少し考えた後、温めておいた《勝利宣言 鬼丸「覇」》を力強くバトルゾーンに送り出す。
命運を決めるガチンコ・ジャッジはりゅーてぃ☆の3に対して4という僅差で勝利し、《偽りの王 ヴィルヘルム》で割った最後のシールドからは《終末の時計 クロック》が飛び出す。だが遅かった。追加ターンを得たナダルにとって、それはあまりにも無力な一手であった。
ナダル 1-0 りゅーてぃ☆
GAME2
先手はりゅーてぃ☆。初動は3ターン目の《爆鏡ヒビキ》。マナブーストをしていないナダルに対し楔を打ち込む。
ナダルはそれにものとせず《フェアリー・ミラクル》。《爆鏡ヒビキ》でランデスされてしまうがマナゾーンに5色揃っているので初動は実質的に成功していると言える。
楔が1本では足りないのならばもう1本だと言わんばかりにりゅーてぃ☆は《爆鏡ヒビキ》の二体目をプレイ。呪文のプレイを大きく制限したのを確認すると1体目の《爆鏡ヒビキ》でシールドをブレイク。
だがここでトリガーしたのが《ホーガン・ブラスター》。デッキから飛び出したのはなんと最高の回答である《偽りの王 ヴィルヘルム》。
2体目の《爆鏡ヒビキ》を破壊され「やってしまった」といった表情のりゅーてぃ☆。
ゲームの流れを完全に掴んだナダルは《ミステリー・キューブ》からの《龍素記号SR スペルサイクリカ》で再度《ミステリー・キューブ》。これは不発に終わったが、《偽りの王ヴィルヘルム》のアタックで《爆鏡ヒビキ》を破壊し、りゅーてぃ☆の打ち込んだ楔は絶たれてしまった。
りゅーてぃ☆はなんとかこの状況を打開したいが、このターンは《金属器の精獣 カーリ・ガネージャー》をセットするのみであった。
ナダルは《超次元ホワイトグリーン・ホール》からの《勝利のプリンプリン》で《「祝」の頂 ウェディング》を回収し、確実に追い込んでいく。
ナダルの慎重さは次のプレイである《ミステリー・キューブ》でも光った。《蒼狼の始祖アマテラス》が捲れたが、これをバトルゾーンに出さずデッキトップに保持する選択肢を取ったのだ。
《偽りの王ヴィルヘルム》のマナブーストによって山札の枚数が少なくなっており、《ヴォルグ・サンダー》によるデッキ破壊を意識したプレイで、有利な状況に胡坐をかくことをなく負ける可能性を少しでも排除する姿勢が垣間見えたシーンだった。
だがりゅーてぃ☆も最後まで諦めておらず。《「祝」の頂 ウェディング》がバトルゾーンに降り立った後も、《ヴォルグ・サンダー》を呼び出す《超次元リバイヴ・ホール》を待った。だがそれより先に《「祝」の頂ウェディング》がゲームの幕を引いたのだった。
ナダル 2-0 りゅーてぃ☆
【デッキインタビュー】ベスト32 青黒赤5000GT(りゅーてぃ☆)
4 x 終末の時計 ザ・クロック
3 x フェイト・カーペンター
1 x アクア・スーパーエメラル
3 x シンカイタイフーン
1 x アクア・メルゲ
1 x エメラル
1 x 盗掘人形モールス
2 x 白骨の守護者ホネンビー
2 x 停滞の影タイム・トリッパー
2 x 地獄門デス・ゲート
2 x 超次元リバイヴ・ホール
1 x インフェルノ・サイン
3 x 暴走龍 5000GT
3 x 百万超邪 クロスファイア
3 x 爆鏡 ヒビキ
4 x 金属器の精獣 カーリ・ガネージャー
4 x 戦略のD・Hアツト
2 x 勝利のガイアール・カイザー/唯我独尊ガイアール・オレドラゴン
1 x 時空の凶兵ブラック・ガンヴィート/凶刃の覚醒者ダークネス・ガンヴィート
1 x 勝利のリュウセイ・カイザー/唯我独尊ガイアール・オレドラゴン
1 x ヴォルグ・サンダー/雷獣ヴォルグ・ティーガー
1 x 勝利のプリンプリン/唯我独尊ガイアール・オレドラゴン
2 x 時空の英雄アンタッチャブル/変幻の覚醒者アンタッチャブル・パワード
―――今日このデッキを選んだ理由はなんですか?
「これを使って3位になった岡山CSからあまり調整する時間がなく、使い慣れてるデッキを選びました。
《終末の時計 クロック》を対策できない黒赤緑グレンモルトに対してターンを稼げるため有利を取れるのも大きな理由です。」
―――構築で特に工夫した点はありますか?
「岡山CSの時と比べて《フェイト・カーペンター》の4枚目を《シンカイタイフーン》の3枚目に変えました。
これはビートダウンを意識して、動けない負けを極力減らしたかった為です。」
―――ありがとうございました。