クリエイターズ・レターVol8にて発表された認定ジャッジシステム。今回インタビューさせていただいたのは、そこへ応募されるあくあさんです。
CS運営未経験ながらもGP1stにジャッジ応募され、そしてHeaven’s DiceCSにも携わるご予定の彼は、どのような人物なのでしょうか?
(※応募フォームにHNを書く欄がないことからジャッジは実名での活動が予測されるため、ジャッジ志望者インタビューでは本名を併記させていただいています)
■経歴
*入賞歴*
CS:プレイヤー個人戦績(あくあ)
*運営歴*
Heaven’s DiceCS:フロアジャッジ(予定)
デュエマGP1st:フロアジャッジ
■インタビュー
――本日はよろしくお願いいたします。まず、デュエルマスターズはいつごろからプレイされてるんですか?
「DM-08からですね。《超竜バジュラ》が出たときに始めました。そのあと中学に入って一度離れて、高校でまた再開して…と言う感じです」
――プレイ歴は長い方ですけれど、CSには出られていないんですね
「GP1stにジャッジ応募した時点ではそうです。運営参加も選手参加もありません。そのあとに第6回静岡CSへ参加して、チーム戦で3位入賞を果たしました」
――いわゆる競技DMとはかかわりの薄い経歴ですが、GPへ関わろうと決めたのはなぜですか?
「よく遊んでる友人たちはCSに出場していたので、そういう場があることは知っていました。まさ(Heaven’s DiceCS主催者)君なんかがそうですね」
――あれ、でも関東CSで会ったような…?
「出場はしてないんですよ。人に会うために会場へ遊びに行っただけで(笑)」
――本当に0からGPへ応募されたと
「そうですね…GPはかつてない初の試みでしたし、そこに居たかったんです。でも競技イベントなんて出たことないし、選手として出場するのってものすごくハードルが高く感じられて。それでも何か関わる手段はないかと考え続けて、ジャッジへ応募するという道を選びました」
――他の友達は選手として出場されてた?
「そうなんです、だから本当に一人で…あの日、ヤス(僕です)さんが同じジャッジチームにいてくれてとても心強かったです」
――CS未経験だけれどGPジャッジを務めた。そんなあくあさんはGPで何を感じましたか?
「まず、人の多さに圧倒されました。1000人もの選手がいて、全員が真剣にデュエルマスターズで勝つことを考えてる。そんな空間があるなんて、あの時まで思ってもみませんでした。
それまで僕は、所詮趣味だとか、子供向けのTCGだとか、そんなことをどこか心の片隅で思ってしまっていたんです。でもあの日、真剣にプレイする選手たちの熱気に触れて、感動して…意識ががらりと変わりました」
――感動!
「なんていうんでしょう、自信を与えてもらったというか、奮い立たせてもらったというか。第6回静岡CSに遠征したのも、その熱気に押されてのことなんです」
――熱気…いい言葉ですね
「体力的にはきつかったですけどね、GP。僕たちのチームは予選終了後はサブトーナメントも受け持っていたので、ずっと立ちっぱなしで。でも本当にいい経験でした」
――そしてHeaven’s DiceCSの運営にも参加されると
「僕はまだ予定がどうなるのかわからないんですけれど、出来れば運営として寄与したいと考えています。仲のいい友人同士が集まって運営する予定なんですよ」
――ドラフトのCSは史上初めてですよね
「皆でドラフトで遊んでたら、これって面白いじゃん!という話になって、それがどんどん発展して形になりました。ドラフトって本当に面白いんで、皆にももっとプレイしてほしいです。是非CSにも来てください!」
――初めての試み、応援してます!そういう話が出てくるってことは、結構カジュアルに遊んでいるんですか?
「普段はカジュアルが多いですね。僕は特にそうです。デュエルマスターズって子供も遊んでるゲームですから、競技に止まらずメリハリをつけて楽しく遊んだほうが面白いかなって」
――今年はデュエ祭りが始まるなど、カジュアル向けの改革もありました
「デュエルロードがデュエ祭りに変わってから、近所の公認大会が定員オーバーするようになったんですよ。おかげでよく抽選落ちしちゃいます(笑)
カジュアル向けのイベントを作っていただけたのは本当にありがたいですね」
――ありがとうございます。次に、影響を受けたプレイヤーについて教えてください
「紅茶(虹翼元リーダー)君ですね。僕は競技プレイヤーじゃないんですけれど、なぜか彼だけはTwitterでフォローしてて、そこからいろんな方を見つけてフォローさせていただきました。彼の書く記事はわかりやすいし、デッキを作るときの参考にしてます。彼の自信作、5色ロードリエスコントロールなんかは大好きですよ!」
――自身の今後についてお聞かせください
「仕事なんかがあるとどうしても可処分時間は減ると思いますし、そのなかでどう時間を見つけて活動していくかが課題になりますね。デュエルマスターズは今まさに子供の遊びから発展し、競技的な面をも併せ持とうとしている真っ最中。GPのような大規模イベントは出来るだけ参加したいです」
――今後、何か望む制度はありますか?
「うーん…現状でも正直満足してます。強いてあげるならば、ノウハウでしょうか」
――ノウハウ?
「最初って、何をどうやればいいのかわからないんです。だから、初心者向けになにかあるといいなって思います。
後は…スイスドロー用のツールとか、オンラインペアリングなんかの機材?って言うんでしょうか。そういうの」
――ツールやオンラインペアリングはこちらでも提供出来る予定なので、後で連絡いただければと。次に、CS運営経験はないけれどジャッジをやってみたい!と言う方へ、あくあさんの経験からアドバイスをお願いします
「僕はCSのような競技イベントに対して”遠いもの”って言う感覚を持っていました。自分には関係のないものなんだろうなって。
CS黎明期からいるような歴戦の勇士がプレイしてるってイメージを持ってて…。そんなとこに自分が入っていくなんてとても…と感じてしまっていたんです」
――GPを経験して心境に変化があったと仰っていましたね
「はい。実際にそばで選手の試合を見てみたら、同じ仲間だって思ったんです。同じカードゲームをやってる、同じプレイヤーなんだって。そこで僕自身も周囲の空気に感化され、変わりました。選手全員が真剣にプレイしてるのに、ジャッジの僕だけが怖いなんて言って甘えてるわけにはいきませんから」
――特別な存在ってわけじゃないんだと
「はい。だから今回の認定試験へ応募しようか迷っている人たちには、是非応募してほしいって思います。ジャッジも含め、みんな同じゲームのプレイヤーなんです。迷うなら是非応募を!
やりたいって思ってるのなら、まず行動してみることが大事。これに尽きると思います」
――あくあさんのように、ジャッジへ応募してみることが転機になるかもしれませんしね
「せっかくのチャンスなので、これまでジャッジを経験してこなかった方にとってもいいきっかけだと思います。僕もGPが転機になりました。それに、TCGのジャッジって枠に縛られて考える必要はないですしね」
――と言いますと
「人と人が真剣に対戦する機会って、実はあまりないんじゃないかと。TCGのみならずなんでもそうですが、そういう場に居合わせた経験は必ず今後の糧になると僕は思います」
――自分自身にとっても良い経験だということですね。最後に、伝えたいことがあればお願いします
「僕はどちらかと言うとカジュアルプレイヤーで、子供たちとデュエルするのも楽しいと感じます。そうしたカジュアルな部分を大事にしていくことも重要なんじゃないかって思うんですね。
3月は認定試験のほかに、Heaven’s DiceCSが予定されています。運営陣は皆が楽しめる形式を考えていますので、お楽しみに!」
■インタビューを終えて
僕とあくあさんが初めて会ったのは、第5回関東CS。僕はてっきり彼が参加者だと思っていたのですが、どうもそうではなかったようです。
そしてGP1stで再会し、同じチームでジャッジを務めました。”運営するの、初めてなんです”と言いつつも彼はしっかりと業務をこなし、疲労の色を見せつつも最後まで与えられた仕事をやりぬきました。
そんな彼が今度認定ジャッジ試験を受ける。そして、Heaven’s DiceCSという史上初のドラフト形式の運営をも務める。イベントの運営を長く行う為に必要なのは、立派な経歴よりもやる気なんだなと痛感しました。
インタビュー中で何度か述べていましたが、彼はカジュアル寄りのプレイヤー。僕自身もCSには出るものの入賞歴はなく、どちらかというとボルシャックデッキを喜んで回すタイプのプレイヤーなのでシンパシーを感じます。
これまでのインタビューは浜名湖CS当日に行ったこともあり、イベント経験の長い方のお話を伺っていました。
そんな中でジャッジ未経験ながらも応募し、GP1stフロアジャッジとして活躍されたあくあさんのお話は、きっとまだイベント運営に参加したことのない、でもジャッジに興味があるという方々の背中を後押ししてくれることと思います。
認定試験に、あくあさんが合格されることを祈っています。