【プレイヤーインタビューin横浜CS】おでんでんさん(チームハチ公)

今年の4月に開催された大規模チーム戦、ハチ公CS。今回インタビューさせていただいたのは、そこでスコアキーパーを務め、プレイヤーとしても活躍されているおでんでん(21歳)さんです。

競技イベントへ積極的に出場し、直近1年ランキングで高順位をキープする彼はどのような人物なのでしょうか?横浜CSの場をお借りしてインタビューさせていただきました。

 


■経歴
*運営歴*
・第1回ハチ公CS:スコアキーパー

*入賞歴*
CS:プレイヤー個人戦績(おでんでん)

 

■インタビュー
――本日はよろしくお願いいたします。まず、デュエルマスターズはいつごろからプレイされてるんですか?
「小学生のころに少し触っていました。本格的にプレイし始めたのは高校の頃…覚醒編からですね。同級生につられて復帰しました。
彼らとは今も一緒にプレイしています」

――CSはいつごろから?
「初めて出たのは高校2年生の時、第1回川崎CS(2011年)ですね。2部屋を借りて開催されていたイベントです。
僕は当時、埼玉の大宮周辺でデュエマをプレイしていたんですが、大宮からだと1時間ほどで行けるイベントということもあって出場しました。
初陣の結果は残念ながら予選18位、オポネント差で予選落ち。今日(第2回横浜CS)も予選19位で落ちてしまったので、なんとなくその時のことを思い出しています(笑)」

――高校生の頃から競技的なプレイを好んでいらしたんですね。
「切っ掛けはサイキックマスターの権利戦でした。権利戦、そしてエリア予選という緊張感あふれる戦いを経験し、同じものを求めてCSへ…という経緯です」

――入賞歴を見ると、遠征もされてらっしゃいます。
「大学へ進学してバイトを始めたことで、同行者がいれば静岡CSあたりまでは遠征するようになりました。在来線で行くので、一人だと保たなくて(笑)
距離的には名古屋が限界ですね。周りには東北のイベントに参加しているプレイヤーもいるので、僕も機会があればとは思ってます」

――大宮周辺ではあまりイベントがなかったんですか?。
「あんまりですね…店舗としてはオーガやホビステ、アメドリがあったんですが、DRは多くなくて…。
僕自身はこの3年間で何度か引越しをしていて、大宮以外の知り合いはあまり多くなく、大宮を離れてからは秋葉原まで行って知り合いとプレイしてます。
僕以外の大宮勢は柏や春日部でもプレイして、現在はその繋がりで僕も柏や春日部方面の人と交流していますよ」

――そうなんですね。イベントに出るときは友人間で調整を?
「普段の調整は、入賞デッキをコピーして回して差し替えて…という感じで行っています。今日使ったのはジャスティスループ。仲間内だと同期のNというプレイヤーがビルダーの役回りを果たしているんですが、これも彼が調整してくれたリストです」

――Nさんって言うと、エザワを使って入賞されてた…。
「そうです。普段は皆で同じデッキを使うようなことはあまりないんですけれど、今日は僕とNと平沢@唯の大宮勢3人で同じデッキを使いました。
これまであまり勝ち星に恵まれていなかったNが最近入賞するようになってきていて、嬉しいですね」

――そんなおでんでんさんですが、最近は選手以外にイベント運営としても活躍されていらっしゃいます。
「今年4月のハチ公CSでスコアキーパーを務めました。ツールの扱いに戸惑ったりもしましたが、無事終えられてよかったです」

――いきなりSKを務める方って珍しいと思うんですが、どのような経緯で運営に?
「ハチ公CS主催のおはうまい君から誘われたことが切っ掛けです。イベントの立ち上げメンバーだったおはうまい君と養分丸の2人は僕と仲が良いということで、直接声をかけてもらいました。
イベントを通してあざまゆさん、ろっきーさんのお二人とも距離が縮まりましたし、良い経験になったと思います」

――ハチ公CS、大規模なイベントになりました。
「当初は定員64チームの予定だったんですが、ありがたいことに多くの予約を頂きまして、急遽72チームまで枠を拡大しました。本選はスリップを導入したもののサブイベントもスイスドロー制にしていたので、僕は本当に大変でした…」

――やってみないとわからないことってありますよね。
「本当にそうですね…元々サブイベントにもCSサポートをつけるべくスイスドロー制にしていたんですが、4月から1日あたりに受けられるCSサポートが1回限りになってしまったんです。
そこでスイスドロー制を辞めておけばよかったんですが、その隠れた負担に気づいたのは当日でした」

――大きなイベントの運営を経験されたおでんでんさんですが、認定ジャッジ試験は受験されなかったんですか?
「受けませんでした。具体的なイメージが湧かず、他の方が受験するのを見てからでも遅くはないんじゃないかとおもったんです。
加えて、学生のうちはプレイヤーでいたいという気持ちもありました」

――プレイヤーと言えば、おでんでんさんはこまめに戦績の申請をくださいますよね。
「折角入賞したんだし、後から見返した時にいい思い出になるかなと思って申請しています。もしゲームを続けられなくなって離れてしまったとしても見られますから。
ポイント制というとMtGのプロポイントを思い出しますが、デュエマにもああいったものがいつかできればいいですね。今はまだ、何かが少し足りないかもしれないとは思いますが」

――D-0やデュエマ、遊戯王で名を馳せたJ-SpeedさんがHareruya Prosにスポンサードされるようになったのも記憶に新しいですね。
「すごいですよね。ああやってスポンサーがつくとゲームは盛り上がると思います。もし業界外からのスポンサーならなおのこと。
他にも、例えば選手にファンがつくようになればきっと面白いですよね」

――おでんでん選手のファンとか?
「僕なんかはファンがつくほどじゃないですよ(笑)
やっぱり上位中の上位、本当に強くて頑張ってる方々にはそれに応じた適正な評価が与えられるべきだと思うんです。そういう意味ではカバレージなんかいいんじゃないかと。ああいったものを見返して、こんなすごい人がいるんだ!なんて思えますから。
僕は九州のプレイヤーにあまり詳しくないんですが、公式のカバレージを読むことで向こうの選手たちを知ったりもするんです」

――同感です。ところで他の選手と言えば、影響を受けた方はいらっしゃいますか?
「まずはUMEBA(PM東北エリア代表)さん。サイキックマスターの頃から勝ってる方で、独特なデッキを使いこなしていらっしゃいました。昨日も東北六遊祭で勝ってましたし、本当に凄い方だと思います」

――カードパワーの上昇とともにトップ1枚で逆転できるようになってしまったと言われて久しいデュエマですが、勝つ人はいつ見ても勝ってますものね。
「ちゃんと調整できる人は安定してますよね。UMEBAさんとか、どう調整してるんでしょう…。
もう一人はThunders#36(チーム静岡・GP1st/2ndジャッジリーダー・認定ジャッジ)さん。運営としても選手としても八面六臂の活躍を見せ、界隈をけん引されてる方です」

――あらゆるところで活躍されるThunders#36さんは、界隈の顔という印象です。
「運営については最近、僕もハチ公CSを経験したことで興味が出てきて影響を受けたかなと。今後もCSを手伝っていければと思っています。ハチ公CSで力不足を実感したので、今度はベストを尽くしてやり切ってみたいんですよね。
CSも1回ぐらいは優勝したいし、WINNERSに飾ってあるような公式の盾にも憧れるし…まだまだやりたいことばかりです!」

――公式の盾もかっこいいですよね。限定戦はお好きですか?
「E3なんかは結構好きだったんですが、Revはあまり…最初は黒単ばかり、レッドゾーンばかりとあまり変化のない環境だったので。
きちんとやり込んでいれば変わったかもしれませんが、関東エリア予選の時はまだカードプールが狭かったのであれはちょっと。プライベートも忙しかった時期でしたしね。
ドキンダム以降は良かったと思いますよ」

――E3環境はどんなところがお好きだったんですか?
「E3はブルースやブリティッシュ、カツドン波などアドを取り合うカードを多用するゲームで、理不尽な出来事が少なかったんです。それが好きでした。なんていうか、戦略が成り立つゲームだったんです。
僕、ヘルボロフやオールイエスなんかが好きなんですよ。細かいアドバンテージを取ってプレイで勝つっていう。
ゲームとしては、ボルコンミラーやドロマーハンデスミラーなんかも好みです!」

――コントロールが好きだと。
「そうですね。ビートダウンって案外難しいんですよ。環境に依存しちゃうので。だからレッドゾーンなんかは勝ちきれないんです」

――オボロセカンド(第4回静岡CSベスト8)を使ってらしたこともありましたよね。
「オボロセカンドと言うデッキはキューブに弱かったんですが、代わりにヒラメキスネークには強かったので。手数の多さ故ですよね」

――ありがとうございます。今後のデュエマはどうなっていってほしいですか?
「解説付きの動画が増えるといいなーって思ってます。セオリーが分かればゲームが楽しくなるので!
デュエマを知らない人のとっかかりになるようなものがあるといいですよね」

――初心者向けの施策は重要だと思います。
「カジュアルな子供向けと競技的な大人向けとで2極化していくのかなと思うんですが、その真ん中の層にもなにかあればいいなと思ってます。
デュエマは去年からGPなどハイエイジ向けの施策が増えてきました。続いて欲しいですし、ずっとプレイしたいです」

――GP1stは好評で、今月末にはGP2ndが開催されますね。
「もっとプレイヤーをフィーチャーしてくれると面白いですよね。こんなすごい人がいたんだ!って知ることが出来ますから。
インタビューもそう。パタさん(認定ジャッジ・WINNERSオーナー)のことはインタビューで知りました。
古くからプレイしている方がいてこその今のデュエマだと思うので、もっとそういうことを知りたいです」

――おでんでんさんは今後もデュエマを続けていきますか?
「勿論!辞める理由はないです。どうしてもできない時だけですね。ヒラメキスネークが強かった時期はMtGに逃げたりもしてましたけど(笑)
実はそのMtGもタルキールブロックの最終弾から周りと一緒に始めました。ルールを覚えて、プロツアー動画を見て…ああいうのも楽しいんです。
これからもデュエマが発展して、もっと面白くなっていくことを願っています」

――ありがとうございました。

 

■インタビューを終えて
僕がおでんでんさんに初めてお会いしたのは、第2回横浜CS当日。ですが、ハチ公CSでは当チームで提供しているスイスドローツールとオンラインペアリングツールを導入いただいていたことから、担当のおでんでんさんとは既に電話でやり取りさせていただいたことがありました。
それより以前、3月のAkashic Record Champion Ship 1stでは見事トップ8入賞を果たしていらっしゃるということもあり、会場で声をかけてインタビューさせていただいた次第です。

お話を伺ってみると、強豪として知られる養分丸選手や独特なデッキを使いこなすN選手のご友人とのこと。強いプレイヤー同士は惹かれあうのでしょうか。
そんなおでんでんさんは今後も選手としてプレイしつつ運営にも携わるという、まさにThunders#36さんと同じスタンスを目指していらっしゃるとのこと。ご本人はベスト8の壁が厚いと嘆いていらっしゃいましたが、そこにたどり着くだけでも十分凄いですよね。

おでんでんさんが、今後も選手に運営と幅広く活躍されることを願っています。


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