続・デュエルマスターズの対戦を楽しむために必要なこと

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前回の記事が思いのほか反響があって嬉しく思っています。
引き続き、デュエル・マスターズの対戦をもっと快適にプレイするために大事だと思うことを記述します。

■大会が始まる前

あなたが今から対戦を行う場、それはカードショップでのデュエルロードかもしれませんし、個人主催のチャンピオンシップかもしれませんし、公式大会のエリア予選かもしれません。

いずれにしても、大会が始まる前にその大会のルール説明があることでしょう。そこで運営(大会の進行役/DRの場合は店員さん)の話を静かに聞きましょう。

デュエル・マスターズは対戦中のルールこそ全国共通のものがありますが、対戦形式はその大会によって異なります。
岡山に住んでいた時によく行っていたショップの大会は「2本先取のスイスドローX回戦/2本目の先攻は負けた方」という形式でした。

しかし、自分がこの間行った福岡のショップの大会では「1本先取のトーナメント」という形式でした。今までそのショップの大会に出たことはなかったので説明を受けるまでは全く知らなかったのです。

まるで違う形式ですね。

常連さんしか居ない大会で、それがいつも通りの形式で行われるならば暗黙の了解が成り立ちますが、その大会に初めて出るプレイヤーがいるやもしれません。アナウンスで誰かが騒がしくしていると、そのプレイヤーは非常に困惑することでしょう。大会形式はおろか、どこに座っていいかすらわかりません。真面目な進行役ならば全体に説明を行き渡らせようと、その場を静粛にする為の時間と労力を費やすことになるでしょう。そう、騒いでいると大会進行の大きな妨げになってしまうのです。

言い換えれば、皆が協力して大会がスムーズに進めば、より対戦を楽しむことが出来るということです。

これは人数が多い大会の場でより顕著です。
自分は大会主催者の立場に何度か立ったことがあり、また参加者としても人数規模の大きな大会に何度も出たことがあるのでよくわかります。参加者のモラルが低い大会は進行を妨げられる事がよくあり、実際の対戦の内容に関わらず満足度が低くなってしまうのです。

全体の進行が5分延びてしまえば、その日出来たかもしれない好きなプレイヤーとのフリー対戦が1回できなくなってしまいますよ。自分の楽しい時間の為に、人の話は聞くべきなのです。

 

■負けたときに取るべき行動

デュエル・マスターズは「運」要素のあるゲームです。

ドロー及び最初の手札の質、相手の妨害、重要な局面でターン初めに引き込むカードetc……等の数多く存在する不確定な要素によって、自分のデッキが想定している動きを行えない、またはコンボやシナジーによって(噛み合い、という表現がよくなされます)大量のアドバンテージを生む凄い動きになる事があります。そもそも、対戦前にどちらか勝つかわからないじゃんけんをして先手後手を決めますし、デッキとシールドは基本的には裏向きなのでこれまた不確定な要素。

いわゆる必勝法が存在しないんですね。
もちろん研究によって理解を深め、勝つ可能性を高めようとすることは出来ます。しかし100%にはなりません。どれだけの論理を積み重ねてもそれが通用しない相手が存在します。先程述べた運の要素もあるため、負けるときはかなりあっけなく負けます。

デュエル・マスターズに慣れていて、大会で何度も勝ったことがあるような人でも、自分が「絶対」勝つ保証なんてどこにもないのです。

ある程度のプレッシャーを持って大会に臨むこと自体は対戦に集中するために有効だと思います。その緊張感を楽しむのも対戦ゲームの醍醐味のひとつですし、自分も大事な大会はそのような気持ちで臨みます。しかし、必死に苦しんで努力して調整したから「必ず」入賞するという事はありえないのです。過度な間違った思い込みは自分を苦しめてしまうでしょう。

 負けることは恥でも何でもないのです。

もちろん負けたら悔しいです。テンションが下がります。つらい。わかる。大げさに言えば自分の全てが否定されたかのような気持ちに苛まれまるかもしれません。誰かに応援してもらっていたり、チーム戦で隣に誰かが座っている場合、その人に対して申し訳ない気持ちでいっぱいになってしまいますよね。

しかし、負けてしまったとき、それによって起こるマイナスの感情から如何に気持ちを切り替えて前に進めるかが、ゲームを通じて充実した時間を過ごせるプレイヤーか、そうでないかの分かれ道になると思うのです。

ではどうやって前に進むか。
それは「どうやったら次の対戦では勝てるだろうか」と考え、その為に行動することです。色々言いたいことや吐きたい愚痴をぐっとこらえ、一旦冷静になって何故自分が負けたのか、という原因を探します。それがすぐにわかる人は既に上級者。トータルの勝ち数もきっと多いことでしょうし、何も心配することはありません。ベストを尽くして負けたのならば、今日はたまたまそういう日だったのです。

そうでない場合、もし対戦後に目の前に居る人と話をする余裕と時間があるのならば、思い切ってその人に疑問点を聞いてしまうのが非常に有効です。勝った方からはなかなか話しかけづらいものですから、負けた方から話しかけるのがベター。

勝った人は大抵優しく教えてくれるでしょう。強いプレイヤーは自分の考えをきちんと人に説明する能力に長けていることが多いです。勝負の決め手はその時々で異なります。「デッキ相性」「構築」「立ち回り」「トリガーでの逆転」「事故」といった様々な原因が考えられるでしょう。色々考えた結果それが事故だったり、相手の理不尽だったりするならば割り切ってしまえばいい。

自分だけの思考では、得てして正しい認識に至っていないものです。

特にプレイング…いわゆる”立ち回り”に関しては、自分では正しい方を選んだと思っていても、対戦相手からすれば実はここではこうされる方がきつかった、なんてことは大いにあり得ます。また、相手が出されたくなかったカードは自分のデッキに少ししか入っていないかもしれません。オススメのカードやコンボを教えてもらえば自分のデッキを強化する事に繋がるでしょう。

たとえその日勝てなかったとしても、ひとつの敗北からより多くを学べるプレイヤーこそが対戦を充実させ、精神的な高みを目指せるのです。多少負けが込んだからと言って必要以上に自分を責めることはありません。

こういった行動は自分が今後の対戦で勝ちやすくなるだけではなく、もうひとついい事があります。それは対戦相手を尊重することに繋がるのです。たとえ目の前の人が自分に苦い敗北を味わわせたとしても、その人は敵ではありません。いつも調整したり一緒につるんでいる「身内」ではなくても、自分と楽しい時間を過ごす為に必要な仲間なのです。もちろんルールとマナーをしっかり守っている人、という前提ですよ。

デュエル・マスターズは一人ではできません。

だから対戦相手に向かって直接ではなくとも、「キューブ規制されてくれ」「引きで負けた」等と言ったりするのは非常に良くないのです。
相手への配慮が一切ありませんし、自分が成長する機会を失ってしまいます。何もいいことがないので是非やめましょう。
長く続けていれば、自分がいわゆる運の要素によって相性が不利だったり上手な相手から勝ちを拾う事だってあるのです。自分が勝ったときは実力で、負けた時は運?そんなことはありません。

僕自身何度も負けていますし、これからもきっと一定量負け続けるでしょう。これだけ色々書いておいても、弱音や愚痴を吐いてしまう事だってあると思います。いつか情熱を失い、続けられなくなる時もきっと来るでしょう。

デュエル・マスターズ。かれこれ4年近く一番の趣味として遊び続け、僕にとっては最早人生の一部になってしまったカードゲームです。ゲームや人から学んだこともたくさんあります。
僕はマスターズに感謝しています。だからこそ、同じ趣味に関わっている人に是非この思いを伝えたいのです。


カテゴリ:裁定/ルール