【イベント中継】静岡CSの中継で使用した機器について

さる5月2日、3日に行われた第5回静岡CS。そこに、フロアジャッジ兼中継要員として参加させていただきました。
中継用のアドレスはこちら。

 

第5回静岡CS生中継

録画日より30日間はUstreamサーバにデータが保存されています。いずれYoutubeにアップされることと思いますが、早く見たい!という方はまずこちらをご覧ください。

 

 

さて、今回は2日間にわたって現地からリアルタイムにCSの模様をお伝えしました。こういったCSノウハウは共有されないことがほとんどですが、折角ですから文字に起こして残して置こうと思います。

 

■当日使用した装備
・GoPro HERO4 Silver Edition Adventure
・Go Pro スリムスケルトンハウジング
・Go Pro 3-Way
・LiveShell
・Wi-Fi STATION HW-02G(クレードル付)
・LANケーブル
・HDMIケーブル
・microUSB-USBケーブル
・延長USBケーブル

LiveshellとGoProをHDMIケーブルで接続、LiveshellとモバイルルータをLANケーブルで接続。加えて、GoProに給電するためにmicroUSBケーブルでバッテリーに接続。GoPro本体のバッテリーは2時間程度しか持たないので、別電源から給電してやる必要があります。

少し詳しい方なら、この装備リストを読んで首をかしげるかもしれません。GoProはウェアラブルカメラであり、本来このような使い方をするものではないからです。体につけて雪山を滑り降りたり、バイクにつけて走行中の動画を撮影したりするものなのです。
にもかかわらず今回このカメラを採用したのは、背面ディスプレイへの出力データを柔軟に切り替えられるから。
Ustreamとの接続をボタン1つで仲介してくれるLiveshell、便利なのはいいのですが、困ったことに付属のディスプレイに出力されている映像をそのままUstreamへ流し込むという仕様なのです。そう、普通のハンディカムとLiveshellを接続すると、電池の残量表示などのステータスがUstream側画面にも表示されてしまうんですね。

この問題を避けるために、付属ディスプレイの表示情報を操作できるカメラが必要でした。それがGoProだったのです。
2や3、あるいは4のBlackじゃダメなのでしょうか?ダメではありませんが、望ましくありません。GoProシリーズ中、付属ディスプレイで撮影状況を確認できるのは4のSilverのみ。他のモデルでも一応Ustreamへ出力は出来るようなのですが、カメラセッティングに不安があったのでこのモデルを採用しました。

スリムスケルトンハウジングを購入したのは、先述したGoProへの給電を行うため。デフォルトでついてるハウジングは防水用のもので、穴が開いていないんです。本体の排熱を考えてネイキッドにしようかとも思ったのですが、3用の物しか見当たらず断念。このスケルトンハウジングも3用なのですが、レビューにて4にも装着可能と書いてあったので購入しました。モデルが違うせいで、マイクが隠れちゃうんですけどね。

そして最も重要な機器が、Liveshellです。こいつはHDMIケーブルでカメラと接続すると、あとは起動するだけで勝手にUstreamへ接続して配信してくれる優れもの。販売元のCerevoは、日本の家電スタートアップだそうです。いやはやどうしてどうして、日本もまだまだ捨てたもんじゃないですね。
本当はスマホのテザリングを使って配信しようと思っていたのですが、転送量とauの3GB制限の噛みあいの問題、また人の多い会場で無線通信を採用することへの不安も少々あり、前日に急遽hayama君にモバイルルータを貸してもらうことに。TCGと何のかかわりもないのに快く応じてくれた彼に感謝です。持つべきものは友人だと実感しました。
結局ベスト32-決勝終了まではおおよそ2時間半で、転送量は1.7GB程度。決勝だけなら今後もテザリングで行けそうです。なんとか容量が余りそうだったので、2日目は朝からぶっ通しでの放送に切り替えました。

 

■実況
DM甲子園向けツールの製作が長引いてしまい、通信テストのみで臨んだ静岡CS個人戦当日。ベスト32戦から早速放送を開始しましたが、ラウンド1が終わったところで気づきます。「画面が寂しすぎる…」。
それもそのはず、決勝トーナメントですから互いの選手は極限まで集中しています。自然、発声も減るわけです。僕は隣にいるわけですから、「トップでこれを引けば~」なんて解説は難しい。

悩んだ末、応急処置としてとりあえず場に出てきたカードを読み上げて誤魔化すことに。流石に自分でもどうかと思ったので、対戦後の選手に色々とインタビューさせていただいて場をつなぐ方針としました。UMEBAさんのメタ読み解説やぬ。さんのPauper講座、人参による熱い《レイジング・バンブー》論、そして仕事への情熱をうっかり漏らしてしまったリョウさんなどなど、多くの選手にご協力いただいたおかげでより良い配信を作れたと感じています。ありがとうございました。

 

■解説
選手の隣…カメラのそばで話す格好となったため、実現できなかった解説。是非解説をさせてくれ!という志望者もいるしということでhayama君と検討したのですが、なかなか難しいなということに。
有線でモニタと接続し、解説音声を被せる…というのが最も簡単な方法だと思うのですが、この方法の前にはHDMIの規格上の壁が立ちはだかります。

HDMIは5m以上ケーブルを伸ばすと、信号がひどく減衰・損失してしまいます。無論ケーブルの品質もありますが、それを考慮しても5mという長さは十分ではありません。
ということは無線で画像をモニタへ飛ばし、そのモニタを見ながら解説した音声を映像に乗せてUstreamへ流す、という手順になるのでしょう。しかしワイヤレスHDMIって高いんですよね。天から降ってこないかしらん。今回の機材で12万ほど飛んでるのでどうも厳しい。

音声の追加自体はLiveshellにマイクを刺すだけでいいので簡単。会場にモニタをどうやって持ち込むんだという話もありますが…。現在の装備は持ち運びに非常に便利で、いつものカバンにもう一つ小さめのカバンを追加するだけで済むんです。GoPro様様ですね!
実際に行うのであれば、PCを持ち込んでそこに接続するのがベストでしょうか。

 

■まとめ
今回の装備は持ち運びが非常に楽!他所のイベントにお邪魔させていただく都合上移動は必至ですが、愛知から静岡まで持っていくのはさして苦になりませんでした。
無論設置も楽。机さえあれば、電源は最悪モバイルバッテリーから給電すればよいのです。

放送媒体にUstreamを選んだのは、番組作成が楽だったため。
ニコ生は30分単位だったり画質がアレだったりという問題が、Youtubeは一度接続が切れると手動で番組を再作成しなければならない問題がそれぞれありました。ボタン一つで繋げてその後の心配もないのはUstreamだけだったのです。

今後も方法を改善しつつ、試みを続けていきたいと思っています。次の静岡でもお会いしましょう!


カテゴリ:CS運営