【デッキ解説】イメンマジシャンループ(2015.02.01:おやつCS2015WINTER 3人チーム戦 TOP8)

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おやつCS2015 WINTER 全日程で使用したイメンマジシャンループついて記述します。
スコアは【5人チーム戦】4-1 【個人戦】4-2 【3人チーム戦】6-2(TOP8)でした。

『イメンマジシャンループ』

4 x 霞み妖精ジャスミン
4 x フェアリー・ライフ
3 x 天真妖精オチャッピィ
4 x 解体人形ジェニー
4 x ドンドン吸い込むナウ
1 x 掘師の銀
1 x 霊騎ラグマール
1 x 爆轟 マッカラン・ファイン
4 x 飛散する斧 プロメテウス
1 x 希望の親衛隊ファンク
1 x 次元流の豪力
2 x 電流戦攻セブ・アルゴル
2 x 鎧亜戦隊ディス・マジシャン
1 x 陰陽の舞
1 x 鎧亜の咆哮キリュー・ジルヴェス
2 x 無双恐皇ガラムタ
4 x 龍覇 イメン=ブーゴ

1 x 勝利のプリンプリン/唯我独尊ガイアール・オレドラゴン
1 x 勝利のリュウセイ・カイザー/唯我独尊ガイアール・オレドラゴン
2 x 邪帝斧 ボアロアックス/邪帝遺跡 ボアロパゴス/我臥牙 ヴェロキボアロス
1 x タイタンの大地ジオ・ザ・マン/貪欲バリバリ・パックンガー
1 x エイリアン・ファーザー<1曲いかが?>/魅惑のダンシング・エイリアン
1 x サンダー・ティーガー/雷獣ヴォルグ・ティーガー
1 x シルバー・ヴォルグ/撃墜王ガイアール・キラードラゴン

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公式大会でも活躍した《龍覇イメン=ブーゴ》と、公式大会のDSプールにはなかった《鎧亜戦隊ディス・マジシャン》を利用したワンショットキルデッキです。

■基本方針

《龍覇イメン=ブーゴ》+《邪帝斧 ボアロアックス》は非常に自由度の高い組み合わせで、これらとマナゾーンのカードのみでアドバンテージを獲得し、種々の勝利条件を満たすことができます。今回は「相手のシールドトリガーを無効化し、大量の打点を作り上げシールドを全てブレイク、ダイレクトアタックを通す」という方針を選択しました。

現状のプールで《邪帝遺跡 ボアロパゴス》を剥がす事のできるカードは少なく、基本的に相手はこれを除去出来ません。《邪帝遺跡 ボアロパゴス》の擁立を安定させる事を目指せば自ずと勝ちに近づくため、それを第一目標にしています。

■デッキの回し方、ループ手順について

まずは基本になるループ手順から解説します。

《龍覇イメン=ブーゴ》を送り出し、《邪帝遺跡 ボアロパゴス》を擁立させる必要があります。マナ加速や妨害を挟みながらその龍解条件である、「自分のターンのはじめに、バトルゾーンにある自分のクリーチャーのコストの合計が20以上」を満たせるように展開します。


バトルゾーンに《龍覇イメン=ブーゴ》と《邪帝遺跡 ボアロパゴス》があり、マナゾーンに《鎧亜戦隊ディス・マジシャン》がある状態で、《霞み妖精ジャスミン》を手札から召喚し、先に《邪帝遺跡 ボアロパゴス》の効果でマナゾーンから《鎧亜戦隊ディス・マジシャン》をバトルゾーンに出します。その後《霞み妖精ジャスミン》の能力で《霞み妖精ジャスミン》を墓地に送り、山札の上からマナゾーンに1枚カードを置きます。
すると、《龍覇イメン=ブーゴ》の能力でマナが全色になっているので、《鎧亜戦隊ディス・マジシャン》のスペースチャージ能力が2つとも反応します。

SC-闇:クリーチャーを1体、自分の墓地から手札に戻す。
SC-自然:このターン中、次に召喚するクリーチャーのコストを最大2少なくする。ただし、コストは1より少なくならない。

これを同時に行うことで、「《霞み妖精ジャスミン》を1マナで出し続け、その度にマナゾーンのコスト5以下のクリーチャーをバトルゾーンに出す」事が出来るようになります。山札の数だけ行える半無限ループの完成です。

この状態で、マナゾーンに《霊騎ラグマール》《掘師の銀》のどちらかがあればそれをタップして《霞み妖精ジャスミン》を出す事で起きたマナが延々と増えて相手のバトルゾーンを空に出来ますし、《飛散する斧 プロメテウス》があればマナゾーンから好きなカードを回収することが出来るようになります。

ループの過程で倒せるだけの打点を組み上げ、最終的に《飛散する斧 プロメテウス》で《無双恐皇ガラムタ》を回収し、スペースチャージとシンパシーで軽減して2コストで召喚、場の全てのクリーチャーを《爆轟 マッカラン・ファイン》《鎧亜の咆哮キリュー・ジルヴェス》でスピードアタッカーにし、《無双恐皇ガラムタ》から横にする事でシールドトリガーの全てが発動不能になります。

キーカードが山札の下から2枚までにあるケースは、《ドンドン吸い込むナウ》を一度でもプレイし、山札を操作していれば問題とされなくなります。また必須カードを2枚以上入れている為、例えばガラムタが2枚共盾落ちしている可能性は約1.2%しかありません。盾落ちはほぼ考慮しなくていいです。パクリオを相手にプレイされて必須パーツが消えるパターンも、マナセットに気を使うことでカバーできます。

相手の唯一の防御札であるシノビは《轟火シシガミグレンオー》、《威牙の幻ハンゾウ》、《光牙忍ハヤブサマル》、《斬隠オロチ》、《不知火グレンマル》、《光牙王機ゼロカゲ》がありますが、《鎧亜の咆哮キリュー・ジルヴェス》を最後に出している場合は全てをケア可能です。
《爆轟 マッカラン・ファイン》の場合は《爆轟 マッカラン・ファイン》が場から居なくなるとワンショットが止まってしまいます。しかし《邪帝遺跡 ボアロパゴス》を擁立した時に最低でも4打点は揃っており、アタックの時点での手札は《解体人形ジェニー》で把握してシノビを捨てさせてしまえるのでまず起こりません。

以上が基本的なデッキの回し方になります。

■採用カード

《霞み妖精ジャスミン》
このデッキの《霞み妖精ジャスミン》はただの初動ブーストではなく、ループにおける必須パーツです。基本的にこれに触れない試合はループが発生しません。なので《ドンドン吸い込むナウ》を使用して全力で探しに行く対象のひとつになりえます。

《フェアリー・ライフ》
基本的にはジャスミンの下位です。これを抜いて《トレジャー・マップ》を採用していた時期もありましたが、デッキとして2→4のマナカーブを組んでおり、速攻やビートダウン相手に機能する為今回はこちらを選択しています。また、デッキを圧縮し不確定なカードをマナゾーンに置くことはこのデッキの場合パーツを揃えることと同義なので重要な行動になります。

《天真妖精オチャッピィ》
SB持ちの加速カードですが、墓地の好きなカードをマナに置ける事で《飛散する斧 プロメテウス》や《邪帝遺跡 ボアロパゴス》と組み合わせて強い行動につながりやすくなります。
《邪帝遺跡 ボアロパゴス》がある状況下ではそれも反応して《霊騎ラグマール》や《電流戦攻セブ・アルゴル》を出して防御札として使える場合があります。

また、相手の場に《希望の親衛隊ファンク》が居て、自分の墓地に単色カードがある場合は、基本ループの《霞み妖精ジャスミン》の代わりになります。その場合、墓地の単色カードの枚数分だけマナブーストが行える有限行動ですが、マナに《霊騎ラグマール》があればそのうち《希望の親衛隊ファンク》処理できるのでいつもの《霞み妖精ジャスミン》を使用するルートに切り替えられます。

《解体人形ジェニー》
デュエルマスターズでよく使われる妨害札のうちのひとつですね。パワー1000なので場持ちは脆いですが、強力な効果のおかげで問題とされません。デスパペットなので《無双恐皇ガラムタ》のシンパシー元になります。

《ドンドン吸い込むナウ》
防御札、除去、パーツを探し、さらに山札の下を把握できるという多面的な役割があります。cip能力持ちをセルフバウンスするのも依然として有効です。

《掘師の銀》
《霊騎ラグマール》
基本的には《掘師の銀》のほうが強い(《無双恐皇ガラムタ》のシンパシー元になる為)のですが、効果を使用するとマナゾーンに行くという性質から、《天使と悪魔の墳墓》の被害を受けやすいため2枚目は同じテキストで名称の異なる《霊騎ラグマール》にしています。

《爆轟 マッカラン・ファイン》
《鎧亜の咆哮キリュー・ジルヴェス》
ほぼ同じ役割ですが、《鎧亜の咆哮キリュー・ジルヴェス》の場合は
・《龍覇 イメン=ブーゴ》が場に居なくても、マジシャンのスペースチャージが両方反応する
・《龍覇 イメン=ブーゴ》が場に居なくても、《邪帝遺跡 ボアロパゴス》から出せる
・場のクリーチャーを全て確実にスピードアタッカーとスレイヤーに出来る

のでこちらの方がより重宝されます。
やはり殿堂入りに相応しいだけのカードパワーを感じます。

《飛散する斧 プロメテウス》
パワー1000とやや場持ちは悪いですが、マナゾーンの好きなカードを回収し、5→7のマナカーブを作れるので《龍覇 イメン=ブーゴ》をプレイする為のハードルをぐっと下げてくれます。
ビーストフォークでないのはどう考えても謎です。

《希望の親衛隊ファンク》
相手に出されると面倒ですが、自分がこれ1枚でミラー相手を制圧することはあまり考えていません。パワーが高くて場持ちが良い点と、速攻やルネソード相手に有効です。《邪帝斧 ボアロアックス》の性質上、ある程度好きなカードを場に出せるので銀の弾丸戦術よろしく1枚だけ選択肢として入れておくことで行動の幅が増えます。

《次元流の豪力》
《電流戦攻セブ・アルゴル》
超次元を展開するカードの存在は、《邪帝遺跡 ボアロパゴス》擁立の鍵です。《龍覇 イメン=ブーゴ》と合わせて一気に18コストを生成できるので既に場に1体のcip生物があれば即座に龍解可能になります。
いずれも《希望の親衛隊ファンク》1枚では場から離れません。《電流戦攻セブ・アルゴル》はこのデッキの場合《終末の時計 ザ・クロック》が入っていない為ブロッカーを2体同時に並べられる点が重宝されます。

《鎧亜戦隊ディス・マジシャン》
ループパーツの核で、基本的には決めに行くターンに出すのが良いのですが、オールイエスやドロマーハンデス、黒単コントロール等の軽量ハンデスを多用してくる相手に対しては5コスト払って送り出すことで相手に枚数が少ないであろう除去を強要させられます。場に残り続ければスペースチャージ能力によってリソースを回復させることが出来るのです。仮に除去されても全く損がありません。

《陰陽の舞》
《邪帝遺跡 ボアロパゴス》擁立に大きく貢献してくれるカードです。あと少しコストが足りない、という場合にマナ爆誕0を使用することで場に送り出し、龍解条件を満たすことが出来ます。最も強力なのが《次元流の豪力》《電流戦攻セブ・アルゴル》と組み合わせることで場に何もない状態から一気に《邪帝遺跡 ボアロパゴス》を生成できる動きです。また、ビーストフォークなので《無双恐皇ガラムタ》の(以下略

《無双恐皇ガラムタ》
とにかくイージーな勝ちが発生するのでフィニッシャーとしての信頼度が非常に高いです。《龍覇 イメン=ブーゴ》を引かず、ないし除去されても小型だけで6打点揃えて《無双恐皇ガラムタ》で決めに行くゲームが存在します。シンパシー能力によってデッキの多くのカードが反応し、大体2~4コストで場に出す事が多いです。

《龍覇 イメン=ブーゴ》
デッキの核であり、最も大事なカードです。これに触れない試合は強い行動が全く取れないのですごく大事に扱います。《龍覇 イメン=ブーゴ》が場にいなければマナが全色にならない、という点はよく忘れがちなので注意が必要です。

次元は優先度の高いものを8枚用意しています。

■採用に至らなかったカード群

《鳴動するギガ・ホーン》
《緑銅の鎧》
直接サーチが出来る点は優れていますが、サーチの後シャッフルが入り、山の順番を崩してしまう点が事故要素になりえるので今回の方針に沿いませんでした。

《カモン・ピッピー》
個人的にはとても大好きなカードなのですが、《希望の親衛隊ファンク》の流行を考えると本来のポテンシャルを発揮出来ないので泣く泣く外しました。

《腐敗無頼トリプルマウス》
正直入れていてもいいと思います。今回は他に入れたいカードがあった故に優先度が41番目以降になっただけです。

《終末の時計 ザ・クロック》
引いてしまった際にプレイが許されずループ中にも役割が一切なく扱いに困る割には、これを無効化されるケースが頻発したので。ただ、記事の構成が相手にバレてしまっている場合無視して突っ切られるプレイを取られるので今後仕方なく必要になるかもしれません。

《腐敗勇騎ドルマークス》
ループ中にこれをはさむことで相手のリソースを破壊し尽くす動きが出来て、墓地に落とす効果と組み合わせることで擬似的なマナ回収としても機能するため、《無双恐皇ガラムタ》と1:1にしていたのですが、その運用はループに入ることが前提になり《邪帝遺跡 ボアロパゴス》擁立前は単体での使い勝手があまり良くない点、組み合わせてもオーバーキルにしかならない点、マナ回収は《飛散する斧 プロメテウス》で間に合っている点を考慮して外しました。

《お騒がせチューザ》
《呪術のカルマ インカ》
今回は《無双恐皇ガラムタ》を選択したので必要がなくなりました。

《パクリオ》
《無双恐皇ガラムタ》とのシナジー及び色の関係です。

《不知火グレンマル》
単体だとややパワーが劣っているなと感じました。《終末の時計 ザ・クロック》を採っていないのであまり上手に使えなかったです。

《ミラージュ・マーメイド》
….?と思われる方もいるかもしれません。

「このクリーチャーがバトルゾーンに出たとき、バトルゾーンに自分のサイバーロードがあれば、カードを3枚引いてよい。」

というテキストです。《パクリオ》や《電流戦攻セブ・アルゴル》等のサイバーロードと組み合わせることで驚異的なアドバンテージを叩き出します。コスト5なのでボアロから出すことも可能!《エンペラー・マルコ》と違い場のコストが増えるのでボアロパゴスとの兼ね合いでこちらでなければならない理由がある!

….なのですが、運用するためにはそれらにデッキのスロットを大きく割かなければならず、単体で機能しないという点が足を引っ張り、やはり最後まで構築に組み込むことが難しかったです。しかしながら、単なるドヤりたいだけのマイナーなカードではなく十分このカードを使った構築を考える価値のあるカードだと思っています。今後が期待されますね。

《復活の祈祷師ザビ・ミラ》
おやつの会場では流行っていましたが個人的にはその弱点がデッキの脆さを助長すると考え、このカードを使った構築を諦めました。理由は以下の通りです。
・最大限活かすためには次元の枠を大きく消費してしまい、中盤の動きが弱くなる
・コスト踏み倒しのメタカードの影響を受ける
・流行している《悠久を統べる者 フォーエバープリンセス》の影響を受ける
・《霊魔の覚醒者シューヴェルト》で制圧できるデッキが環境に少ない

《地獄門 デス・ゲート》
性能の高い防御札であり、無理ゲーを返しやすいのですが、自力で展開が出来ず、基本的に腐るかもしれない後出し専用でしかプレイが出来ないという点が目立ちやめました。

《封魔ザウラク・ディス》+《強奪者 テラ・フォーム》
《龍覇 イメン=ブーゴ》の全色効果と組み合わせることで世にも恐ろしいドローロックが完成するのですが、決めてすぐに勝つわけではなく、他にフィニッシャーを用意し、またそれにデッキの枠を割く必要がある点が目立ち構築に組み込めませんでした。

■各デッキに対するプレイング

vs速攻

《電流戦攻セブ・アルゴル》をプレイするためのマナ加速が間に合うかどうかです。

vsグレンモルト系統

テンポよく《龍覇 グレンモルト》複数で一気に押し切られるケースがやや厳しいですが、中盤以降のカードパワーはこちらの方が勝っています。

vs白バキ

かなりの有利対面です。《パクリオ》でテンポを取られなければこちらの方が先に動いて勝ちまで持っていけます。

vsブラスター

《邪帝遺跡 ボアロパゴス》擁立が遅れてしまうと相手に強い動きをされてしまうのでそれが負け筋ですが、スムーズに動けていて早期大型等の無理ゲーが発生しなければ勝てる相手です。

vs墓地

墓地側の《終末の時計 ザ・クロック》に屈することはないのでその点は問題ないのですが、《邪帝遺跡 ボアロパゴス》擁立前に《暴走龍 5000GT》をプレイされると厳しいです。しかしこれも自分の動きがきちんと出来れば勝てる相手です。

vsハンデス、除去コントロール

《飛散する斧 プロメテウス》や《鎧亜戦隊ディス・マジシャン》そのものを通せばかなり楽な展開になるのでそれを目指します。

■おわりに

今回は後一歩のところで入賞圏内に届きませんでしたが、とても強いデッキを使用できたと思っています。最終的なリストを考えたfogionにとても感謝しています。


カテゴリ:デッキ解説(通常)