【デッキ解説】白単ヘブンズ(2015.01.31:おやつCS2015 WINTER 個人戦準優勝)

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wrote by @dotto322

1月31日に行われたおやつCS2015 WINTER 個人戦で使用した白単ヘブンズを解説します。
成績は9-2で準優勝でした。

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【白単ヘブンズ(2015.01.31)】

2 x 制御の翼 オリオティス
4 x 聖鐘の翼 ティグヌス
4 x 音感の精霊龍 エメラルーダ
3 x 龍覇 エバーローズ
2 x 護英雄 シール・ド・レイユ
3 x 龍覇 セイントローズ
2 x 不敗英雄 ヴァルハラ・グランデ
2 x 獅子頂龍 ライオネル
4 x 奇跡の精霊ミルザム
1 x 聖霊王アルファディオス
2 x 星龍の記憶
3 x ジャスティス・プラン
4 x グローリー・スノー
4 x ヘブンズ・ゲート

1 x 革命槍 ジャンヌ・ミゼル/聖槍の精霊龍 ダルク・アン・シエル
1 x 浮遊する賛美歌 ゾディアック/賛美の精霊龍 ハレルヤ・ゾディア
2 x 不滅槍 パーフェクト/天命王 エバーラスト
2 x 百獣槍 ジャベレオン/百獣聖堂 レオサイユ/頂天聖 レオザワルド
2 x 天獄の正義 ヘブンズ・ヘブン/天命讃華 ネバーラスト

■基本方針

序盤は手札の枚数の維持を意識し、そこから《ヘブンズ・ゲート》や《龍覇 セイントローズ》による大型の展開またはコンボを狙っていきます。

このデッキは、強力な効果を持つ《天獄の正義 ヘブンズ・ヘブン》を中心にデッキが組まれており、光のブロッカーと光のドラグハートでそれをサポートするというコンセプトになっています。

■採用カード

《制御の翼 オリオティス》
速攻や白単相手には積極的に出していきます。これらのデッキは《制御の翼 オリオティス》を出されるだけで速度が落ち、時間を稼ぐことができるからです。
しかし、キューブやモルト王、ドロマー(サイキックを使うデッキ)などに対しては出すタイミングによって相手に与えるダメージが変わってきます。では、出すタイミングは何時かと言うと、相手が踏み倒しを行う前のターンに出します。これにより相手のカードを腐らせることができ、相手のプランを崩すことができます。

《聖鐘の翼 ティグヌス》
現環境のトップデッキであるイメン、モルト、ドロマーを中心にハンデスを行うデッキが多いため、そのようなデッキに《聖鐘の翼 ティグヌス》は大変効果的です。そのため4枚採用しています。出すだけで相手からの手札への干渉を受け付けなくなるため、手札の維持を行う際に一番重要なカードです。
このカードも《制御の翼 オリオティス》同様に、相手がメタ対象のカードを使う前のターンに出します。一番多いケースは《解体人形ジェニー》が出る前のターンに出すケースでしょう。

《音感の精霊龍 エメラルーダ》
攻守全てにおいて依存度が高いカードです。このカードの基本的な役割は、自分のシールドを減らすまたはトリガーを仕込むことですが《奇跡の精霊ミルザム》と組み合わせることで6枚のカードを手札に加えることができ、そのシールドの中に《ヘブンズ・ゲート》があれば更なる展開が狙えます。
余裕があれば《星龍の記憶》を前のターンに打っておくと手札に加えるカードが全てS・トリガーを得るので、決まればゲームエンドまで持っていくことができます。

《龍覇 エバーローズ》
このカードはドラグハートが扱える、小回りの利くブロッカーです。《不滅槍 パーフェクト》と《百獣槍 ジャベレオン》を相手と状況によって使い分けたり、《浮遊する賛美歌 ゾディアック》によるパワーラインの上昇も行えます。しかし、扱うカードの性質上単体では弱く、何かしらのサポートまたは盤面にクリーチャーが並ぶ必要があるため序盤はマナに置いてしまいがちです。

《護英雄 シール・ド・レイユ》
白単の弱点である除去の少なさをカバーしてくれる唯一の除去カード。デュエル・マスターズの除去の中でも最強の部類である盾送りによる除去を2体同時に行ってくれます。
主な役割対象は《龍覇 イメン=ブーゴ》のようなシステムクリーチャーや《偽りの王 ナンバーナイン》のような妨害効果を持ったクリーチャーです。

《龍覇 セイントローズ》
このデッキの核カードです。《天獄の正義 ヘブンズ・ヘブン》との相性は最高で場合によっては《ヘブンズ・ゲート》が不要になります。《天獄の正義 ヘブンズ・ヘブン》の次にこのカードからよく出すカードは《聖槍の精霊龍 ダルク・アン・シエル》で、前者がどちらかというと攻めに、後者が守りに使うケースが多いです。
採用枚数の理由は、ブロッカーという能力を持っていないという点が大きく、《ヘブンズ・ゲート》で出せないために使いづらいからです。

《不敗英雄 ヴァルハラ・グランデ》
相手のクリーチャー2体を次のターンの始めにアンタップ不能にする効果を持つブロッカー、《ヘブンズ・ゲート》などとの相性が良く、コストの割りに扱いやすいカードです。《ドンドン吸い込むナウ》しか除去を入れていないデッキに対して、このカードのマナ武装と《天命讃華 ネバーラスト》で詰みまで持っていけます。

《獅子頂龍 ライオネル》
圧倒的な除去耐性を持ったパワーカード。
このカードを出す相手はほぼ決まっていて、ビッグマナやキューブ、モルト王のようなマナを多く溜めるデッキが役割対象になります。それらのデッキは他のカードだけでは勝ちに持っていけないケースがあるため、1枚で大きなボードアドバンテージを得ることができるこのカードが採用されています。

《奇跡の精霊ミルザム》
基本的には《音感の精霊龍 エメラルーダ》と組み合わせて使います。山札の枚数に気をつけなければなりません。

《聖霊王アルファディオス》
言わずと知れたフィニッシャー。
主にイメンやビマナ、キューブといったデッキ相手に余裕があれば進化を狙っていきます。

《星龍の記憶》
《音感の精霊龍 エメラルーダ》とのコンボがメインですが、相手のクリーチャーに攻撃されると危ないという時に使うと、1ターン相手はまず攻撃してこないので擬似的に1ターン得ることができます。

《ジャスティス・プラン》
白単で最も優秀なドローソース。しかし、呪文を入れすぎるとヒット率が下がるため呪文の枚数は13枚で抑えることにしました。その結果の3枚です。

《グローリー・スノー》
このデッキの始動カード。引けると相手の速度に追いつくことができるため凄く楽になってきます。理想はこのカードからの《龍覇 セイントローズ》または《ヘブンズ・ゲート》となります。
このカードを使うためにドローチャージなしエンドをする時もあります。

《ヘブンズ・ゲート》
デッキの核。攻守に使います。従来のように《ヘブンズ・ゲート》に依存した構築から脱却し、《龍覇 セイントローズ》からも展開ができるようになったのは大きいです。

■採用カード(超次元ゾーン)

《革命槍 ジャンヌ・ミゼル/聖槍の精霊龍 ダルク・アン・シエル》
表面は《永遠のリュウセイ・カイザー》などのタップインカードへの対策として使用し、裏面は防御札として使用します。

《浮遊する賛美歌 ゾディアック/賛美の精霊龍 ハレルヤ・ゾディア》
主にスパーク対策またはビート対策に使用します。

《不滅槍 パーフェクト/天命王 エバーラスト》
破壊以外の除去対策または打点を増やすために使用します。《天命讃華 ネバーラスト》との相性が良いです。

《百獣槍 ジャベレオン/百獣聖堂 レオサイユ/頂天聖 レオザワルド》
通常時は破壊されないブロッカーを作りたい時に場に出します。
龍解後の《百獣聖堂 レオサイユ》が味方に付与する除去耐性はとても優秀です。そのため《百獣聖堂 レオサイユ》に龍解できる時は積極的に狙っていきます。
《頂天聖 レオザワルド》には盾が0の時や打点を作りたい時、ゲームに負けない効果を使いたい時のみ龍解します。

《天獄の正義 ヘブンズ・ヘブン/天命讃華 ネバーラスト》
デッキの核。ターン終了時に踏み倒し効果が使えるため、手札を増やした後にこのカードの効果でブロッカーを場に出すことができるのはとても優秀です。光以外の呪文のコストを1増やす能力はそこまで役に立ちません。
《天命讃華 ネバーラスト》に龍解すれば、自身の破壊耐性と呪文ロック効果、更にはバトルに勝つ効果も味方に付与するためこのカードが盤面から退かされることはまずないフィニッシャーとなります。

■採用しなかったカード

《天命の精霊ワガハイ・キャット》
《永遠のリュウセイ・カイザー》などを手軽に除去することができるカード。《獅子頂龍 ライオネル》とのコンボは強力ですが、使い勝手が悪くロックがオーバーキルだと判断したため採用しませんでした。

《封印の精霊龍 ヴァルハラ・パラディン》
盾を減らしたいと考えることが多く、増やす行為がこのデッキのコンセプトとあまり噛み合っていないと判断したため採用しませんでした。しかし、効果自体は強力なためビートデッキが増えるなら採用します。

《ロジック・キューブ》
《グローリー・スノー》や《ジャスティス・プラン》を手札に持って来れるため優秀なのですが、呪文の枚数と《虚構の影バトウ・ショルダー》の存在を考慮して採用しませんでした。調整段階での使用感は良かったです。

■プレイルート

主なプレイルートは4つあります。
・《音感の精霊龍 エメラルーダ》と《奇跡の精霊ミルザム》のコンボで大きなアドバンテージを得て、そこから展開する。

・《龍覇 セイントローズ》から《天獄の正義 ヘブンズ・ヘブン》をプレイし、ボードを制圧していく。

・《龍覇 セイントローズ》から《天獄の正義 ヘブンズ・ヘブン》をプレイし、《天命讃華 ネバーラスト》に龍解したら盤面にある6~8打点で一気にビートを仕掛ける。

・《獅子頂龍 ライオネル》や《聖霊王アルファディオス》へのアクセスへ集中する。

以上の4つがこのデッキのプレイ基盤となります。これらを手札と相手と状況に合わせてどのプランを取るか選択します。

■各種デッキに対するプレイング

vsグレンモルト
序盤は《聖鐘の翼 ティグヌス》でハンドをキープし、《音感の精霊龍 エメラルーダ》や《ヘブンズ・ゲート》にアクセスできるようにプレイします。
相手の動きが遅ければ《龍覇 セイントローズ》でも間に合うでしょう。

vsイメン=ブーゴ
《聖鐘の翼 ティグヌス》と《護英雄 シール・ド・レイユ》がキーカードになります。前者はハンドキープに使いますが、後者は《龍覇 イメン=ブーゴ》を除去することで相手の動きを鈍らせたり、突破口を見出すことができるためです。
相手の《邪帝斧 ボアロアックス》よりも此方の《天獄の正義 ヘブンズ・ヘブン》が先に龍解できた場合、ビートダウンを仕掛けるケースは多いです。理由は、相手の場に《邪帝遺跡 ボアロパゴス》がある状態では、オチャクロックにより攻撃が通らないからです。

vsドロマーハンデス
《音感の精霊龍 エメラルーダ》と《奇跡の精霊ミルザム》のコンボまたは《龍覇 セイントローズ》から《天獄の正義 ヘブンズ・ヘブン》が決まれば勝てます。《聖鐘の翼 ティグヌス》と《ジャスティス・プラン》の存在が大きいため、厳しい相手ではないです。

vsモルト王
ほぼハンドに干渉されないためブロッカーを並べて展開していきます。コンボも比較的決めやすい相手なので苦ではないです。

vs5色キューブ
《グローリー・スノー》を引けると楽になります。引けずに相手が《フェアリー・ミラクル》による2ブーストを行ってきた場合は厳しいです。
人により採用カードが大きく異なってくるため、できるだけ何をプレイされてもいいように盤面は除去耐性持ちクリーチャーなどを先に出しておきたいです。

vs白刃鬼
どのプランが通っても勝てますが、相手が刃鬼を出すより先に盤面を作っておきたいです。

vs黒緑速攻,vs白単サザン
《音感の精霊龍 エメラルーダ》に繋げることができるかどうかが、一番大きなターニングポイントとなります。

以上がこのデッキの解説となります。
既存のデッキタイプとは大きく変わったデッキのため、個人的にはとても楽しいデッキだと思います。
最後まで読んで頂きありがとうございました。

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HN:dotto

【主な戦績】
第4回関西CS 優勝
おやつCS2013 Spring 優勝
第3回ブリックスCS 優勝
平城CS大阪大会 優勝
第1回天照CS 準優勝
おやつCS2015 Winter(個人戦) 準優勝
第2回中部CS(チーム) 3位
第3回中部CS 3位
第1回広島岡山合同CS(岡山) 3位
おやつCS2013 Summer Festivsl中部大会(個人戦) 3位

大阪在住のデュエルマスターズプレイヤー。2015年2月時点でアカレコ生涯獲得ポイントランキング1位であり、過去にはDMvaultプレイヤーランキングでも1位を経験している。
どんなデッキでも使いこなす圧倒的な知識量とプレイングを持ち、日本最強デュエリストの呼び声も高い。
DRで勝ちすぎて出禁になる、「dottoさんが覇に殺されてるの見てああ同じ人間なんだなって思った」と言われる、など数多くの伝説を持つ。

 


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