初めまして。ビートマンと申します。
第5回静岡CS個人戦で使用した【緑単サソリス】について解説します。
まず最初に、自分は何故このデッキ選択をしたのか というところから書かせて頂きます。
静岡CSに参加するに当たって自分が注目した点は3つあります。
・1つ目
静岡CSの予選ラウンドは8回、本戦は5回のマッチ戦 計13戦行う事になります。
本戦では負けられないのは勿論の事、予選でも6-2の成績を取った場合でもオポネントが低い場合は予選を落とす可能性がありました。
この対戦数を事故で一本落とすのは勿体無い、そして相手が事故を起こした場合に一本取れる確率が上がる。
これらの事を踏まえこのCSで重要なのは「安定感」だと考え事故を起こしにくいデッキを使う事を決めました。
・2つ目
現環境の同型戦は構築やプレイの差を付けにくく、引きが勝敗に大きく左右する
この考えから自分は引きの戦いを避ける為 、上位デッキである【イメン=ブーゴ】や【モルトNEXT】を候補から除外しました。
更にイメンに不利な【刃鬼】や【ヘブンズ・ゲート】、NEXTに不利な【黒単ドラグナー】も使わない方針にしました。
・3つ目
今年のゴールデンウィークのCSラッシュが始まるしばらく前、【緑単サソリス】を使用するプレイヤーが減少し、それに伴い【黒緑速攻】を使用するプレイヤーが急増した事に注目しました。
極力同型戦を避けたかった自分にとってはまたとない朗報です。
以上の事を鑑みた結果、【緑単サソリス】を使用することを決めました。
■デッキリスト
『緑単サソリス』
3 x トレジャー・マップ
4 x 幻緑の双月
4 x 成長の面 ナム=アウェイキ
4 x 青銅の面 ナム=ダエッド
1 x 青銅の鎧
1 x 密林の総督ハックル・キリンソーヤ
2 x 諸肌の桜吹雪
4 x ベル・ザ・エレメンタル
1 x 次元流の豪力
4 x 超次元フェアリー・ホール
4 x 大神秘イダ
4 x 古龍遺跡エウル=ブッカ
4 x 龍覇 サソリス
2 x 邪帝斧 ボアロアックス
2 x 時空の英雄アンタッチャブル
1 x ハイドラ・ギルザウルス
1 x 勝利のプリンプリン
1 x 勝利のリュウセイ・カイザー
1 x 勝利のガイアール・カイザー
■基本方針
まずは小型クリーチャーでマナを伸ばしながら相手の盾を殴って負担を掛けます。
超次元クリーチャー等を駆使し相手の行動を更に縛り、最終的には進化獣や《龍覇 サソリス》でフィニッシュまで持っていき、ビートダウンを達成するのがデッキの目標になります。
■採用カード
《トレジャー・マップ》
緑単の強みでもあるカード。
事故率を減らしてくれるだけではなくトップデックも強くしてくれます。
初手にこのカードと《幻緑の双月》が揃っていた時は1ターン目に唱えない方が良い場合があります。理由としては以下の2つがあります。
①相手に合わせて欲しいカードが変わる
②《幻緑の双月》召喚後 残った1マナでマップを唱えると 求めているカードが手元に来る確率が上がる。
これはターンを挟んでドローしているため。
無理して狙う動きではないのですが覚えておいて損はないです。
《幻緑の双月 & 成長の面 ナム=アウェイキ》
2コストと軽く、デッキの初動枠です。
後攻の時、または初手で《ベル・ザ・エレメンタル》が手札にある場合のみ《幻緑の双月》の方を優先してプレイします。
そうでないときは《成長の面 ナム=アウェイキ》を優先するのがよいでしょう。
《青銅の面 ナム=ダエッド & 青銅の鎧》
2コスト小型→《青銅の面 ナム=ダエッド》もしくは《青銅の鎧》と中盤の流れを作る事で、《龍覇 サソリス》にスムーズへの流れをスムーズにすることが出来ます。
出しただけでアドバンテージが発生するので、損をしにくいのがとても使いやすいですね。
《青銅の面 ナム=ダエッド》の効果 “ガードマン”によって、パワーの低い《幻緑の双月》や《成長の面ナム=アウェイキ》を殴り返しから守ることができます。
1打点の有無でビートダウンは勝敗が変わるのでこの能力はビートダウンを達成する上で大きな役割を持つことができるのです。
《密林の総督ハックル・キリンソーヤ》
メタゲーム環境にいる【黒単ドラグナー】を意識しての1枚です。
【黒単ドラグナー】は一旦ブロッカーを並べる事によって盤面を固め始めると、どのデッキタイプもビートダウンによっての勝利が難しくなり、ゲームをひっくり返す事が困難になっていきます。
しかしこのカードのおかげで《白骨の守護者ホネンビー》や《西部人形ザビ・バレル》を無視しながらの攻めが可能になり試合を優位に進めることができます。
ただ闇雲に出すのではなく、マナゾーンに出来るだけ置いておくことでシールドを全て割り切った後に、詰めの一手として《龍覇 サソリス》のアクションでマナからもしくはハンドから出すのが理想です。
《ベル・ザ・エレメンタル & 諸肌の桜吹雪》
今回の構築ですと比率が4:2になっています。
《ベル・ザ・エレメンタル》はマナが増える能力があり、2-4-6のマナカーブを作りながら単騎で攻めに行ける札として機能します。
《龍覇 サソリス》→《邪帝斧 ボアロアックス》→召喚した《龍覇 サソリス》の上に《ベル・ザ・エレメンタル》→攻撃時に《大神秘イダ》
このように動いた場合マナ消費が2マナで済みます(6マナ時に出したとすれば4マナ残るため)。
このターンには倒しきれなくても、後続を出せるだけのマナが残るのです。
自分はこの動きを重視しており、《諸肌の桜吹雪》よりも優先して投入したかったので4枚投入しました。
《諸肌の桜吹雪》は5枚目6枚目の《ベル・ザ・エレメンタル》としての採用になっています。
速攻に対してはこれで完封できますし、対ビートダウンでは《ベル・ザ・エレメンタル》より優先する場合があります。
しかしあまり4コスト帯の進化クリーチャーを積み過ぎても事故要因になる可能性があるので、調整の結果今回は2枚に落ち着きました。
《次元流の豪力 & 超次元フェアリー・ホール》
基本方針でも書きましたが、小型獣で殴っている所を更に負担を掛けていくカードですね。
次元のおかげで器用に戦えるようになりました。
詳細は超次元ゾーンの方で説明します。
《大神秘イダ》
地味ですが重要な追加打点。
サソリスからは勿論、このカードで攻め切れることも多々あります。出すタイミングさえ間違わなければあなたに勝利を導いてくれるでしょう!
《古龍遺跡エウル=ブッカ》
このカードこそ緑単の最大の強みと言えるでしょう。
【黒単ドラグナー】の並べられたブロッカーの処理や【刃鬼】に採用されている《不敗のダイハード・リュウセイ》をマナ送りにすることで延命をさせない等の動きが出来る万能な除去カードです。
《龍覇 サソリス》
他のカード44枚は《龍覇 サソリス》を最大限に活かすため採用されていると言っても過言ではありません。
《ベル・ザ・エレメンタル》の説明でも軽く触れていますがもう一度説明させていただきます。
《龍覇 サソリス》で 《邪帝斧 ボアロアックス》を装備。
↓
マナから《ベル・ザ・エレメンタル》または《諸肌の桜吹雪》を《龍覇 サソリス》の上に乗せ進化。(進化しても《邪帝斧 ボアロアックス》の装備は外れず、その効果を使用できるのです!)
↓
《邪帝斧 ボアロアックス》装備が付いた進化獣で攻撃する時マナから《大神秘イダ》を出す
この行動で1ターンに4打点もいきなり作れるわけです!
■採用カード(超次元)
《邪帝斧 ボアロアックス》
デッキの核。
2枚採用しているのは《邪帝斧 ボアロアックス》を装備した進化獣が相手の《勝利のプリンプリン》で動きを止められた時のためです。今回の大会では2枚目を使う機会がありませんでした。
《時空の英雄アンタッチャブル》
選ばれない効果を持っているのでシールド・トリガーに対してとても強いです。
直接対象を選ばないシールド・トリガーである《調和と繁栄の罠》の対策にもなっています。
《ハイドラ・ギルザウルス》
《フェアリー・ライフ》や《天真妖精オチャッピィ》等の対策カードになります。
相手ターン中にマナを増やされると逆転される原因になりやすいですが、このカードが場に出ている間その心配は無用になります。
積極的に殴っていく【緑単サソリス】との相性は抜群です!
《勝利のプリンプリン》
盾の殴り合いになった場合に使用しますが、優先順位はそれほど高くありません。
《勝利のリュウセイ・カイザー》
《次元流の豪力》でしか出せないカードですが、相手の速度を遅くし自分の打点を一気に上げることができます。もはや説明不能の強さでしょう。
《勝利のガイアール・カイザー》
【イメン=ブーゴ】に採用されている《邪帝斧 ボアロアックス》や【黒単ドラグナー】に採用されている《極魔王殿 ウェルカム・ヘル》の龍解の速度を遅らせる役割があります。
パワーが5000なので《恐龍界樹ジュダイオウ》を越えることができるのもGOOD.
■対戦中 各デッキに意識すること
対【イメン=ブーゴ】
《邪帝斧 ボアロアックス》が龍解するまでにどれだけ相手の盾を減らせるかが勝負の鍵です。
《超次元フェアリー・ホール》と《古龍遺跡エウル=ブッカ》が重要になってくるでしょう。
対【モルトNEXT】
相手のマナが4マナ貯まるまでは殴り続けます。
5マナ時は相手のマナゾーンにあるドラゴンの枚数が4枚以上なら殴るのを止めて、それ未満なら殴っても構いません。
6マナある時は《超戦龍覇 モルト NEXT》や《次元龍覇 グレンモルト覇》に備え自軍をアンタップ状態にしておきましょう。
《銀河大剣 ガイハート》と《覇闘将龍剣 ガイオウバーン》の龍解を許すと攻めきれなくなるので注意必要になります。
対【ヘルボロフ】
序盤に相手に《学校男》か《西部人形ザビ・バレル》《特攻人形ジェニー》をプレイされるかで勝敗が変わってきます。
引かれるとやや厳しい展開になってしまうでしょう。
対【サソリス】
先行側が有利なマッチアップだと思います。
後攻を取った場合、クリーチャーに殴り返して戦闘破壊でアドバンテージを稼ごうとするよりも、自身の盾に《古龍遺跡エウル=ブッカ》があることに期待して相手の盾を割りに行ったほうが良い結果になりやすいです。
対【ヘブンズ・ゲート】
相手の盾にシールド・トリガーがあると厳しい展開になってしまうでしょう。
埋まっていない事に期待してビートダウンを行うほかありません。
対【刃鬼】
基本的には攻め手が枯渇しないようにするべきですが、手札に余裕がある際は《魂の大番長「四つ牙」》や《不敗のダイハード・リュウセイ》を意識して《古龍遺跡エウル=ブッカ》を持つようにすると良い結果になりやすいです。
対【黒緑速攻】
先攻なら先に盾へ殴ります。
後攻なら相手が先に盤面を並べてくるのでそれらを殴り返す事で処理し、6打点揃えてワンショットするのがよいでしょう。
■最後に
解説は以上です。
最後まで読んで頂きありがとうございました!
■紹介
HN:ビートマン
【主な戦績】
第5回DM静岡CS(個人戦) 4位
おやつチャンピオンシップ2015Winter(個人戦) 8位
おやつCS2014 summer festival中部大会 8位
第3回ファイヤーボールCS 2位
その他多数
静岡県の富士で活動しているプレイヤー。
”ビートマン”の名の通りビートダウンデッキを好み、今回は【サソリス】を選択。ポイントランキングの生涯獲得部門では現在7位につけており、静岡県内ではトップである。
かつてはカメラマンとしてCSの運営にも携わっていた。年明けから既に2大会で入賞するなど安定した勝率を誇る。