どちらも若手の中ではやり手なプレイヤー同士の対戦。非常に見所がある、と言いたいが、正直なところ相性は最悪と言っていいだろう。はたして進化した光の猛攻に火文明のビッグマナはなす術があるのだろうか? けみかる(光水サザンルネッサンス) VS 末永先パイ(火t自然モルト「王」)
Game1 先攻は光のデッキを操るけみかる。軽快に2ターン目から【モルト「王」】にとって最大のキラークリーチャーである《瞬封の使徒サグラダ・ファミリア》が召喚される。そして先攻・後攻の明暗を分けるであろう、《剛厳の使徒シュライバー》が登場し、【モルト「王」】の主力呪文である《フェアリーの火の子祭》をせきとめる。そして始まるシールドブレイク。次ターンにも2体目のサグラダが追加され、けみかるの猛攻は止まらない。 対する末永先パイも《爆砕面 ジョニーウォーカー》の除去能力で抵抗を試みるも、後が続かない。その後、無理だと判断した末永先パイがゲームを畳み、開始わずか3分足らずで第2ゲームへと移行した。 けみかる1-0末永先パイ
Game2 先攻を取る事で五分になれるかどうか、末永先パイにとってとても重要な2戦目。 盤面は進み、けみかるの場には再びサグラダとシュライバーが、そしてモルト「王」にとって天敵となる《制御の翼 オリオティス》が並び、鉄壁の布陣と形成。さらに、末永先パイのシールドも残りわずかだ。しかしここで、末永先パイはターニングポイントとなる7マナに到達。マナ武装の準備も整っている。果たして手はあるのか。 ここで末永先パイが繰り出したのは《怒英雄 ガイムソウ》からの《二刀龍覇 グレンモルト「王」》、そして装備されたのは《将龍剣 ガイアール》と《勝利の将龍剣 ガイオウバーン》。アクティブプレイヤーから効果を解決していくルールに則って、オリオティスの能力が働く前に、ガイアールとガイオウバーンの能力でけみかるのクリーチャー2体を倒す。 その後ガイオウバーンはターン中、二度のバトル勝利により条件クリア、《勝利の覇闘 ガイラオウ》に龍解、スピードアタッカーで残る1体を倒し、けみかるのクリーチャーを全滅させる。 モルト「王」は退場してしまったものの、毎ターン1度攻撃を受け止められるガイラオウの存在は【サザン・ルネッサンス】からすれば脅威でしかない。有効な手立ても特になく、末永先パイの秘策、《炎晶バクレツ弾》がけみかるの最後のブロッカーを葬った。 末永先パイ、底力で相性差を押しのけられるのか。 けみかる1-1末永先パイ
Game3 いよいよ決着を決める3本目。けみかるが選択したのはもちろん先攻。 けみかるはムルムル→シュライバーと展開し、末永先パイもそれにジョニーウォーカーのマナブースト能力で追いつかんとする。けみかるの第5ターン、切り札となる《共鳴の精霊龍 サザン・ルネッサンス》が召喚され、その能力で手札を3枚獲得する。返す末永先パイも呪文を阻害していたシュライバーを《無双竜鬼ミツルギブースト》で討ち取り、火の子祭や《焦土と開拓の転変》で10マナを目指す構えだ。 けみかる氏は盤面が維持できたのを活かし、再びサザン・ルネッサンスを召喚。盤面上は有利であるものの、一撃で決められないのであれば下手に手札は与えられない。ここからしばらくけみかるの《セブ・コアクマン》も含めた手札補充クリーチャーの活用と、末永先パイのマナブーストと除去の応酬が続く。 一方、マナは十分でありながら決め手となるモルト「王」が引けない末永先パイ。マナブーストの連打でデッキに回答を探しに行くが・・・ けみかるはここぞとばかりの《ダイヤモンド・ソード》トップデック。手札にあったサグラダと合わせ、6打点で一気にダイレクトアタック。 けみかる2-1末永先パイ
――ゲーム終了後、周囲に末永先パイとギャラリーにいた仲間の会話が響く。 *「モルト王を手札に残していれば、勝てたな。」 末「いや、あそこはマナに置くしかない状況だったんだって」 *「ガイムソウでもよかったじゃん」 末「結果的には、そうなんだけどさぁ・・」 末「全ては、最初のじゃんけんだったなぁ!」 苦笑いで応えるけみかるを余所に、雪辱を晴らすべく、3位決定戦に臨む末永先パイの姿がそこにはあった。 カバレージライター:@K.BLUE