【第2回レジェンドCS】予選1回戦:サイタ VS あばばば

前回大会のトップ8。
日本一決定戦優勝。
GP優勝。
CSランキング上位。
そうやって己の強さを証明してきた選手が更なる高みを目指して集う戦い、レジェンドCS。
第1回の開催から月日が流れても、”レジェンド”の輝きは色褪せない。

2017年1月21日。”レジェンド”の称号を手に入れるため、会場であるショップ「WINNERS」に64人のプレイヤーが集結した。
何れ劣らぬ猛者ぞろいの中、衆目を集めるのは5人の日本一経験者。そのうちの一人、あばばばがタイトルを手中に収めたのは6年前。E1期の日本一経験者だ。

あばばばの正面には、関東を拠点とする強豪チーム「Heaven’sDice」の一員が座る。彼の名はサイタ
2015年の9月に初めてイベントで入賞を果たして以来、彼は素早くランキングを駆け上がってきた。幅広いデッキを扱える才覚によって、今ここに座っている。

2012年3月31日から、およそ5年の時を経て。伝説が再び動き出す。

 

 

Game1(先攻:あばばば)

超次元に《邪帝斧 ボアロアックス》を置くサイタは、しかし後攻2ターン目に《ヘブンズ・フォース》を唱えた。《タイム1 ドレミ》と《制御の翼 オリオティス》が場に並ぶ。

場に《禁断~封印されしX~》を設置しているあばばばは、返すターンで《神秘の宝箱》を詠唱。デッキから《勝利のアパッチ・ウララー》をマナへ。
サイタは2枚目の《制御の翼 オリオティス》を召喚し、《ドレミ》で攻撃宣言。《タイム3 シド》へ革命チェンジし、あばばばのシールドを減らした。

続くターン。マナ加速によって5マナに到達したあばばばは《絶叫の悪魔龍 イーヴィル・ヒート》をプレイし、《界王類邪龍目 ザ=デッドブラッキオ》を回収。そのまま《シド》へアタックし、破壊した。
一方のサイタは《オリオティス》が2体並ぶ自陣に《ドレミ》を追加し、《ダイヤモンド・ソード》を探して山札を掘り進める。

サイタが使うのは青白サザン。彼はレジェンドCSへ出場するにあたり、あるカードを採用した。
《ミラクル1 ドレミ24》。革命チェンジ経由でコストを支払わずに《ソード》を唱えられるこのクリーチャーは、色に似合わぬ強襲を可能とする。

 だが、5ターン目。あばばばが2枚目の《イーヴィル・ヒート》を召喚。効果で回収した《蒼き団長 ドギラゴン剣》へ革命チェンジし、再度《イーヴィル・ヒート》を盤面へ送り出すと、《禁断》の封印は残り2枚。

《オリオティス》の効果で《ドギラゴン剣》が山札の下へ送還されたとはいえ、サイタに残された時間は少ない。
サイタは《黙示賢者ソルハバキ》で《共鳴の精霊龍 サザン・ルネッサンス》を回収して召喚。4枚ドローするが、《ソード》はなかった。

サイタがターン終了を宣言すると、あばばばは《リンネビーナス》から《イーヴィル・ヒート》を出して禁断解放、そして《リンネビーナス》を《ドギラゴン剣》へ革命チェンジ。
《ドギラゴン剣》の効果で《リンネビーナス》を再使用し、《ウソと盗みのエンターテイナー》を場に送り出す。
サイタは変わらず《ドレミ》で山札を掘り進めるも、目当てのカードを見つけられない。

あばばばの猛攻を《終末の時計 ザ・クロック》で1度は凌いだサイタ。しかし、《ソード》は見つからず。
あばばばがダイレクトアタックを宣言した。

サイタ 0 – 1 あばばば


6年前、”鬼面サーフ”という伝説の下に日本一となったあばばば。かつて墳墓マーシャルを駆った彼は、今日の相棒として5Cドギラゴン剣を選択した。
5Cドギラゴン剣の特徴である《界王類邪龍目 ザ=デッドブラッキオ》、そのストライクバックが発動するのは5マナ。対戦相手は、5マナ到達前に勝負を決するべく素早いビートダウンを選択しがちだ。
それを迎え撃つ《葉嵐類 ブルトラプス》を投入したこのデッキは、サイタから1ゲーム目を奪っている。

日本一を知る男として。
GPを経験した認定ジャッジとして。
公式イベントに現れたレアキラーズとして。
そして、カードボックス江坂店の店長として、彼はトーナメントシーンを支え続けてきた。

その経歴に新たなページを刻む第一歩となるのか。第2ゲームが始まる。


 

Game2(先攻:サイタ)

先攻を選んだサイタは、2ターン目から《オリオティス》、《シド》と展開。
4ターン目、2体目の《オリオティス》を召喚した後に《シド》でアタックするが、ブレイクしたシールドからあばばばが《ドンドン吸い込むナウ》を超動。
あばばばの手札に《ウソと盗みのエンターテイナー》が、サイタの手札に《タイム3 シド》が収まる。

そして、4ターン目にして初めてあばばばが動く。《解体人形ジェニー》で、先ほど戻した《シド》をサイタの手札から引き抜き、次のターンには《ウソと盗みのエンターテイナー》を設置。
その次には《絶叫の悪魔龍 イーヴィル・ヒート》、そして《超次元ムシャ・ホール》と毎ターンのように脅威を送り出す。

一方のサイタは《ドレミ》や《セブ・コアクマン》で山札を掘り進めていたものの、前ゲームと同じく肝心のカードが見つからない。
あばばばはその隙に《宝箱》で《リンネビーナス》をマナに設置。《吸い込むナウ》で《ドギラゴン剣》を手札に加え、革命チェンジへ到達した。ファイナル革命で出すのは《音精 ラフルル》。
サイタの呪文を抑え込み、殴り切った。

 サイタ 0 – 2 あばばば


 

予選1ラウンド目を落としたサイタ。デッキに2枚あるはずの《ダイヤモンド・ソード》を見つけられず、デッキのポテンシャルを引き出しきれずに終わってしまった悔いが漂う。
けれど、1度負けたからと言って終わりではない。レジェンドにふさわしいプレイヤーならば、きっと決勝トーナメントへ現れるだろう。
彼のデッキカラーと同じ、あのカードに書いてあるように。

“真の勇者は負けても死なず”。


カテゴリ:カバレージ