【デッキ解説】白青赤緑刃鬼(2015.8.14)byこっちゃー

はじめまして、こっちゃーと申します。普段は紅茶と呼ばれていますが、元々は東風谷がこっちゃー、紅茶と転化したものです。

今回はおやつCS2015 summer festival 中部大会にて使用した【刃鬼】について解説していきたいと思います。
結果は、ベスト8入賞でした。

『白刃鬼』
1 x 光牙忍ハヤブサマル
1 x アポカリプス・デイ
3 x パクリオ
2 x 龍覇 M・A・S
2 x 龍素記号Sr スペルサイクリカ
4 x ドンドン吸い込むナウ
3 x 不敗のダイハード・リュウセイ
1 x 勝利宣言 鬼丸「覇」
4 x フェアリー・ライフ
4 x ピクシー・ライフ
1 x セブンス・タワー
3 x 超次元フェアリー・ホール
2 x 閃光のメテオライト・リュウセイ
1 x 超次元ホワイトグリーン・ホール
3 x フェアリー・シャワー
3 x 調和と繁栄の罠
2 x 「必勝」の頂 カイザー「刃鬼」

1 x 龍波動空母 エビデゴラス/最終龍理 Q.E.D.+
2 x 勝利のガイアール・カイザー/唯我独尊ガイアール・オレドラゴン
1 x タイタンの大地ジオ・ザ・マン/貪欲バリバリ・パックンガー
1 x 魂の大番長「四つ牙」/バンカラ大親分 メンチ斬ルゾウ
2 x 勝利のプリンプリン/唯我独尊ガイアール・オレドラゴン
1 x イオの伝道師ガガ・パックン/貪欲バリバリ・パックンガー

 

■基本方針
マナ加速からの《「必勝」の頂 カイザー「刃鬼」》の着地もしくは複数体のドラゴンと《不敗のダイハード・リュウセイ》を並べて相手の盾をすべて焼ける状況を作る。

 

■メタ読み
DMGP~淀川CS個人戦では【モルトネクスト】>【天門】>【黒単】>【赤単ガトリング】>【イメンブーゴ】の順で母数が多いと意識。
淀川CSチーム戦のあとでは【イメンブーゴ】>【黒単】≒【モルトネクスト】>【赤単】>【天門】くらいの数を意識。
静岡CSでは【黒単】>【赤単】≒【モルトネクスト】>【イメンブーゴ】>【天門】を意識しての構築にしていました。
この5タイプで全体の3分の2程度だろうと意識し、残り3分の1はビックマナ系統とその他ローグデッキがいると考えていました。

今回のレシピはおやつCS2015 summer festival 中部大会時のものなので、メタ読みとしては真ん中のパターンを意識しています。
この環境では《調和と繁栄の罠》+《龍素記号sr スペルサイクリカ》パッケージが強いと感じたので、これを利用するデッキで大会に出たいと考えていました。

 

■【白青緑ビックマナ】との相違点
・利点
ガチンコジャッジを不安要素としながらも1枚でゲームを安全に終わらせるカードがあること。
《調和と繁栄の罠》が効き辛い2色以上のミッドレンジに強くなること。
《勝利宣言鬼丸「覇」》が積めること。
盤面のクリーチャーを破壊する手段が存在すること。

・欠点
デッキが4色になること。
《「必勝」の頂カイザー「刃鬼」》で出すためのカードによるデッキ内のスペースの圧迫。

利点の面は主に【黒単】相手に1枚でゲームを終わらせる手段があることを指しています。
そのほか《勝利宣言鬼丸「覇」》によって拾うことのできる実質敗北のゲームも少なからず存在します。
欠点部分は主に《メガ・マナロック・ドラゴン》によるものですが、環境でそれを有効に使えるデッキが【モルトNEXT】くらいだったのであまり考えない方針でいくと決め、【白青緑ビックマナ】ではなく【白青赤緑刃鬼】を使うことにしました。

 

■採用カード
《調和と繁栄の罠》《アポカリプス・ディ》
《調和と繁栄の罠》は現在ビックマナを使う理由にもなるカードだと思います。
しかし《メガ・マナロック・ドラゴン》の存在を考えると白単色のカードをできる限り採用したいので、《アポカリプス・ディ》を1枚採用しています。《スローリー・チェーン》ではなく《アポカリプス・ディ》なのは【イメン=ブーゴ】を考えた時手札から打つ場合を考えて、そして一応《メガ・マナロック・ドラゴン》を出された場合でも破壊できる可能性が残っているからです。

《パクリオ》
《「必勝」の頂カイザー「刃鬼」》との相性の良さが特徴の1枚です。ですが、今の環境では一部のデッキを除いて基本はマナ加速を優先したほうがいい場面の方が多く、枚数は怪しいと思います。その反面【白青ヘブンズ・ゲート】、【イメン=ブーゴ】を相手する場合は優先してプレイしていくどころか2~4回程度はプレイしないといけないので難しいところです。

《龍覇M・A・S》《龍素記号sr スペルサイクリカ》
ここの合計4枠は競合です。《龍波動空母 エビデゴラス》をプレイしないといけないマッチアップは実は少数であり、ほとんどの試合は《龍波動空母 エビデゴラス》をプレイするより《龍素記号sr スペルサイクリカ》をプレイしたほうが良いのです。(もちろん余裕があるなら《龍波動空母 エビデゴラス》をプレイしたほうが楽ですが、稀です。)
その少数のマッチアップというのが【イメン=ブーゴ】、【白青緑ビックマナ】の二つであり【黒単ドラグナー】、【(白)青黒ハンデス】のマッチアップではバトルゾーンに脅威を置いておいた方が楽な試合が多いので、《龍素記号sr スペルサイクリカ》の枚数は優先したいです。
そのため【イメン=ブーゴ】が台頭して来ないと考えていたDMGPと淀川CS個人戦、そして直前で【黒単ドラグナー】が結果を大きく残したことで【イメン=ブーゴ】、【白青緑ビックマナ】の母数が減ると考えていた静岡CSでは《龍素記号sr スペルサイクリカ》3枚、《龍覇M・A・S》1枚の枚数比でやっています。
1枚の時は必要な試合で引ける、ほかの試合は引けたらラッキー程度のご都合主義の気持ちでいれてます。

《閃光のメテオライト・リュウセイ》《不敗のダイハード・リュウセイ》《勝利宣言鬼丸「覇」》
このデッキの核になる部分です。【刃鬼】というデッキの目標地点は、厳密には「《「必勝」の頂カイザー「刃鬼」》をプレイし《不敗のダイハード・リュウセイ》×2+《閃光のメテオライト・リュウセイ》を盤面に出して焼き切ることにある」と考えているため、どちらも出したい枚数+1枚を投入しています。
《勝利宣言鬼丸「覇」》はこのデッキのアイデンティティであり、《「必勝」の頂カイザー「刃鬼」》に次ぐ3枚目のフィニッシャーとしても見ることのできるカードです。ただしプレイするのはできるだけ敗北がほぼ確定している盤面か、相手に有効なシールドトリガーの少ない盤面がいいですね。【赤単ガトリング】などの軽いデッキには目標値にもなります。

各種ブースト類は割愛します。

《勝利のガイアールカイザー》
雑に1体スピードアタッカーを投げるためというのもありますが《不敗のダイハードリュウセイ》に対応しているのが非常に強いです。

《イオの伝道師ガガ・パックン》
基本的に出すのは【白青ヘブンズ・ゲート】戦だけです。
ただ、これのあるなしでゲーム展開のしやすさが非常に変わります。相手のキルターンを1tずらすカードなので、それだけ自分の《パクリオ》に触りやすくなってると考えてください。
《タイタンの大地ジオ・ザ・マン》が横にいると、勝手に覚醒リンクしてしまうのだけは気を付けてください。

 

■不採用カード
《クリスタル・メモリー》
《メガ・マナロック・ドラゴン》に対して《セブンス・タワー》を合わせることが非常に強かったがこのカードを積むためには青のカードの枚数を調整する必要が出てきてどう頑張ってもうまくいかなかったので見送り。

《永遠のリュウセイ・カイザー》
赤の枚数を増やせなかったが【モルトNEXT】などに先出しすることで蓋をできるカードでもあり、《閃光のメテオライト・リュウセイ》と散らしていましたが【イメン=ブーゴ】の台頭で後出しから処理する場面が非常に多くなったので不採用に。

《ボルバルザーク・エクス》
《メガ・マナロック・ドラゴン》の返しで強いと聞いて試したけど使う機会がなかったので見送り。

 

■各種立ち回り
基本方針は始めに書いた通り。
なるべく手札に選択肢を残すことを意識すること。各種持っておきたいカードは相手によって変わるので後述。

・【モルトNEXT】
手札に残したいのは《超次元フェアリー・ホール》《調和と繁栄の罠》白の単色カード。
とにかく《メガ・マナロック・ドラゴン》を警戒し、出された場合はシールドトリガーで返す必要があるのでマナ加速>《パクリオ》。
《不敗のダイハード・リュウセイ》は有用だが《爆熱天守 バトライ閣》と《闘将銀河城 ハートバーン》でデッキのドラゴンが全部出てきかねないので過信は×。
《悪魔龍 ダークマスターズ》と《メガ・マナロック・ドラゴン》の登場で露骨に勝率が落ちた相手で、今では一番苦手です。

・【黒単ドラグナー】
手札に残すのは《龍素記号sr スペルサイクリカ》《フェアリー・シャワー》《超次元フェアリー・ホール》。
基本的に12マナ以上からのトップ《ピクシー・ライフ》《「必勝」の頂カイザー「刃鬼」》での勝ちを狙います。
ただし相手が《ボーン踊りチャージャー》《爆霊魔 タイガニトロ 》を採用してるのかどうかでマナ加速のタイミングが変わってきます。どっちかわからない場合先手3手目後手2手目にマナ加速を打つと良。
これは最速で《爆霊魔 タイガニトロ》に繋げられた場合とハンデスを打たれた場合のリスクリターンが一番少ないからです。ただし相手が後手2手目でハンデスを打ってきた場合とかはこの限りじゃないです。このデッキ相手もマナ加速>《パクリオ》です。

・【赤単ガトリング】【赤単レッドゾーン】
手札に残すのは《龍素記号srスペルサイクリカ》《調和と繁栄の罠》。
一度ハメれば基本繋がってしまうのでマナの目標値は6マナです。自分が先手ならばマナ加速×2でつながるのでトリガーが1枚あればいいですが、後手の場合は2枚ないと厳しいかも。
このデッキの母数を軽視しづらいので、デッキ内のマナ加速トリガーの枚数はできるだけ多くとりたいです。

・【白青ヘブンズ・ゲート】
手札に残すのは《パクリオ》《ドンドン吸い込むナウ》《不敗のダイハード・リュウセイ》。
かなり例外的な戦い方をする相手です。とにかく《ヘブンズ・ゲート》からの《奇跡の精霊ミルザム》と《音感の精霊龍 エメラルーダ》を同時に出されることだけは《パクリオ》を死ぬ気でだして回避しましょう。
1枚目の《超次元フェアリー・ホール》からは《イオの伝道師ガガ・パックン》を、2回目に打つときは《勝利のガイアール・カイザー》を出しておきましょう。こうすることで《不敗のダイハード・リュウセイ》をキープできていれば《天獄の正義 ヘブンズ・ヘブン》などから《奇跡の精霊ミルザム》だけは出されることを許容しながら動くことができます。《不敗のダイハード・リュウセイ》を積極的に出したいゲーム展開にはなるので《「必勝」の頂カイザー「刃鬼」》を出さずに決着することも多いと思います。

・【イメン=ブーゴ】
手札に残すのは《パクリオ》《閃光のメテオライト・リュウセイ》《超次元フェアリー・ホール》《龍覇M・A・S》。
ベストなのは《パクリオ》で1枚目の《龍覇 イメン=ブーゴ》を弾くことで《「必勝」の頂カイザー「刃鬼」》が間に合う展開です。
実際はそんなにうまくはいかないので、勝つ試合のほとんどは1枚目の《龍覇 イメン=ブーゴ》を除去することで2枚目の《龍覇 イメン=ブーゴ》を探す過程で《「必勝」の頂カイザー「刃鬼」》を間に合わせる感じです。
《龍波動空母エビデゴラス》のいる状態でループされながらも《調和と繁栄の罠》《龍素記号sr スペルサイクリカ》で回して最終的に《「必勝」の頂カイザー「刃鬼」》に繋がる試合ですね。

 

■終わりに
今回の記事を書かせてもらいながらこう言うのも変な気がしますが、今の環境でのビックマナはおすすめできません。
かろうじて《調和と繁栄の罠》《龍素記号sr スペルサイクリカ》パッケージでつないで行けていますが《悪魔龍ダークマスターズ》の入った【モルトNEXT】相手ではお世辞にも強いとは言えません。
それでもアベレージで見れば、ほとんどのデッキに対して5割5分くらいは勝てるデッキだとは思います。
すべてのデッキに5割5分をよく見えるのであれば触ってみるのも面白いでしょう。

今回解説させていただいたデッキを使用した大会のレポートはこちらに書いてあります。是非ご覧ください。

 


 

■紹介
HN:こっちゃー

【主な戦績】
おやつCS2015 summer festival 中部大会 ベスト8

かつて岐阜県の花火屋で活動しており、進学を機に関東で戦うようになったプレイヤー。ファンタズマゴリア、Z/X、MtGなど幅広くプレイしており、Z/XのCSでは既に複数回入賞している。
緻密なプレイング理論を持つプレイヤーだが反面あまり運が良いとは言い難く、第4回静岡CSで【シューゲイザー】相手に刃鬼のGJを1回しか勝てず散った等の逸話を持つ。またトップメタを使うタイプでもなく、徹底的に使い込んだデッキを持ち込むことが多い。
第6回静岡CSでは個人・チームともに飛び入りで実況解説を務めている。普段からのやり込みもあって評判は良く、解説役がほとんどいない現状のCSにおいて、今後の活躍が期待される。


カテゴリ:デッキ解説(通常)