【デッキ解説】青黒緑t白デッドゾーン(2016.1.4 おやつ2016winter3人チーム戦準優勝) by ろっきー

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はじめまして、ろっきーと申します。
今回はおやつCS2016(3人チーム戦)にて使用した【青黒緑t白デッドゾーン】について解説します。結果は2位でした。

■デッキリスト

『青黒緑t白デッドゾーン』

4 x フェアリー・ライフ
2 x 霞み妖精ジャスミン
2 x ダーク・ライフ
2 x ディメンジョン・ゲート
1 x 五郎丸コミュニケーション
3 x フェアリー・シャワー
3 x 解体人形ジェニー
4 x 超次元フェアリー・ホール
4 x 超次元リバイヴ・ホール
3 x 超次元ガロウズ・ホール
2 x 龍素記号Sr スペルサイクリカ
4 x 復讐 ブラックサイコ
4 x S級不死 デッドゾーン
1 x 光牙忍ハヤブサマル
1 x 斬隠オロチ

2 x 勝利のガイアール・カイザー/唯我独尊ガイアール・オレドラゴン
1 x 勝利のリュウセイ・カイザー/唯我独尊ガイアール・オレドラゴン
1 x 時空の英雄アンタッチャブル/変幻の覚醒者アンタッチャブル・パワード
1 x 時空の喧嘩屋キル/巨人の覚醒者セツダン
1 x タイタンの大地ジオ・ザ・マン/貪欲バリバリ・パックンガー
1 x ヴォルグ・サンダー/雷獣ヴォルグ・ティーガー
1 x 勝利のプリンプリン/唯我独尊ガイアール・オレドラゴン

■基本方針

今回私は直近のCSの結果や自分や周りの練習の結果から、環境を「レッドゾーン・モルトNEXT・ビッグマナ・ヘブンズ・ゲート」だと想定し、それらに勝てるようなデッキを使おうと考えていました。そして、レッドゾーン相手には超次元呪文からの侵略で返すことが可能で、モルトNEXTやビッグマナ相手には処理されにくい打点を形成でき、盾が強いヘブンズ相手にはLOを狙うことができる、「青黒緑t白デッドゾーン」に白羽の矢が立ちました。

■メインデッキ解説

4 x フェアリー・ライフ
対レッドゾーンの受けを考えて、トリガー持ちのマナ加速を最大限採用しました。

2 x 霞み妖精ジャスミン
2 x ダーク・ライフ
5枚目以降のマナ加速枠です。ジャスミンはリバイヴ・ホールで回収できることがメリットとなり、ダーク・ライフはマナの色を調整できたり、クリーチャーを墓地に落とせたりすることがメリットとなります。
初めここの枠は、不確定とはいえクリーチャーを墓地に落とせることがデッキと噛み合っていると感じていたためダーク・ライフが4枚でしたが、4~6マナ圏内で滞りなく動きたいこのデッキにとって、多色カードは邪魔になることが多々あります。そのため中途半端ではありますが、2:2で割り振ることに決めました。

2 x ディメンジョン・ゲート
1 x 五郎丸コミュニケーション
このサーチカードを採用した理由は、レッドゾーンの攻勢をうまく凌いで禁断が解放されるターンにオロチを抱えていたら勝ちであること(マグナムには気を付けなければいけませんが)でした。使い方は多岐にわたり、4マナ時に侵略系をサーチしたり、マナ加速カードを引けなかった時にジェニーをサーチしたり、7マナ時にジェニーをサーチして即召喚したり、トリガーでシノビをサーチしたりなど、あらゆる場面で活躍します。
更に盾を確認できるため、序盤から盾を殴ってくるレッドゾーン相手でのプランを組み立てやすくなります。

3 x フェアリー・シャワー
手札を減らさずにマナを伸ばせるカードです。レッドゾーン相手で先攻3ターン目に侵略されてもフェアリー・ライフかこのカードを踏んでもらえれば超次元呪文が間に合うこと、青緑という優秀な色マナ基盤になるため採用しました。
後述しますが、マナを11マナあたりまで伸ばしていきたいヘブンズ・ゲート相手においても重宝します。
最初は4枚だったのですが、やはり多色カードであるため3枚まで削りました。

3 x 解体人形ジェニー
ピーピングハンデスです。ハンデスがブラックサイコのみではヘブンズ・ゲート相手に手札を削りきれずに負ける試合が多かったため積みました。他のデッキ相手でも活躍するため、投入は正解でした。
枚数については、4枚積みたかったのですが、スペースが無く、1枚出せていればガロウズ・ホールで回収できること、中盤以降はディメンション・ゲートでサーチできることから3枚にしました。実際にそこまで困った試合もなく、ちょうどよかったように思えます。

4 x 超次元フェアリー・ホール
4 x 超次元リバイヴ・ホール
5マナの超次元呪文です。いずれもキル、アンタッチャブルをばら撒けるためミカド・ホールより優先です。フェアリー・ホールはマナを伸ばしてオロチ、サイクリカのプレイへと近づけることや、ヘブンズ・ゲート相手に必ず使うジオ・ザ・マンを出せることが強みです。
またリバイヴ・ホールは中盤以降にクリーチャーを回収できること、勝利リュウセイを出せることが強みです。

3 x 超次元ガロウズ・ホール
このデッキにおいて一番強いカードです。自分の勝利ガイアール+侵略を使いまわすことが可能で、ファンクやマグナム、ダイハードなどのクリーチャーを戻しつつ侵略までいけること、そしてヘブンズ・ゲート相手でフィニッシャーになりうる点が強いです。
デッドゾーンというデッキはサイキッククリーチャーや侵略という踏み倒しに依存しているため、マグナムなどのメタカードには弱いと思われがちですが、このカードを厚く採ることで安易な対策ではそうそう沈まない点も評価しています。

2 x 龍素記号Sr スペルサイクリカ
超次元呪文を採用しているため、わかりやすく強いカードになっていると思います。盤面が捌かれても、サイクリカ1枚で再展開できることはやはり大きいです。このカードもまた、ヘブンズ・ゲート相手に使用します。
枚数については、基本的に超次元呪文を打ってからプレイするカードであること、ディメンション・ゲートでサーチできること、ガロウズ・ホールで使いまわす試合もあることから2枚に抑えました。

4 x 復讐 ブラックサイコ
勝利ガイアールからの侵略以外にも、ジェニーやヴォルグ・サンダーから進化できるため、あらゆる場面で活躍します。2枚引けていると楽な試合がかなり多いため、4枚確定です。

4 x S級不死 デッドゾーン
レッドゾーン相手ではブラックサイコとこのカードを合わせてカウンターし、手札と盤面を枯らしにいきます。引けていないと攻める時と受ける時両方で苦労するため、削れないカードでした。

1 x 光牙忍ハヤブサマル
1 x 斬隠オロチ
シノビ枠。ハヤブサマルはレッドゾーン相手に確実に使いたいため、またモルトNEXTのワンショットを止められるため採用しました。リバイヴ・ホールで使いまわせるため、レッドゾーン相手ではかなり活躍します。
オロチは、先述した通りドキンダムを採用しているデッキに対して構えることで勝ちを狙いに行きます。また山札を確認できている時は、稀にですが自分に打ってジェニーかサイクリカをあてにいくことがあります。

■候補カード
白骨の守護者ホネンビー
デッキを掘って侵略系を回収することができるため、4ターン目に超次元呪文と侵略系を揃えたいこのデッキには相性がいいです。なおかつブロッカーなので、レッドゾーン相手では積極的に出したいカードでした。
そのため以前はジェニーの代わりに投入していたのですが、先述したように対ヘブンズ・ゲートを重視してジェニーに入れ替わりました。

次元流の豪力
1枚で3打点作れるため早期から盾を殴りたい対モルトNEXTでは重宝し、自身も自然のクリーチャーであるため、エターナル・トラップを搭載しているビッグマナとの対戦では引きたいカードでした。ディメンション・ゲートを厚く採るなら早期に出して強みを発揮しやすいです。
しかし、このデッキでは対黒単や対モルトNEXT、また特にミラーマッチにおいてトップ超次元呪文で勝ち、という場面にたびたび遭遇します。前者は他のカードで代用できるため、勝敗に影響する試合は少ないですが、後者は勝敗に直接影響するため、今回は超次元呪文を優先しました。

超次元ミカド・ホール
-2000がそこまで貴重な環境ではなく、そもそも相手のクリーチャーを除去してしまうのは勝利ガイアールの的をなくしてしまうことでもあり、盾を殴らずにブラックサイコでハンデスしたいときにはこのカードのプレイは裏目になってしまいます。キルとアンタッチャブルをばら撒けないのもマイナスで、特に積みたいカードではありませんでした。

魔天降臨
このカードにしかできないことは確かに多く、終盤にプレイすると勝ちが確定する試合もあったのですが、スペースの問題と、ガロウズ・ホールでヴォルグを回すことで不利だった試合をある程度どうにかできることがわかったので、不採用としました。

■超次元ゾーン解説
2 x 勝利のガイアール・カイザー/唯我独尊ガイアール・オレドラゴン
デッキの核です。2枚目までは確定で使いますが、3枚目が欲しいと思ったことはないので、2枚にしました。

1 x 勝利のリュウセイ・カイザー/唯我独尊ガイアール・オレドラゴン
あらゆるデッキ相手に使います。有効ではなくなったら進化元として活用できるのもこのデッキならではの強みになっています。

1 x 時空の英雄アンタッチャブル/変幻の覚醒者アンタッチャブル・パワード
1 x 時空の喧嘩屋キル/巨人の覚醒者セツダン
小型サイキックです。アンタッチャブルは特に、革命0トリガーに受けを任せているモルトNEXT相手へのフィニッシャーになります。ボルシャック・ドギラゴンでモーツァルトを捲られなければアタックが通るため、積極的に出していきます。どんな相手にも機能するため、必須カードでした。
キルは覚醒すると2打点になること、対ビッグマナで吸い込む、MASから自分のサイキックを守れること、またもつれた時にVANを出されても打点が残ることから、ビッグマナを見る以上はこれも積みたいカードでした。
以上のように、キルとアンタッチャブルにはそれぞれの利点があり、分けて採用することでエターナル・トラップをある程度透かすことができるため、1:1で積みましたが、単体ではアンタッチャブルの方が強いため、ビッグマナが少ないと踏むならアンタッチャブルを2枚採用するといいでしょう。

1 x タイタンの大地ジオ・ザ・マン/貪欲バリバリ・パックンガー
後続がない時や、長期戦となる対ヘブンズ・ゲートで必須となるため積みました。ヘブンズ・ゲート相手の高い勝率はこのカードがあってこそです。

1 x ヴォルグ・サンダー/雷獣ヴォルグ・ティーガー
なるべく盾を殴りたくないヘブンズ・ゲート相手におけるフィニッシャーです。マナさえ伸びていればブラックサイコとガロウズ・ホール、サイクリカを揃えることで、ハンデスしつつヴォルグを出す、という動きを繰り返せるため、1枚でも機能します。パーツは3枚ですが、ディメンション・ゲートやジオ・ザ・マンを使えば揃えるのは容易であり、信頼のおけるフィニッシュ方法でした。
そして、この方法は盾を全部割ってきてSTホーリーからの単射マグナムで勝ちを狙ってくるレッドゾーンや、ビッグマナ相手にも活用できるため、覚えておいて損はありません。
ガロウズ・ホールなどを絡めたフィニッシュは、11マナあって、場にブラックサイコ(できればジオ・ザ・マンも)、手札にガロウズ・ホール、サイクリカがあれば大丈夫です。手順は、
1. ガロウズ・ホールで場のブラックサイコを回収し、ヴォルグ・サンダーを出す。
2. 残ったマナでブラックサイコに進化してターンを返す。
3. サイクリカでガロウズ・ホールを打ち、ブラックサイコを回収し、ヴォルグ・サンダーを出す。
4. 残ったマナでブラックサイコに進化してターンを返す。
5. ハンドのガロウズ・ホールでサイクリカを回収し、適当なサイキッククリーチャーを出す。
6. 3.に戻る。

ミルザムの効果を受けた盾が無ければターンを返しても即座に負けることはないため、実際にはディメンション・ゲートを挟むことができたり、ガロウズ・ホールが2枚引けていればサイクリカのところをガロウズ・ホールでもよかったりと上記の動きを間断なく進める必要は必ずしもありません。ターンを返すためループとは呼び難く、むしろ擬似的なロックに近いような感じですが、ジオ・ザ・マンの回収が活きたりトップのカードを使えたりなどの柔軟性がメリットです。

1 x 勝利のプリンプリン/唯我独尊ガイアール・オレドラゴン
ここの枠はかつてブラック・ガンヴィートだったのですが、前日にレッドゾーンのマッハ55がしんどいことがわかったので、とりあえずアタックを止められるこちらに変更しました。
以前はオロチを自分に打ってサイクリカからのガンヴィートを狙うこともあったのですが、ダーク・ライフをジャスミンに、ホネンビーをジェニーに変更して、オロチを自分に打つプレイは基本的に取らないことにしたため、ガンヴィートへの依存度は下がったと考えていたためでもあります。ビートへの受けもデッドゾーンの殴り返しである程度代用可能です。

■各メタデッキに対する立ち回り
デッキごとにプレイが変わってくるので、事前に練習が必要かもしれません。

対レッドゾーン
目指すのは盾が残っている状態でハヤブサマルとオロチを抱え、相手の盤面を空にすることです。ホーリーをケアできないため、特にホーリーを採用している型に対しては、アタックをブラックサイコとデッドゾーンで返した後シノビを加えつつ速やかに殴りにいくことを考えなければいけません。ボルシャック・ドギラゴンを採用している型に対しては、ブラックサイコを抱える必要があります。
また盾がなくなってしまいホーリーからの単射マグナムで負けが確定してしまう時は、先述のヴォルグ使いまわしも視野に入れます。その際は封印解除でこちらがLOするのを防ぐために、不用意な展開は避けます。
ブーストが引けていればどの型にもかなり有利に戦えます。

対ビッグマナ
主要なトリガーであるエターナル・トラップは超次元呪文でキル、アンタッチャブルを展開することである程度ケアできて、アポカリプス・デイはガロウズ・ホールで自分のクリーチャーを回収したり、デッドゾーンで相手のクリーチャーを除去したりすることでケアできます。エンジンである四つ牙は勝利ガイアールの的であったり、ダイハードもガロウズ・ホールで戻せたりすることから、これもかなり有利が取れます。

対ヘブンズ・ゲート
基本的に、相手の手札を枯らすことを意識します。また、手打ちのヘブンズ・ゲートが間に合わないようにするために勝利リュウセイをプレイすることが多いです。その後は先述したようにヴォルグの使いまわしに移行します。終盤ではフォース・アゲインによる使いまわしは意識し、デッドゾーンをキープしておきます。
ヘブンズロージアを採用している型で、ヘブンズロージアが着地するとドローソースも回答になるため一気に厳しくなりますが、採用していない型相手だと有利です。

対モルトNEXT
基本的に、序盤から盾を殴っていくことを意識します。最近のモルトNEXTは、バトクロスやライフを抜いていることが多いためトリガーでこちらの打点が減ったりマナが伸びたりすることがあまりありません。そのため、勝利リュウセイはほぼ確実に機能します。またジャックポットを抜いている構築も多いため、7マナに届く前に殴りきることを目指します。先述したようにアンタッチャブルはとても強力なフィニッシャーになるため、積極的に出して殴っていきます。
メンデルスゾーンが2ヒットすると一気に厳しくなりますが、そうでない場合は相手が7マナに届く前に殴りきる試合が多いです。

対デッドゾーン
このミラーマッチは練習の段階で私たちもかなり苦戦していて、どうプレイするかはなかなか決めきれませんでした。私は、明らかにこっちが優勢な時以外はあまり展開してターンを返すことをせず、侵略系で盾に殴りに行くことを意識しました。こちらが並べていて一見すると膠着しているように見える状況も、デッドゾーンさえ見えていればトップ超次元呪文で返されてしまうことが多かったため、特に先攻の場合は4ターン目勝利リュウセイから超次元呪文→デッドゾーンで盾を全て割り、トップで超次元呪文を引くのを待つことが多かったです。また、不用意なクリーチャーの展開にも注意が必要で、結局勝利ガイアールの的になってしまうため、相手の動き次第ではジェニーを出すかどうかもよく考えたほうがいい場合が多いです。
総じて自分と相手のハンドの質の差で決まることが多いため、他のデッキとの対戦に比べて、プレイは割とケースバイケースといった感じです。

■終わりに
前日の5人チーム戦でヘブンズ・ゲート5人のチームが優勝したためヘブンズに寄せたチューンをしたのが見事にはまり、チーム合計で7回ヘブンズに当たり、全勝したのは自信につながりました。
最近は環境の移り変わりが激しいですが、レッドゾーンやヘブンズ、ビッグマナには有利が取れるので、それらが一定数いるであろう大会では価値のあるデッキだと思います。他のデッキのように特定の強い動きがあるデッキではないですが、様々な勝ち方があるのは新鮮で、面白かったです。みなさんもぜひ使ってみてください!


 

■著者紹介

HN:ろっきー

【主な戦績】
全国大会2016 デュエルマスターカップ関東大会 4位
おやつCS2015summer festival 関西大会 優勝
おやつCS 2014 Winter(5人チーム) 優勝
おやつCS2016WINTER(3人チーム戦) 2位
第1回UFOCS 3位
第1回クライスCS(チーム戦) 4位
第3回静岡CS(個人戦) 4位

神奈川在住のデュエルマスターズプレイヤー。合理的かつ理論的なデッキ構築に定評があり、非常に多くの戦績を残してきた。直近1年ランキング:13位、生涯獲得ランキング順位:13位の強豪である。
通称「ろっくわい」「わいせん」。

日頃Twitterではラーメンを食べているツイートや女子中学生に関するツイートしかしないが、本人は物腰が柔らかく理性的。
高い文章力で書かれたブログは評判が高く、これからの活躍にも期待が持たれる。


カテゴリ:デッキ解説(通常)