【認定ジャッジ志望者インタビュー】004さん(チーム岡山)

クリエイターズ・レターVol8にて発表された認定ジャッジシステム。今回インタビューさせていただいたのは、そこへ応募される004(小林隆介/22歳)さんです。
りゅーてぃ(岡山CS2代目主催)さんから岡山CSを引き継ぎ、現在はプロプレイヤーとして活躍する彼はどのような人物なのでしょうか?
(※応募フォームにHNを書く欄がないことからジャッジは実名での活動が予測されるため、ジャッジ志望者インタビューでは本名を併記させていただいています)

 

 

■経歴
*入賞歴*
プレイヤー個人戦績(004)
公式大会:DS中国エリア予選優勝

*運営歴*
第2、4-8回岡山CS:ヘッドジャッジ、フロアジャッジ、スコアキーパー、主催
第1回寝屋川CS:ヘッドジャッジ、主催
デュエマGP1st:サブリーダー

 

■インタビュー
――本日はよろしくお願いいたします。まず、デュエルマスターズはいつごろからプレイされてるんですか?
「小学校の頃からです。学校の近くとかで、友人のやも達とずっと遊んでました。やもの連ドラにボコボコにされたのが初デュエルの記憶です。
そうやってデュエルしていた中学や高校の友人が集まった発岡勢って言う集団があって、彼らとは岡山発[Fetters/Fighters]っていうブログもやってます」

――友達同士で遊ぶの、楽しいですよね
「ほんとそう思います。
そのあと大学受験の時に1年ぐらい離れてたんですけど、無事受験を終えた後に大分から金髪ヤンキーが来たって聞いて行ってみたら、それがりゅーてぃ(岡山CS2代目主催)さんでした」

――元ラガーマンの金髪がデュエルマスターズやってるんだから世の中わからんもんですよね
「先方から”ブログ読んでるよ”って声をかけてもらって、付き合いが始まりました。CS運営には第2回岡山CSから携わり、以来ポリゴン(岡山CS初代主催者・hippo杯運営者)さんに影響され続けてます!」

――そして主催を引き継がれたと
「りゅーてぃさんが卒業を機に引っ越すというのは1年ほど前からわかっていたので、それを前提として準備を進めていましたね」

――CS以外に大会運営はされてたんですか?
「ポリゴンさんが開催してた、30人ぐらいの規模のボルコン杯をお手伝いしてました。集客とか、色々やりましたね。
開催場所は岡山CSでもお世話になったオレタン。売り場コンテストで賞を獲得して、ユウとアツトが来てくれたこともあるお店なんです」

――既にコミュニティを活性化していた先人がいらしたと
「はい。ポリゴンさんは息子さんがデュエルマスターズを引退したのを機にプレイからは離れられたんですけれど、今でもhippo杯やモアイ杯といったイベントに携わってらっしゃいます」

――そうやってイベントの経験を積まれた004さんは、昨年8月のGP1stでサブリーダーとして活躍されました
「プレイヤーとして出場するかどうか、とても迷いました。どっちがいいんだろう…と考えた挙句、タカラトミーの方々と一緒に仕事が出来るのは今しかない、そう思ってジャッジへ応募しました。決勝トーナメントのジャッジや、3位決定戦のメインジャッジを担当させていただき、本当に楽しかったです。
2ndはプレイヤーとして出ようかどうしようか、また悩んでいます(笑)
イベントと言えば、LCSみたいなこともやってみたかったですけどね」

――僕もやりたいという気持ちはありますけど、どういう形式がいいのか決めあぐねてます。さて、昨年には初のDMプロプレイヤーとしてカードショップ若院と契約されました
「皆の僕を見る目が少なからず変わったと感じています。これまでより多くの方に声をかけていただいて、サインを求めてこられる方もいらっしゃって…応援してくださってる方々には本当に感謝の思いでいっぱいです」

――あの時もインタビューさせていただきましたが、あれからもう2カ月ほど経ったんですね
「契約の後に初めて行ったイベントが山口の周南CSなんですけれど、そこでいろんな方におめでとうって言っていただけて嬉しかったです!」

――イベントと言えば、最近自分でもイベントを運営してみたいという方が増えているそうですけれど、そうした方へアドバイスはありますか?
「主催者はCSの顔のような存在なので、しっかりとした言動をするよう心掛けた方が良いと思います。もとよりお店との連携など必要なコミュニケーションは多いですし、自信を持ってしゃべれる人が適任ですね。
もし新しい試みを行うときは、いじけず堂々と行うべきです。例えばカバレージの冒頭で言うと”自信はないですがよかったら読んでいってください”なんて書くよりも、堂々と試合の面白さを伝える文章を載せた方がいいですよ。魅力を伝える、ということですね」

――イベントが増えてきた昨今、魅力の伝え方はより一層重要視されるかと思います
「そうですね。以前行われた高知CSでは、イベント会場が観光名所のそばということもあって昼休憩を長めにとっていました。せっかくここまで来てもらったのだから、近くの観光スポットでおいしい昼食を取ってほしいという思いが込められていたんです。
そうやって自分たちの強みを生かすことはとても大切だと思います」

――マネジメント部分についてはどうでしょうか
「フロアジャッジは主催に従うなど、だれが責任を持つかということをはっきりさせておくべきです。公式に提出する書類やお金のこともありますし、メリハリをつけるのが望ましいです。運営チームって大体仲のいい友人同士ですけれど、親しき中にも礼儀ありというか。
後は、勢いと先人の知恵を大事にすることかな。僕も岡山CSを引き継ぐにあたって先代のりゅーてぃさんから助けてもらいましたし、答えられることでしたら質問に答えますよ!」

――岡山CSって長く主催が受け継がれている珍しいイベントですよね
「伝統的に岡山ってそういう地域なんです。僕の後にもPro(岡山CS4代目主催)君がいてくれて…ポリゴンさんの背中を追いかけていたらいつの間にかここまで来たって感じですね。俺らもいつかはって、ずっと思ってたんです。岡山は幸せな地域だと思いますよ」

――すると、次世代の育成にもあまり悩むことはない?
「PRO君の後に続いてくれそうな高校生たちがいて、ひとまず安心といったところです。hippo杯って小学生限定のイベントなんですけれど、当日はオレタンに良く来てる高校生たちも来て手伝ってくれるんですよ。そうやってちょっとずつ経験してもらって、いざやりたい!となったときに任せられるようにしていく形になってます。小さいイベントってそういう役割を担っているんです」

――レギュラー限定の時は出られないけれど、手伝いに回って経験を積んでくれると
「はい。今度開催されるワールドCSもレギュラー限定のイベントがあるそうですよね。いろんな世代につなげることはとても大事だと思います」

――ありがとうございます。次に、影響を受けた方について教えてください
「えぇ…滅茶苦茶いっぱいいるので難しいですね。
運営面ではやっぱりポリゴンさん。イベントに対する姿勢に影響を受けています。ポリゴンさんの携わっているhippo杯って、日本全国で開かれているんですよ。それを実現するためにポリゴンさんは各地のいろんな方へお願いして、必要な賞品なんかを毎週送って…とすごい努力されてるんですよね。でも本人はそんなことを少しも言わず、ただ”俺は楽しんでるだけだよ”と仰るんですよ。これこそ本当にかっこいい大人だって僕は思うんです!」

――プレイヤーとしてはどうでしょう
「ほろさん…は流石にもう皆知らないか。
現役の人で言うと、まず斎藤さんです。岡山CSへ来てくれたときにジャッジとして彼の卓を見ていたんですが、勝つための取捨選択が速く、的確。その時も入賞していました。早く彼女と別れて。
他にはdotto(関西のトッププレイヤー)君。彼はデュエルマスターズが大好きで、強いデッキはもちろんそうでないデッキもたくさん持ってるんです。ガンガンマンモスとか、バキュームロックとか。岡山広島合同CSのサブイベでは、僕が神帝、彼がWSでアツい戦いを繰り広げたのを覚えています。
この間はピュアザルロックを借りてアモンベルスロックと戦いました」

――ピュアザルの使い手が現代にまで生き延びていたとは…
「彼はデュエルマスターズを心から楽しんでるんだなって思います。永遠のライバルですよ!僕が勝手に言ってるだけですけど(笑)

後はプレイヤーではないですけれど…DJショー!イベンターとして憧れてます。サイキックマスターズ日本一決勝のブレインさん VS Phoenixさんの時に《ゴースト・タッチ》で《光牙忍ハヤブサマル》を引き抜くことで勝負が決まったじゃないですか。その時の”おっとここでハヤブサマルだー!!”っていう実況が今でも耳に残っています」

――懐かしい…
「最後に影響を受けた文章を挙げさせていただきますけど、バスキアさんのブログです。ポリゴンさんのブログでも触れられていますが、あの人のカリスマ性は本物です。
僕がまったく勝てなかった頃に初めてあのブログを読んで、強い人ってこう考えているんだ!と衝撃を受けたんです。そこから強い人に憧れて勝つことを目指すようになりました。僕の原点です」

――ありがとうございます。004さんから見て、今後のデュエルマスターズはどうなっていくと思いますか?
「僕は昨年プロ契約をさせていただいたんですけれど、僕の次に続く方が出てきてくれればなと思っています。競技と言う新しい付き合い方が増えたわけですし、そうなっていくかな、いけばいいなと。
僕が初めて出た公式大会はPMなんですけれど、その時は0-3して帰りました。その前のEMは権利が取れなくて…。そんな僕でもDSの時は優勝することが出来たんです。Revの結果は振るわなかったですけどね(笑)
そうやって長くプレイしてると、いろんな仲間が出来ます。それのおかげでまた楽しくなる。もうデュエルマスターズは生涯付きあえるゲームだと思いますよ。こういうゲームに出会えたこと、プレイしていることを誇りに思います」

――昨年は、ドラフトも導入されました
「いろんな楽しみ方を持つことは重要ですし、いろんな人がいていいと思います。デュエルマスターズは幅のある遊びになってきていますね。トッキュー8や単色王決定戦のような特殊レギュレーションはプレイしていると、カードを多角的に見ることが出来るようになるのでお勧めですよ。dotto君とともに組み上げ、今年のエリア予選へ持ち込んだネロティウスデッキはそうしたところから産まれたんです。
後は…将来、親子対決っていうのも一つの理想です。まあ何やっても楽しいし、楽しんだもん勝ちかな!」

――最後に、伝えたいことがあればお願いします
「以前寝屋川CSで実施したことなんですが、これからはCSの出張主催みたいなこともやっていければと思ってます。寝屋川の時は事前準備を現地の人たちにお願いして、当日の進行を僕がやるという形で出張しました。その時一緒に運営したけみー(寝屋川CSフロアジャッジ・近畿CC主催)君は後に近畿CCを主催してくれて、サポートの甲斐があったかなって思います。
一度やってしまえば結構できるものなので、最初の1回だけお手伝いさせていただくって言う形でCSの輪を広げることが出来るのかなと。流石にどこへでもってわけにはいきませんが、イベント運営に興味がある方の手助けになれればいいなと考えています!」

 

■インタビューを終えて
僕が彼と初めて会ったのは第4回岡山CS。初対面はなんとジャッジコールした時で、当時スコアキーパーとフロアジャッジを兼任していた彼が来てくれました。その時聞いた裁定は《聖霊左神ジャスティス》で《悠久を統べる者 フォーエバー・プリンセス》を墓地に落としつつ《ミラクルとミステリーの扉》を唱えたらどうなるのか?というもの。当時はまだ《聖霊左神ジャスティス》の裁定が変わる前でしたから、こういうことも起きたんですね。

しかしその後、スコアキーパーの彼が手作業でスイスのマッチングをしていたと聞いて仰天。当時はおやつCSがWotCのWERを使っていたぐらいで、まだツールを使ってスイスドローを行うという概念があまり広がっていなかったんです。このことがスイスドローツールを作成するきっかけとなりました。
まさか彼がプロ契約するなんて、その時はまだ全く思ってもいませんでした。

彼の特徴は行動力。DS期エリア予選のインタビューなど彼の企画はいくつもあります。彼がいなければ活動の幅が広がることはなかったかもしれません。
認定試験に、004さんが合格されることを祈っています。


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