【デッキ解説】赤黒ドルルダースシス墓地(2016.6.12第6回新倉敷CSベスト8)

ダースシス

 

こんにちは、004です。
第6回DM新倉敷CSにてベスト8になった「赤黒ドルルダースシス墓地」について記述します。

 

 

■デッキリスト

4 x 暴走龍 5000GT
4 x 百万超邪 クロスファイア
2 x 早撃人形マグナム
4 x 暗黒鎧 ダースシスK
4 x 埋葬の守護者ドルル・フィン
4 x 禁断 U サベージ
4 x 学校男
1 x 盗掘人形モールス
4 x バグ丸くん
3 x 終末の時計 ザ・クロック
3 x 地獄門デス・ゲート
3 x 勇愛の天秤

(クリックでカードショップ若院のページに繋がるよ!リンク先に詳しいカード効果が載っているから、分からないカードはチェックしよう!)

■環境考察

「DMR-21 ハムカツ団とドギラゴン剣」の発売によって環境は激変しました。
《蒼き団長 ドギラゴン剣》のワンショット性能はすさまじく、現在の大会シェアは30%に及ぶほど支配的なデッキとなりました。新倉敷CSの時はちょうど赤黒ドギラゴン剣の流行し始めで、上位卓には多く残るであろうことが予測されました。

当時の環境で考慮すべきデッキは、
・【赤黒t青ドギラゴン剣】
・【緑単ドギラゴン剣】
・【赤黒デッドゾーン】
・【アナデッド(プチョヘンザ入り)】
・【ハンデス超次元コントロール】
等であると踏んでいました。ビッグマナ系やサソリス、モルトNEXTは上位に行くほど少ないと考えました。

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これらのデッキを攻略する鍵は、《暴走龍 5000GT》でした。
どれもGTのロック効果が刺さり、GTを除去できるカードも少ないため、1枚で詰みの状況を作ることができます。
ドギラゴン剣のワンショット性能と相性が良いクロックをトリガーの要にした構築も多く、今までになくGTが生きる環境だと気付いたところからこのデッキは生まれました。

ちなみに《ウソと盗みのエンターテイナー》や《緊縛の影バインド・シャドウ》も刺さるデッキは多いのですが、相手のクロックで止められること、《超次元ムシャ・ホール》で燃やされること、それらが赤黒ドギラゴン剣で標準的に採用されていることから、それだけに頼ったデッキでは勝ちきれないと判断しました。

 

■基本方針

新弾で登場した《暗黒鎧 ダースシスK》がキーカード。
このカードは手札1枚をコストにすれば、マナを消費せずに自分のクリーチャーを破壊できる効果を持っています。これでドルルフィンを破壊すればダースシスのコストで3枚、ドルル効果で5枚の計8枚が墓地に落ちます。全てクリーチャーなら最速4ターンGT!

このデッキはコンボデッキです。
より早期にGTを出すことを目指し、相性が良いカードのみで構成されています。普通の墓地ソースがビートダウンなのに対して、このデッキはGTで蓋をできるデッキにはGTで3回アタック、それ以外のデッキにはあらかじめ2枚ブレイクしたうえでGT+クロスファイアでの勝利を目指すことになります。
どちらにせよGTを出すことを前提としており、環境におけるGTの通りの良さ=強さと言えるでしょう。

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基本的には、3ターン目にドルルを立てる→即ダースシスで爆破してG0クロスファイアでアタックしていったりGTで何も出させず勝つパターンを目指します。
ドルルを引けない場合はバグ丸くんやサベージ、勇愛でデッキを回し「いつドルルを引いても即時にドルルを破壊し攻めに転じられる」状況を作ります。

マナのカードは回収できなくとも墓地のカードは容易に回収できるデッキなので、GTやクロスファイアはマナより墓地にあって欲しいです。逆に呪文は墓地にあっても仕方ないので早めにマナへ。
フィニッシュはGT+GT+クロスファイアの構えで完封が理想であり、マナに2枚赤マナを置いておくことも意識したいところ。
クロックはドギラゴン剣やモルトNEXTなどの早いワンショットデッキ相手にトリガーデスゲートのカードパワーを上げるためにも墓地に置きたいので、初手でマナセットしません。勇愛やダースシスで墓地へ送りましょう。

 

■採用カード

4 x 暴走龍 5000GT
デッキの核であり、見えないと話にならないので4枚。
サイキック・クリーチャー(もとい《勝利のガイアール・カイザー》)を多くのデッキが採用しており、パワーラインの低いレッドゾーンの進化元やイーヴィルヒートを止める効果が、今の環境において非常に強力です。

得意な相手はクリーチャーが主体となるビートダウン系列で、GTを出せば完全に詰みという構築もあります。
苦手なのは吸い込むなどの呪文除去が多く採用されるビッグマナ系やパワーラインが高いNEXT系。これらには後述するGT以外のプランで勝ちに行きます。

4 x 百万超邪 クロスファイア
GTのお供。打点を一気に上げることができ、3ターン目にドルル召喚→破壊からクロスファイアでのWブレイクはビッグマナ系に対しての勝ちパターン。コストを払わずに出す事が出来るため吸い込むに対して強いのもポイント。
NEXTのボルシャックドギラゴンや鉄拳をパワー1007000がケアしていきます。

2枚目以降は踏み倒せないものの、GTのマナ源として必要な火単色で気軽にマナに置ける、墓地にあるとないでデッキの押し込む力が大きく変わるため4枚。

4 x 埋葬の守護者ドルル・フィン
墓地肥やしの核。引けないとつらいですが、それに見合うだけの速度が出るリターンがあります。破壊されたとき6マナブーストという感覚です。
ブロッカーである点も重要で、ドギラゴン剣のワンショットは1回ブロックを挟むとターンが返ってきます。NEXT相手にもワンショットを防げる、攻防一体のパワーカード。
昔はビッグマナにライフ→吸い込むで戻されてしまい、せっかく出したのに機能しない、1ターンスキップするような事案に悩まされたものですが、ダースシスの登場により即座に破壊できるようになりました。

4 x 暗黒鎧 ダースシスK
このデッキではドルルを破壊するためのカードとして採用されています。
普通の召喚を行えるタイミングなら5マナなくても効果が起動できるので、3ターン目にドルルを出して即破壊→クロスファイアというプレイングや、ドルルを出した次のターンに破壊→GTだったりと任意のタイミングでドルルを爆破できるのは非常に大きいです。

おまけの墓地にあるダースシスを全て強制で蘇生する効果ですが、相手によって早期にGTを出す方が有効か、数を並べてクロスファイアと一緒に攻める方が有効かで使い分けます。
具体的にはドルル爆破でダースシスを出した後に以下の分岐があります。

①先に蘇生効果処理→ドルル効果を処理することで、召喚コストでデッキから落ちる1枚がダースシスでない限りは蘇生は起こらず墓地カウントが狂いにくくなります。
②先にドルル効果を処理→蘇生効果処理することで山札の上1+5=6枚の中にあったダースシスもついでに蘇生することができます。

2枚引くとハンドからコストで捨てる→蘇生という流れも出来て、デュエマっぽくない踏み倒し感が得られます。

ハンデスコントロールやアナデッドにはこの蘇生効果が活きることも多く、長期のリソース勝負を仕掛けてくる相手に5マナで通常召喚→墓地に落ちていたダースシスKをすべて復活させ、対応を迫ることが出来ます。

4 x 禁断 U サベージ
墓地回収。ホネンビーと比較して初動にカウントできるコストでアタックにも回れる点で秀でています。
4マナまで貯めておけばトップサベージGTができるため一度墓地が肥えるとトップが恐ろしく強く、まさに墓地が手札という感覚を味わえます!

4 x 学校男
自分のバグ丸くんやドルルを破壊することが多く、GT下でも残るアタッカーとして重宝します。
もちろん破壊効果も強力で、バイクのトップギア、ベアフガンのベアッサー、緑単ドギラゴン剣のンババなどに間に合わせるだけで相手が沈黙します。CSではトリッパーやディアスを破壊することで大きく勝ちに近付いた試合もありました。

1 x 盗掘人形モールス
0マナ墓地回収。墓地が手札の所以。

4 x バグ丸くん
このデッキの隠れた屋台骨です。どうやってもアドバンテージ確定生物であり、早い相手のトップギアやポレゴンなどの初動を弾けます。アタッカーとして使うことも多く、2ターン目に出すと除去されてもアドバンテージ。除去されなければシールドを2枚削ってGT+クロスファイアだけでショットできるためハンドの要求値が大きく下がります(NEXTに対して特に重要なプレイングです)。
バトルは任意なのも嬉しい!

相手にパワー2000以上がいれば自爆→1ドローにより墓地を肥やしながらドローを進めることもできますね、フェアリー・ライフにドローがついてくるようなもんです。手札次第では2ターン目にダースシスのコストにしてダースシス2体でポコポコ殴っていくこともやります。
勇愛→サベージ→バグ丸+学校男という流れでアドバンテージを失わずに学校男を残してドルルを探しに行くプレイングも強力です。

3 x 終末の時計 ザ・クロック
3 x 地獄門デス・ゲート
セットで強い枠。
クロックによる受け+カウンターは今期のメインの戦略ですが、自分はこれらを強く扱えて相手のクロックはGTで無効化できる。このデッキの持つ非常に美しいシナジーだと考えています。
デスゲートは相手がプチョヘンザで一旦場を流した後、13マナ貯めるまでの隙に当てることで一気にゲームを終わらせられます。

3 x 勇愛の天秤
初動であり、単色赤マナであり、トリガー除去としての役割も優秀。非常に強いが、呪文が複数枚ドルルで落ちると非常に辛いため枚数を抑えました。こことデスゲートは合わせて6枚が限界の採用枚数でした。
カードパワーと事故率の天秤をしっかり見極めるのが大事ですね。
ハンド0で打つと2マナ2ドローでめっちゃ強い!

2 x 早撃人形マグナム
最後まで悩んだ2枠で、CS当日の出発直前に結論が出ました。
この枠は自由枠(色バランス的に赤を含んだクリーチャーが良い)なのですが、バキや天門に対して何らかの回答を入れたくて、環境のデッキを広く見れる踏み倒しメタカードか《爆鏡 ヒビキ》のような呪文メタを検討していました。
エンターテイナーはカードパワーも十分でずっと候補だったのですが、イマイチしっくりこず。
悩みに悩んで迷走した過程を画像でダイジェストでお送りします。

ドルル破壊しつつランデスが強いが、ダースシスでリソースを失うのと噛み合わなかった
ro-do
GT下で出せるSA、ついでにマナ回収
aira
ミガワリでGT下でも残る、プロトギガでプチョヘンザケア、ダルクアンシエルで永遠リュウセイケア
saityen
ブラックやトリガー勇愛で捨てられて、ガイアールカイザーで墓地を肥やしつつ展開が可能
pi-po
懐かしい

当日の明け方まで悩むも、結論が出なかったため諦めてエンターテイナーをデッキに入れて寝ました。
数時間寝てさっぱりした頭で考えると、クロスファイアと噛み合いが悪いだろうと候補から外していた赤マグナムがソリューションだったと気付きました。

 

早撃人形マグナム

 

 

 

 

 

 

 

 

 

サベージ→赤マグナムで盾を3枚にしておくアクションがGT+クロスファイアに繋がりやすく、踏み倒しメタが多くのデッキへの対策になっています。

CSでもNEXT相手にボルシャックドギラゴンを封じて勝利を決めたり、ドギラゴン剣相手に有効だったりで大正解でした。テイナーと違って赤単色なおかげでGTのマナ源にも活用できました。

 

○超次元ゾーンについて
ブラフなので何でも良いです。僕はヘルボロフっぽいパーツを置いて、デスゲートやバグ丸くんで勘違いしてくれることを狙いました。

 

■各デッキへの立ち回り

・赤黒t青ドギラゴン剣
クロックを中心としたトリガーを無効化し、GTで動きを大きく阻害できます。
今のところ解体人形ジェニーを入れる構築は主流では無いので、ドルルを立てたら1ターン待って、ショットしてくるならドギ剣は通してWブレイクをブロック、してこないならダースシスでドルルを破壊、そのままGTでゲームエンド。

相手が先に動いてきてもGT+クロスファイアでドギ剣を殴り返し、場のクリーチャーを一層すれば対応されることは少ないです。
《勝利のアパッチ・ウララー》に対して、積極的にダースシスで手札を消費して0枚にしておくことで間接的にワンショットが防げます。この手札を使い切りやすくトップが強いという構成も立ち位置の良さに繋がっています。

・緑単ドギラゴン剣
最も有利な相手。序盤の攻めを11枚もの2マナカードで捌き、GTが立てば相手は何も出来ません。
こちらもドルルは場に残して、GTをすぐに出せるタイミングで破壊します。

・赤黒デッドゾーン
これも進化元が全てGTで止まります。交通規制です。
ハンデスがあるため、ドルルは出したターンに爆破します。1ショットではなく2回に分けて殴ってくるので、序盤の軽量クリーチャーをしっかり捌けば盾からGTにアクセスして勝てます。

・モルトNEXT
理想はバグ丸くんを2ターン目に出して、盾を3枚になるまで殴ること。
防御カードはボルドギ、モーツァルト以外をクロスファイアで貫通できるので、盾が3枚以下ならワンショットに来てもクロックを踏ませてGT+クロスファイアで勝ちに持っていけます。

・サソリス
GTが非常に刺さり、ボアロパゴスがあっても何も出せなくなります。
大抵先にGTが出て、盾にエウルブッカがあるかどうかの試合になります。あってもクロック次第で勝てます。

・アナデッド(プチョヘンザ入り)
あまり得意な相手ではありませんが、序盤にダースシス+クロスファイアで殴っていけると押し切れます。途中で一度制圧されますが、盾を0までブレイクできれば簡単に勝てます。

プチョヘンザに対してもGTは強く、相手が13マナまで待てずに殴ってくれば盾からGTを引き込んだりデスゲ+クロックしたり。相手が待ってきた場合にはデスゲートでプチョヘンザを破壊し、クロスファイア蘇生で勝ちです。
CSではベスト8でこのデッキに負けましたが、ドルルの肥やしで呪文が2枚落ちてGTが1ターン遅れ、盾を0まで持っていったもののトリガーでライフやシャワーをいっぱい踏んで13マナに到達されてしまいました。

・ビッグマナ系
苦手な相手です。
クロスファイアとダースシスによる序盤のビートを狙いますが、《調和と繁栄の罠》で火を指定されるとアタックが通らなくなるため、気合いで避けて下さい。
幸い環境上の立ち位置が良くないので絶対数が少ないです。

・ハンデスコントロール
GTが大きく刺さるため、有利に戦えます。手札を破壊されてもトップデッキでGTかサベージを引けば良く、フィニッシュまでのターンが長いのでチャンスがいっぱいあります。
あまりマナを伸ばさずにハンドにキープしていると相手のハンデスの手が止まり、ディアスや激天下などを学校男でいなしているとそのうちGTを引けます。
デッキに墓地回収合わせて9枚GTが入っているということは、22%⇒4回に1回くらいはトップGTって感じになってるので頑張って引いて下さい。
CSでもベスト16で対戦し、序盤のハンデスが薄かったのもあって墓地を肥やした後ディアスを学校で返してトップGTで盾0に。
一度はオリオティスジャッジで返されるものの、ダースシス3体蘇生やバグ丸くんで対処を迫り、相手のリソースが尽きて殴ってきたところをクロックで止めGTでフィニッシュ。理想的なプレイができました。

 

■第6回新倉敷CSでの結果

予選
1回戦 青黒赤墓地ソース ○
2回戦 5cオールデリート ×
3回戦 アナプチョ ○
4回戦 赤黒ドギラゴン剣 ○
5回戦 赤黒ドギラゴン剣 ○

決勝トーナメント
ベスト32  赤黒ドギラゴン剣 ○
ベスト16  ドロマーハンデス ○
ベスト8  アナプチョ ×

結果、6-2のベスト8でした。

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今回のデッキは大好評で、自分でもとても美しく組めたと思っています。
今後も色々と素敵なデッキを組んでいきたいと思っているので、楽しみにしていて下さい!

以上、004でした。


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