【DM昔話】プロモーション・カード列伝(初期)

DuelMastersはいつの間にか13年も続いている国内でも長寿と言えるTCGになりました。

皆さんはいつごろDMを始めましたか?サイキック・クリーチャーが出てから既に5年、E1以降に始めた人やDS環境から!と言う人も多いでしょう。

今回は最初期の頃の思い出を振り返りながら、デュエマの歴史の一部であるプロモーション・カードの昔話をさせていただこうと思います。興味のある方はお付き合いください。

 

 

 

■昔のプロモカードのお話

高額にかつ使用率も高いプロモとして名高い《フェアリー・ライフ(P7/Y2)》ですが、当時は使うデッキも少なく配布当初で1000円程度、その後しばらくの間300円程度のカードでした。
今では考えられない話ですが、高騰した頃に「ホイルライフ1000円オーバー?嘘でしょ!?」なんて笑い話になったぐらいです。

では、皆さんが最初に手にしたプロモカードはなんでしょう?
コロコロ等の書籍、大会参加賞・上位賞、購入特典・・・色々配布されています。

書籍以外では大体始めた頃に配っていたカードになるでしょう。ちなみに僕は《超砲手ボルカノドン》です。コロコロを買っていたらついてきました。

覚えている限り、そして友人たちから聞いた話をもとに、かつてのプロモカードを振り返ろうと思います。

■第一期の主要プロモ
リストはDuelMasutersWiki (http://www27.atwiki.jp/duel_masters/pages/4973.html) を参照のこと。

・P05/*《機神装甲ヴァルボーグ》(月刊コロコロコミック2002年8月号付録)
コロコロ付録で入手しやすく小学生でも4枚集めたら簡単に強いデッキが組めた。環境の1角。

・P08/*《爆勇士ユーカーン》(次世代WHF参加賞)
正確な配布方法の情報が少ないカード。
上位賞といわれていたり参加賞と言われていたり。どちらも正解ですが、それだけなのかどうか、筆者もよくわかりません。

最初に入手したときはDM発売直後のWHF。フリー対戦してアンケート記入(※)すれば参加賞としてもらえました。初期のDMではアンケート記入と引き換えにプロモ配る事が多かったのです。
朝一で整理券配布していたイベントだったみたいですが、閉場間際ではガラガラで何度でも整理券なしで参加可能になっていました。

その次は抽選応募での大会。8人卓スイスドローの全勝者への賞品が、このカードとクリアデッキケース(黒)でした。

他には連勝バトルでの賞品であったり、最初の配布以外では上位賞としての配布が多かったので高額かつ貴重のようです。

・P09/*《クリスタル・ランサー》(バトルアリーナ/サバイバル参加賞)
ただの大会参加賞ですが、強い上にイラストがとても綺麗。
そのためか入手難易度と市場価格がかけ離れた高額カードでした。
あの頃はまだ大会開催数が少なかったのもあったのでしょうけれど、後々2000円程度のお値段になっていました。

・P11b/*《超竜ザシャック》(公式大会勝利者賞)
最初の地区大会予選通過賞。
抽選応募で予選形式が8人卓スイスドロー1人抜け。3-0以外全部落ち。
今では考えられないですね・・・。
しかもカードにWINNERと入っている最初のカード。1枚10000円ぐらいしたような。

・P12/*《キング・ネプタス》(バトルアリーナin幕張参加賞)
知らなかったのですが、これ貴重カードだったらしいです。
第一回日本一決定戦の来場者に配布されていました。

よくよく考えたら関東でしか配ってないのでそりゃ貴重ですね。筆者は千葉県民なのですが、こういったイベントに楽々参加できるのは恵まれていると思います。

・P13/*《ボルテール・ドラゴン》(アルティメット・シールド付録)
7/9000/WBだけです。
アルティメットシールドセットという、シールドを立体的に展開できる玩具の付録で、それが定価2500円のため必然的に値が張るカードに。

・P16/*《アクアン》(月刊コロコロコミック2003年1月号付録)
コロコロ特典と当日イベントの参加賞だったので非常に多く出回っています。
1回目の殿堂レギュレーション後はこいつがトップの環境でしたね。

・P18/*《荒廃の巨王ジェノサイド》(バトルアリーナ/ティーチング参加賞)
《アクアン》環境で大暴れした1枚。その頃少し値上がりしています。
ティーチングを受けるのも結構大変で、配布が適当な店舗などで参加賞としてもらっていました。

・P19/*《雷鳴の守護者ミスト・リエス》(次世代WHF参加賞)
WHF来場特典。当時はそこそこ強い程度。
戦国編の《不滅の精霊パーフェクト・ギャラクシー》環境で大暴れし高騰。

・P20/*《汽車男》(バトルアリーナ勝利者賞)
このカードと《ギガベロス》と《大勇者「大地の猛攻」》までは優勝者にしか配られませんでした。
《汽車男》は後々イベント等で再配布があったものの、他2枚は完全に初期大会のみの配布でした。

・P21/*《戦空の伝道士バルスβ》(バトルアリーナ勝利者賞)
このカードから公認大会上位者3名にプロモカードが配布されるようになりました。優勝賞品ではなくなっています。
最初に手に入れた上位賞はこいつでした。《汽車男》とは相場に大きく差があったのが悔しかったです。

・P25/*《ダーク・ティアラγ》(デュエルステーション専用カートリッジ付録)
TVに繋いでカードをスキャンするゲーム(購入特典無し、定価7000円程度)の拡張メモリー購入特典。
拡張なしでは1弾のみで拡張すると4弾か5弾まで読み込めるようになるはず。
これも単価2000円程度はした上、本体が高く特典なしのゲーム(単独機器)の周辺機器のおまけなので所持者はほとんど見ませんでした。

・P26/*《機神装甲ヴァルボーグ》(GBA用ソフト初回購入特典)
GBA1作目のゲーム特典。武器が鉄球からドリルに、また箔押しからホイル仕様に変更。
5000円ぐらいするゲームの特典ということでやはり高額。

 

 
シーズン1
 

■第二期の主要プロモ

・P06/Y2《フェアリー・ライフ》(バトルアリーナ/ティーチング参加賞)
・P07/Y2《フェアリー・ライフ》(バトルアリーナ勝利者賞)
言わずと知れた初期ホイルライフ。冒頭でも触れた通り配布当時は非常に安価な物でした。

高騰し始めたのはギャラクシー・マスター辺りからだったと思います。
《母なる大地》、《バジュラズ・ソウル》といったクリーチャーである事自体がメリットになるカードが制限になり、手札枚数・質が求められるように変化したことで需要が急激に増加していました。
また、スーパーデッキシリーズによる新規プレイヤーの獲得が成功していた事も大きな影響があったと思われます。
参加賞で配布していた箔押しの物も根強い人気があるようです。ホイルの反りが無いので箔押しも悪くないですね。

・P09b/Y2《聖騎士サーベルフィーリ》(GBA用ソフト初回購入特典)
《機神装甲ヴァルボーグ》に続く2種類目のゲーム付録。
元々のカードスペックの差かこちらは人気が無く余り高価にはなりませんでした。

・P11/Y2《アクア・フェンサー》(バトルアリーナ勝利者賞)
特に何も無いような上位プロモでした・・・。
が、配布2週間前に某イベントにて本来配布するべきカードと間違えて数枚流出し、回収騒動に。当然ながら全ては回収できていませんでした。

残念ながらその場では手に入れることが出来ず、実際に貰った知人に話を聞いて知ることが出来ました。

・P13/Y2《アストロノーツ・ワイバーン》(インビンシブルバッグDX付録)
長方形のバッグにデッキケースが付いてくる物でした。デッキケース複数個入れるのには結構便利だったような・・・。

発売から数年後に近くのイトーヨーカドーのデュエルロードにて300円(定価の1/10)で販売されていました(笑)。

・P14b/Y2《超竜バハム》(公式大会勝利者賞)
初配布は春の公式大会スプリングチャンレジバトル2004(以下SCB)の予選通過への配布。
2枚目のWINNERの文字入りカードですね。

配布初期は《超竜ザシャック》同様に10000円を越える非常な高価なカードでした。

・P18/Y2《超幻獣ドグザバル》(GC熱闘!バトルアリーナ初回特典)
ゲームキューブのゲーム特典。購入者は少なかったです。

カードスペックは低いので徐々に値下がっていきましたが、単体で売っているのはほとんど見たことがありませんでした。

・P21/Y2《爆竜兵ドラグストライク》(アニメレンタル特典)
店舗限定品かは覚えていませんが、アニメDVDをレンタルすると特典で貰えたものです。

取り扱っているところもあまり多くなく、割と長期間値段の付いたカードでした。
幸運な事にオークションにて20枚入りの束を見つけ安価で購入することができましたが、今だと流出騒動で大問題ですね。

・P24/Y2《ガルベリアス・ドラゴン》(月刊コロコロコミック2004年4月号付録)
プレミアム殿堂発表以前からの唯一の禁止カード。
裏面が赤く、GBA ONLYの文字が入っています。そのために40枚集めて裏スリを目指すプレイヤーも結構いました。

カードの性能としては今では《爆竜GENJI・XX》辺りと同等でしょうか。悲しいものです。

・P25/Y2《黒神龍イゾリストヴァル》(Dロード入賞者賞)
SCB2004の入賞盾に入っていた1枚。
早い地域だと配布1ヶ月近く前に手に入っていたのでしょうか。

初見のプロモが入っていたのは驚きでした。

・P27/Y2《ゾンビ・カーニバル》(DMアクションデッキケース付録)
《ボルテール・ドラゴン》等同様の玩具特典。

このケースは第三期にも色違いで発売され、このカードはとしまえんのイベントで参加賞として大量に配布されていました。

シーズン2

■第三期の主要プロモ

・P02/Y3《電脳聖霊グラリス》(月刊コロコロコミック2004年7月号付録)
当時では貴重な低コストエンジェル・コマンド。同色にアタックされない効果も地味ながら良いカードでした。

貴重なエラーカードが存在しています。白/緑になっており、レインボー特有のタップインテキストが抜けています。

・P04/Y3《烈脚戦士ブラッド》(別冊コロコロコミック2004年8月号付録)
このカードも事前流出がありました。約1ヶ月早かったと思います。
10年以上も前だとこう言った所はガバガバですね。

・P08/Y3《神滅竜騎ガルザーク》(映画前売り券購入者特典)
前売り券購入特典が選択制であり、もう片方はGBAゲームのロックマンエグゼ5のカーネルver.の先行購入権でした。

理由は覚えていませんがゲームの先行購入権を選びました。入手のアテがあったのだと思います。

・P09/Y3《腐敗電脳メルニア》(月刊コロコロコミック2004年8月号付録)
アクアン全盛期に活躍したカードであり、後々《聖凱亜キング・アルカディアス》の最軽量進化元としても初期に使われました。
イニシエートのブロッカー&タップキル環境で非常に相性が良い1枚。

・P11/Y3《無頼勇騎ウインドアックス》(2004エターナルリーグ予選大会参加賞)
ボルバルブルーを筆頭に長期間ビートダウンを支えていました。ビートダウンでは最も無駄のない組み合わせ。

最後の地区だった関東大会では昼過ぎには入り口にこのカードが大量に入ったダンボールが置いてあり、スタッフもおらずご自由にお取りください状態で置かれていました。
今でも100枚近く残っていますが、その場にいた親子連れは400ストレイジ1本分ぐらいの束をもって会場入りしていたので非常に多く出回っています。

・P14/Y3《陰謀と計略の手》(Dロード入賞者賞)
当時は《魂と記憶の盾》の下位互換とも言える存在でした。どちらも進化に打てず盾では確実に対処でき、こちらは不確定。コストもこちらのほうが1大きいです。

覚醒獣の登場で評価と値段が急上昇、小さな《ガンヴィート・ブラスター》とも言えますね。
初登場からおよそ6年後のことでした。

・P15/Y3《冒険妖精ポレゴン》(Dロード/ティーチング参加賞)
このカードも長期間埋もれていましたね。青単、黒緑が出る前は速攻と言えば赤単でした。
使い道がファンデッキレベルの緑単等で、今のような需要は当時では考えられません。

・P17/Y3《サイキック・ビジョン》(エターナルリーグ日本一決定戦来場者配布
《ストリーミング・シェイパー》の完全下位互換。
日本一決定戦の会場は幕張メッセだったので関東圏以外への流通が少ないようですね。

・P18/Y3《超機動魔獣ギガランデス》(デュエルクリーチャーズ付録)
・P29/Y3《天恵の精霊アステリア》(LCDバトルゲーム2付録)
デジモンを彷彿させる小型ゲームの特典。
何種類かあったうちのどれか1つだけが進化条件が厳しく難しかったと聞いたことがあります。

2個目も発売されましたが、どちらもおもちゃ売り場に山積みでした。

・P19/Y3《超神機鎧冑ゼノメノン》(デュエリストボックスDX付録)
パック+構築済み+メタルアタッシュケースのセット品だったかと思います。
定価は4000円近く、購入者も少ない割りにプロモは安く集められました。

・P23/Y3《フューチャー・スラッシュ》(全方位カードファイルvоl.5付録)
《ロスト・チャージャー》、《ヘル・スラッシュ》と合わせて使用されていた制限を通らず禁止に行った珍しい1枚。
ライブラリアウト戦略を取るにはとても強力でしたが、前述の2枚と同時に禁止カード入りし、山札を見ながらコントロールするライブラリアウトは終わりを迎えました。

・P27/Y3《無双竜機ドルザーク》(映画館来場者配布、映画第1作DVD付録)
映画の視聴特典で、完全限定スリーブに入っていました。《フューチャー・スラッシュ》と同様完全限定の強力カード。
《インフィニティ・ドラゴン》登場後のドラゴンデッキで大活躍し、同系戦の鍵を握った1枚。

・P28/Y3《勇騎恐皇フォルテ》(月刊コロコロコミック2005年3月号付録)
・P37/Y3《勇騎恐皇フォルテ》(週刊少年サンデー付録)
ロックマンエグゼとのコラボの記念カード。初のサンデー付録DMプロモカードでした。

結局コラボもこのプロモカードと映画だけでした。どちらも好きなゲームなのでもう少しがんばって欲しかったと今では思います。

・P30/Y3《血風聖霊ザーディア》(月刊コロコロコミック2005年4月号付録)
後々大きく評価の上がった1枚。《龍仙ロマネスク》全盛期には1000円買い取りも付いたほど。
《母なる大地》で使い回すことで後半から一気に取り返したり《聖霊王アルファディオス》に繋ぐなど踏み倒して非常に強力。

・P32/Y3《緑神龍ソウルガルダス》(公式大会優勝者賞)
SCB2005の予選通過者に配布されたカード。WINNER文字入り3枚目。
このカードも10000円オーバーでしたね。

・P34/Y3《超竜バハム》(PS2用ソフト初回購入特典)
・P35/Y3《大昆虫ジェネラルマンティス》(PS2用ソフト邪封超竜転生初回購入特典)
・P36/Y3《電脳聖霊グラリス》(PS2用ソフト邪封超竜転生予約特典)
このゲームではアクアンの効果が強制処理されると言う話を聞いたことがあります。
《超竜バハム》は後々の参加賞パック(通称赤パック)で嫌というほど見ることになりました(笑)

シーズン3

■ナンバーなし
・《ギガベロス》(公式大会勝利者賞)
記念すべき公認大会優勝賞品の1枚目。
長期間DM最高額のカードとしてプロモコレクターの憧れの1枚でした。

今では全く相場がわかりませんが、2007年頃までは10000円を維持していました。
今では極端に配布枚数の少ないものを除いても《百万超邪 クロスファイア》の方が高価でしょう。使えるか否かはやはり大きな差がありますね。

・《大勇者「大地の猛攻」》(公式大会勝利者賞)
《ギガベロス》の次期優勝プロモ。
配布枚数自体はこちらの方が少ないようですが、基本的には《ギガベロス》の方が高価でした。

また、インビンシブルリーグの3位以上の入賞楯にこのカードが入っていたのですが、シーズン途中で《戦空の伝道士バルスβ》に変更されていました。詳細は不明ですが、枚数が足りなかったとの噂は耳にしました。

シーズン4

■最後に
以上で手元に揃っているプロモカードの紹介を終わりとさせていただきます。
今高いカードも昔は安い、今安いカードも昔は高かったという物が大半ですね。こればっかりは仕方がない。

プロモカードと深い関係のある大会も今と昔では大きく変わっていっています。春にも公式大会が行われていたり1年に2回全国大会が開かれた年があったり。その辺については機会があれば・・・という事で。

それでは長くなってしまいましたが、ここまでお付き合いしていただきありがとうございました。


 

■紹介
HN:MAKI

【主な戦績】
2007サムライリーグ関東大会オープンクラス 準優勝
第1回東京CS 準優勝
第4回下町CS ベスト8
おやつCS2013 Summer Festival ベスト8
第6回関東CS ベスト4
第3回静岡CS(チーム戦)ベスト8

関東圏で活動している、デュエマ歴10年越えの古豪プレイヤー。
既存のデッキに更なるギミックを組み込むことを得意とするプレイヤーであり、その成果は戦績を見て頂ければ一目瞭然だろう。
CS運営としてのスキルも高く、横浜DMGPではSKを務めた。

また、今となっては貴重なデュエマの歴史を知る人物でもある。
今回の記事にもある通り、当時のイベントや大会形式、カードの配布方法など現在では調べづらい情報を数多く知っている。


カテゴリ:カード特集