2015年9月27日(日)、第2回DM藤枝チャレンジカップを開催致しました。
殿堂レギュレーション(=通常構築)とRev構築戦のトーナメントを1つずつ行ない、どちらも殆ど定員満杯の選手にお集まり頂くことが出来ました。ありがとうございました!
今回はそのトーナメントのうち、全国初のRev構築戦でのイベントとなりました「Revトーナメント」をピックアップ。
まっさらな「Rev」というフィールドに繰り出すにあたり、一体選手たちはどのようなデッキを選んで来たのでしょうか。
Rev構築戦のスタートラインを、一緒に振り返ってみましょう。
■メタゲーム・ブレイクダン
【アーキタイプ集計結果】
1番人気は《革命魔王 キラー・ザ・キル》等を擁する黒系の革命デッキでした。
全体の約28.8%を占め、その殆どが黒単。
Top16にも6名の選手を輩出しており、勢いそのまま決勝トーナメントの頂点まで駆け上がってしまいました。
殿堂レギュでも大人気の黒単ですが、Revの環境でもたくさん見かけることになりそうですね。
次に人気を集めたのは、こちらも既に殿堂レギュでお馴染み、《轟く侵略 レッドゾーン》擁する赤系の侵略デッキ。
全体の約25.4%と「黒革命」と殆ど変らぬ勢力を誇りました。
Top16への進出数が3名と若干物足りない数字ですが、それでも「赤緑レッドゾーン」が4位入賞を果たし実力を証明。
こちらもRevの環境で絶対に意識しなければならない存在となること間違いないでしょう。
そしてこのあとには、これまた殿堂レギュでお馴染み「ヘブンズ・ゲート」が続き、すぐ後ろに「白革命」、「緑侵略」「青侵略」・・・という顔ぶれとなりました。
「青侵略」こそ惜しくもTop16入りを果たせませんでしたが、その他のアーキタイプはしっかりとTop16へ選手を輩出。
特に《時の革命 ミラダンテ》擁する「白革命」は、使った5名の選手のうち4名がTop16入りするというハイアベレージっぷり。
おまけにそれぞれ構築がバラけており、まさに可能性の塊なグループとなっております。
■各アーキタイプ解説
【黒革命】
Revのプールには、殿堂レギュでも使用されているハイスペックな闇文明のカードが多々あります。
《解体人形ジェニー》《暗黒鎧 ヴェイダー》《白骨の守護者ホネンビー》《復讐 ブラックサイコ》《魔狼月下城の咆哮》《地獄門デス・ゲート》《凶殺皇 デスハンズ》・・・明らかに戦力が整っていますので、このカラーに人気が集まるのも頷けます。
さてそんな闇文明で、今回特に人気だったのが革命軍のカードを多く擁する構築。
序盤からハイスペックなエンジンカードで着実にアドバンテージを獲得していき、豊富なハンデスと除去でゲームをコントロール。
ゲームを傾けに傾け、《革命魔王 キラー・ザ・キル》や《魔の革命 デス・ザ・ロスト》といった強力な進化クリーチャーで一気にまくる、というのが大筋でしょうか。
とにかくエンジンにしろハンデスにしろ除去にしろ、優秀なカードが多いために難なくゲームコントロールに向かい出します。
どんな相手でも、核となるカードを引かずとも戦える応用力の高さが最大の魅力・・・って、考えれば考えるほど「ヘルボロフ」にそっくりですね。
優秀なパーツに恵まれ、構築にも自由枠が多くあります。
これから研究が盛んに行なわれることでしょうから、まだまだ増えていくアーキタイプとなるかもしれません・・・要注意です。
「黒単革命」
プレイヤー:かみいゆ
成績:優勝
4 x 一撃奪取 ブラッドレイン
4 x 爆弾団 ボンバク・タイガ
3 x 暗黒鎧 ギラン
3 x 解体人形ジェニー
3 x 白骨の守護者ホネンビー
1 x 暗黒鎧 ザロスト
2 x 暗黒鎧 キラード・アイ
4 x 暗黒鎧 ヴェイダー
4 x 凶殺皇 デス・ハンズ
2 x 死神術士デスマーチ
2 x 復讐 ブラックサイコ
2 x 革命魔王 キラー・ザ・キル
2 x 魔の革命 デス・ザ・ロスト
4 x 革命の裁門
【赤侵略】
殿堂レギュの「赤侵略」と言えば《音速 ガトリング》の超高速ビートダウンが筆頭ですが、Revの舞台では《轟く侵略 レッドゾーン》を中心とした中~高速気味の構築がメジャーなようです。
攻めるスピードは構築によって様々。
・《凶戦士ブレイズ・クロー》《冒険妖精ポレゴン》等の最軽量アタッカーと《一撃奪取 トップギア》《爆裂B-BOY》といったコスト軽減クリーチャーを厚く採り、3~4ターンで攻めきることを照準にしている構築。
・《進化の化身》《轟速 ザ・マッハ》等を採り、安定して侵略することを重視している構築
・トリガーをかなり厚く採った上で、侵略クリーチャーでビートダウンする構築
今回は、この3パターンが多く見受けられました。
また、上2つの構築であっても、《終末の時計 ザ・クロック》や《閃光の守護者 ホーリー》だけ数枚挿してあるという構築も多く居たようです。
「赤緑レッドゾーン」
プレイヤー:ビートマン
成績:4位
4 x 凶戦士ブレイズ・クロー
4 x 一撃奪取 トップギア
4 x 轟速 ザ・レッド
2 x 破壊者 シュトルム
4 x 轟く侵略 レッドゾーン
4 x 冒険妖精ポレゴン
4 x 式神シシマイ
2 x 青銅の鎧
4 x 雪精 ホルデガンス
4 x 進化の化身
4 x 大神秘イダ
【ヘブンズ・ゲート】
ただでさえトリガーが多いRevのフィールドに、《奇跡の精霊ミルザム》擁する「ヘブンズ・ゲート」が舞い降りてしまいました。
《音感の精霊 エメラルーダ》という起爆剤こそありませんが、殆どシールドを破り切る以外に勝ち筋のないこのフィールドにおいて、ウルトラシールド・プラスが作り上げる壁はあまりにも厚く、そして高い。
《ヘブンズ・ゲート》から繰り出すブロッカーとしては、殆どのリストに《奇跡の精霊ミルザム》《五極 ギャツビー》が採られておりました。
共にCipでアドバンテージを稼ぐカードですから、このアーキタイプと対峙した際には積極的にバトルゾーンに出てくるカードとなるでしょう。
また下で紹介するレシピには採られておりませんが、《ヘブンズ・ゲート》に併せたフィニッシャーとして、《時間龍 ロッキンスター》《時の革命 ミラダンテ》《超九極 チュートピア》といった光の進化クリーチャーも多く採られておりました。
このアーキタイプ、《ヘブンズ・ゲート》だけに警戒すればいい、というわけでもなさそうです。
「白青ヘブンズ・ゲート」
プレイヤー:ナツ
成績:Top16
4 x 魔法の玉 タルー
2 x 真実の名 バウライオン
4 x 奇跡の精霊ミルザム
3 x 五極 ギャツビー
4 x 閃光の守護者ホーリー
4 x ヘブンズ・ゲート
4 x 終末の時計 ザ・クロック
4 x サイバー・I・チョイス
4 x エナジー・ライト
3 x サイバー・ブック
4 x 地獄門デス・ゲート
【白革命】
《時の革命 ミラダンテ》を筆頭に、光の進化クリーチャーをフィニッシャーに構えるアーキタイプ。
全体で5名の使用に留まったにも関わらず、そのうち4名をTop16入りさせた実力には驚くばかり。
Revの光文明は《雷鳴の守護者ミスト・リエス》《知識の玉 ロンロン》《指令の精霊龍 コマンデュオ》といった、横への展開をサポートするカードに恵まれているので、展開力でゲームを制することを目指す構築が多いように見受けられました。
また、当然光の進化クリーチャーを採る枠が「ヘブンズ・ゲート」よりも用意しやすいので、構築に自由度が高いのもミソか。
全てのリストに入っていた《ミラダンテ》を始め、必要に応じて《革命天王 ミラクルスター》《聖霊龍王 スタルリード》等の強力な光の進化をすんなりと採用しやすいので、色んな型を作れそうです。
これから研究が進むにつれてどんな構築が上がってくるのか、非常に興味深いグループですね。
「白単革命」
プレイヤー:ヨーカン
成績:Top8
4 x 時の玉 ミラク
4 x 聖歌の翼 アンドロム
4 x 信頼の玉 ララァ
4 x 超過の翼 デネブモンゴ
1 x 雷鳴の守護者ミスト・リエス
4 x 真紅の精霊龍 レッドローズ
2 x 知識の玉 ロンロン
4 x 指令の精霊龍 コマンデュオ
1 x 精霊龍 ライトデュエル
4 x 閃光の守護者ホーリー
2 x 革命天王 ミラクルスター
2 x 時の革命 ミラダンテ
2 x フリーズ・チャージャー
2 x 聖歌の聖堂ゾディアック
【緑侵略】
革命編第2弾リリースと共に殿堂レギュの舞台でブレイクした「緑単ベアフガン」、それに近いものをRevの舞台でも構築することが出来ました。
《お目覚めメイ様》《エボリューション・エッグ》《密林の総督ハックル・キリンソーヤ》といったパーツこそ欠けているものの、それ以外のパーツは殆ど揃っているおかげで、殿堂レギュの構築に負けない攻撃を振るうことが出来ます。
空いている枠にはトリガーメタとして《式神シシマイ》を採るのがメジャーな模様で、このカードが退かせずやられてしまう、なんてケースをちらほら見掛けられました。
また、今回は勝ち上がっておりませんが、《獣軍隊 シュパック》や《ジラホン軍曹》等を採るリストもありました。
今後は「”抜けたパーツの補充枠”をどう運用するか」の議論が白熱しそうであります。
「緑単ベアフガン」
プレイヤー:しょうがパン
成績:準優勝
4 x 閃光の守護者ホーリー
4 x スナイプ・モスキート
4 x 冒険妖精ポレゴン
1 x 一撃奪取 ケラサス
3 x 式神シシマイ
1 x 青銅の鎧
3 x 雪精 ジャーベル
4 x 獣軍隊 ベアッサー
2 x 大神秘イダ
2 x 獣軍隊 ランボンバー
4 x 超獣軍隊 ベアフガン
4 x 進化設計図
1 x 父なる大地
3 x 古龍遺跡エウル=ブッカ
【青侵略】
惜しくも予選を抜けることが出来なかったアーキタイプですが、決して侮ってはなりません。
豊富な手札補充から侵略を投げ続けるワケですが、特筆すべきはアンブロッカブルアタッカー及びブロッカー対策の多さ。
Rev環境は特に光と闇に優秀なブロッカーが多く、それが並ぶ展開が多くなることが予想されるのですが、このアーキタイプが擁するアタッカー達はそれらをすり抜けて相手プレイヤーに打点を通して行きます。
特に強烈なのが《超奇天裂 マスターG》、アンブロッカブルかつ除去耐性持ちである為、これがどうにもならずに負け、というゲームを多々見掛けました。
《終末の時計 ザ・クロック》《サイバー・I・チョイス》等のトリガーも採りやすく、デッキとしてのスペックは決して低くはありません。
これから環境が回るにつれ、勢力が大きくなっていくことが十分期待出来るアーキタイプであると言えるでしょう。
「青単侵略」
プレイヤー:チョイヤ
成績:予選敗退
3 x 閃光の守護者ホーリー
4 x 一撃奪取 マイパッド
4 x 終末の時計 ザ・クロック
4 x 奇天烈 ベガス
4 x 機術士 ゾローメ
4 x 奇天烈 チャンG
2 x アクア・サーファー
4 x サイバー・I・チョイス
3 x 革命龍程式 シリンダ
4 x 超奇天烈 ベガスダラー
4 x 超奇天烈 マスターG
以上、今回確認出来た主なアーキタイプをご紹介致しました。
この他にも《アクア警備員 ラスト》《禁術のカルマ カレイコ》のコンボを擁するビートダウンや、《革命龍 ドラッケン》を核としたドラゴンビート等、Rev環境ならではのアイデアを確認しております。
今回は調整期間が短い中で開催された試合でもありますので、これからどんどん研究がされ、次々に新しいアーキタイプが開発されることでしょう――本記事は、そのスタートラインの結果をご紹介させて頂きました。
待ちに待ったブロック構築戦、遂にシーズン開幕です。
年に1度のフィールドを大いに研究し、大いに堪能し、そして大いに争いましょう!