【第10回DM静岡CS】メタゲーム・ブレイクダウン

 TeamDM静岡CS主宰のThunders36です。
 2012年8月に第1回大会を開催してから5年の歳月が経ち、おかげさまでDM静岡CSは節目となる第10回大会を迎えました。
 これまでメインイベントに動員した選手の人数は3,116名、そしてこの日も229名の選手にお集まり頂き、その数字は3,345名となりました。DM静岡CSは、選手の皆様の途方もないお力添えによって支えられてきたという事実を、この数字がはっきりと示しております。多大なるご愛顧、本当に有難う御座います。

 さて、そんな”記念大会”が開催された2017年8月27日(日)。クロニクル・レガシー・デッキがリリースされた後すぐ迎えた夏季休暇のCSラッシュも大部分が終わり、いよいよ夏の終わりを迎えようかというこの日。
 静岡の舞台に集結した229名の選手達は、頂点を目指すべくどのようなデッキを選択したのでしょうか。夏が終わってしまう前に、一緒にデッキリストの海原へダイブしましょう。

 

■メタゲーム・ブレイクダウン

 夏のCSラッシュを経て成熟し切ったかと思われた殿堂レギュレーションのメタゲームでしたが…この日広がっていたのは非常に混沌としたフィールドでした。

 シェア率15%を上回るアーキタイプがなく、最高が「NEXT」の約13.5%、次いで「バスター」の約13.1%。その代わりにアーキタイプは種類豊富で、使用者が10名を上回るアーキタイプは9種類と多め。
 ちなみにこの9種のうち、実に6種のアーキタイプがアグレッシブルに攻撃するデッキです。群雄割拠かつそれぞれがアグレッシブルな傾向にある、非常に健全な環境と言えるでしょう。

 今回は全体の使用者数の右に、今大会のプレーオフ進出ボーダーとなった7勝以上の使用者数、そして更に8勝以上の使用者数を表示してみました。
 パッと見てすぐ目を引かれるのが「バスター」の数値でしょう。7勝以上した20名の選手のうち5名、8勝以上した5名の選手のうち3名がこのアーキタイプを使用しており、このアーキタイプがこの日の勝ち組であったことをこれでもかというくらいに証明しています。
 また、「その他」に分類されている「カウンターバイケン」の数値も目を見張るものがあります。たった4名でスイスラウンドに乗り込んだこのアーキタイプ、なんと2名が7勝以上を上げ、うち1名がプレーオフ進出を果たしたのです。彗星の如く現れたこのアーキタイプ、今後の躍進が期待されます。

 勝てたデッキがあれば、勝てなかったデッキもある――今回、「レッドゾーン」と「ハンデス」は共に多くの使用者を擁しましたが、惜しくも使用者の誰一人として、プレーオフ進出ボーダーとなる7勝に到達することは叶いませんでした。
 ただ、全く勝てなかった訳では御座いません。すぐ下の6勝ラインにはこのアーキタイプの使用者が名を連ねており、使用者数に恥じないポテンシャルがあることをアピールしております。それについては、次項のアーキタイプ解説で綴るとしましょう。
 また、夏のCSラッシュ開幕時から好成績を収め高い支持を得ていた「ルネッサンス」が、この日は大きく後退。使用者数5名、7勝ラインに届かずという結果は、このアーキタイプを愛用している選手からすると衝撃的なものだったのではないでしょうか。今のメタゲームの回転がどれだけ速いか、それがアーキタイプにどれだけの影響を及ぼすか、その恐ろしさが顕著に出てしまった一例ではないかと思います。

 ところでこの群雄割拠のカオスなフィールド、色々なデッキに入っているのを見掛けたカード達が居ます。
 それは《音精 ラフルル》と《単騎連射 マグナム》。最早メタカードどころかフィニッシャーレベルの拘束力を誇るこの2枚は、「バスター」「レッドゾーン」「”罰怒”ブランド」といったアグレッシブルなデッキによく採られておりました。もしかしたら、スイスラウンドで見掛けなかったなんて人は居なかったなんてレベルなのではないでしょうか。
 勿論、メタカードと言えばこの2枚だけではなりません。《洗脳 センノー》《制御の翼 オリオティス》《異端流し オニカマス》《ウソと盗みのエンターテイナー》等々、今大会では多くのメタクリーチャー達が活躍していました。S・トリガーや各種コスト踏み倒しが強力になる一方の現代DM、如何に相手の踏み倒しを封じるかが勝利への鍵か。

 

 

 

■各アーキタイプ解説

【NEXT】

 このアーキタイプのキルターンと恐ろしい程早めていた呪文…《スクランブル・チェンジ》を制限されても尚、圧倒的デッキパワーでメタゲームの最上位に君臨するモンスターデッキ。
 殿堂前とリストも戦術も殆ど変わらず、《メンデルス・ゾーン》《フェアリーの火の子祭》といったマナブーストからドラグナーを叩きつけ続けます。《リュウセイ・ジ・アース》《蒼き団長 ドギラゴン剣》のパッケージも健在。

 《スクランブル・チェンジ》が1枚制限となった後、抜けた枠に何を採るかというのがこのアーキタイプの抱えた問題でした。当初はドラゴンを早く着地させることを安定させる為《龍秘陣 ジャックポット・エントリー》を採るアイディアが支持を集めましたが、メタゲームが推移していくうちにその枠は《光牙忍ハヤブサマル》や《爆殺!! 覇悪怒楽苦》、《ハイエイタス・デパーチャ》といった守りのカードが収まっていきました。やはりそれだけ環境が高速化しているということでしょうか。


るの選手 - 「赤緑NEXT」
第10回DM静岡CS 17位(7-2) / 殿堂レギュレーション(2017.08.27)
DMvaultハッシュ:f84335177a9545f61bfa58df8ddf1327

-メインデッキ(40)-
1 x フェアリー・ギフト
4 x メンデルスゾーン
1 x スクランブル・チェンジ
4 x フェアリーの火の子祭
1 x ハイエイタス・デパーチャ
3 x 無双竜鬼ミツルギブースト
1 x メガ・マナロック・ドラゴン
4 x リュウセイ・ジ・アース
4 x 超戦龍覇 モルトNEXT
3 x 次元龍覇 グレンモルト「覇」
3 x 永遠のリュウセイ・カイザー
3 x 伝説のレジェンド ドギラゴン
4 x 熱血龍 バトクロス・バトル
4 x 蒼き団長 ドギラゴン剣

-最終禁断フィールド(1)-
1 x FORBIDDEN STAR ~世界最後の日~/終焉の禁断 ドルマゲドンX

-超次元ゾーン(8)-
1 x 革命槍 ジャンヌ・ミゼル/聖槍の精霊龍 ダルク・アン・シエル
1 x 爆熱剣 バトライ刃/爆熱天守 バトライ閣/爆熱DX バトライ武神
1 x 銀河大剣 ガイハート/熱血星龍 ガイギンガ
1 x 真聖教会 エンドレス・へヴン/真・天命王 ネバーエンド
1 x 闘将銀河城 ハートバーン/超戦覇龍 ガイNEXT
1 x 覇闘将龍剣 ガイオウバーン/勝利の覇闘 ガイラオウ
1 x 恐龍界樹 ジュダイオウ/恐・古代王 サウザールピオ
1 x 無敵王剣 ギガハート/最強熱血 オウギンガ


おでんでん選手 - 「赤緑NEXT(覇悪怒楽苦)」
第10回DM静岡CS 28位(6-3) / 殿堂レギュレーション(2017.08.27)
DMvaultハッシュ:50a8534fa9ec576e119eac6266df262d

-メインデッキ(40)-
1 x フェアリー・ギフト
4 x メンデルスゾーン
1 x スクランブル・チェンジ
4 x フェアリーの火の子祭
2 x 無双竜鬼ミツルギブースト
1 x メガ・マナロック・ドラゴン
4 x リュウセイ・ジ・アース
4 x 超戦龍覇 モルトNEXT
3 x 次元龍覇 グレンモルト「覇」
2 x 永遠のリュウセイ・カイザー
3 x 伝説のレジェンド ドギラゴン
4 x 熱血龍 バトクロス・バトル
4 x 蒼き団長 ドギラゴン剣
3 x 爆殺!! 覇悪怒楽苦

-最終禁断フィールド(1)-
1 x FORBIDDEN STAR ~世界最後の日~/終焉の禁断 ドルマゲドンX

-超次元ゾーン(8)-
1 x 熱血剣 グリージーホーン/熱血龍 リトルビッグホーン
1 x 爆熱剣 バトライ刃/爆熱天守 バトライ閣/爆熱DX バトライ武神
1 x 銀河大剣 ガイハート/熱血星龍 ガイギンガ
1 x 真聖教会 エンドレス・へヴン/真・天命王 ネバーエンド
1 x 闘将銀河城 ハートバーン/超戦覇龍 ガイNEXT
1 x 覇闘将龍剣 ガイオウバーン/勝利の覇闘 ガイラオウ
1 x 恐龍界樹 ジュダイオウ/恐・古代王 サウザールピオ
1 x 無敵王剣 ギガハート/最強熱血 オウギンガ


 

 

【バスター】

 春の殿堂でメタゲームの頂点から退いた絶対王者、晩夏に再びその頂点に舞い戻る。
 使用者数全体2位(30名)。7勝以上を5名、Top8に3名輩出は圧巻の数字。誰も文句を言えない成績を引っ提げ、この大舞台で完全復活を遂げました。

 元より、「バスター」はこのCSラッシュで好成績を収め続けておりました。アーキタイプ内で2番目の人気を誇る「赤緑霊峰型」が8月中旬より戦果を上げ始め、一定の注目を集めていたのです。
 しかし、今回一番の支持と戦果を獲得したのは青黒赤の3色で構成された「多色武装型」でした。
 現環境におけるシェア率の高いデッキ…「バスター」や「レッドゾーン」といえばハンデスが良く刺さるというのが通説ですが、このタイプは軽量メガハンデス《裏切りの魔狼月下城》を搭載。
 防御面も非常に優れ、入賞したリストには《Dの博才 サイバーダイス・ベガス》《テック団の波壊Go!》が4枚ずつ採られていました。「バスター」「レッドゾーン」といえば《伝説の禁断 ドキンダムX》を採っていることが非常に多いので、このパッケージは非常に強力。実際に本番でも、《波壊Go!》で封印を吹き飛ばされた《ドキンダムX》に《超次元ガロウズ・ホール》を合わせられてゲームセット、なんて場面を何度も目撃しました。


パタ@いっせー選手 - 「青黒赤バスター」
第10回DM静岡CS 準優勝 / 殿堂レギュレーション(2017.08.27)
DMvaultハッシュ:94d35a61c8f52d795e0bc8ae0db03b45

-メインデッキ(40)-
1 x 禁断~封印されしX~/伝説の禁断 ドキンダムX
4 x 裏切りの魔狼月下城
1 x 光牙忍ハヤブサマル
1 x 単騎連射 マグナム
4 x リロード・チャージャー
2 x ウソと盗みのエンターテイナー
1 x 絶叫の悪魔龍 イーヴィル・ヒート
2 x 音精 ラフルル
2 x 超次元リバイヴ・ホール
4 x Dの博才 サイバーダイス・ベガス
2 x 勝利のアパッチ・ウララー
3 x Mの悪魔龍 リンネビーナス
3 x 超次元ガロウズ・ホール
4 x テック団の波壊Go!
2 x メガ・マグマ・ドラゴン
4 x 蒼き団長 ドギラゴン剣

-超次元ゾーン(8)-
1 x 勝利のプリンプリン/唯我独尊ガイアール・オレドラゴン
1 x 勝利のリュウセイ・カイザー/唯我独尊ガイアール・オレドラゴン
1 x 時空の凶兵ブラック・ガンヴィート/凶刃の覚醒者ダークネス・ガンヴィート
1 x 勝利のガイアール・カイザー/唯我独尊ガイアール・オレドラゴン
1 x 紅蓮の怒 鬼流院 刃/バンカラ大親分 メンチ斬ルゾウ
1 x アクア・アタック〈BAGOOON・パンツァー〉/弩級合身!ジェット・カスケード・アタック
1 x 時空の指令 コンボイ・トレーラー/司令官の覚醒者 コンボイ
1 x 激沸騰!オンセン・ガロウズ/絶対絶命ガロウズ・ゴクドラゴン


 

 今年に入ってブレイクしたタイプが高い支持を得た中、去年ブレイクした「黒赤(準赤単)型」が使用者数たった3名ながらも、うち1名をプレーオフへと輩出。
 《スクランブル・チェンジ》《メガ・マナロック・ドラゴン》という攻撃の2枚看板を制限されたこのタイプなのですが、なんとそこに《勇鬼 ヒャクバイザー》《ガイアール Re:》といった6コストのスピードアタッカードラゴンを投入し復活。
 無制限時程の爆発力と支配力はないものの、《ボルシャック・ドギラゴン》《革命の鉄拳》のパッケージをバックに、ドラゴン軍団で相手の胸倉へ強襲します。


マイケル選手 - 「黒赤バスター」
第10回DM静岡CS Top8 / 殿堂レギュレーション(2017.08.27)
DMvaultハッシュ:b01536970121a3bfb1406cf79771fe1c

-メインデッキ(40)-
1 x 禁断~封印されしX~/伝説の禁断 ドキンダムX
4 x 龍友伝承 コッコ・ゲット
1 x 百鬼ヤコウ
1 x スクランブル・チェンジ
3 x 革命の鉄拳
4 x ウソと盗みのエンターテイナー
1 x 熱血龍 バクアドルガン
1 x 絶叫の悪魔龍 イーヴィル・ヒート
1 x 音精 ラフルル
3 x 勇鬼 ヒャクバイザー
1 x メガ・マナロック・ドラゴン
2 x ガイアール Re:
4 x 勝利のアパッチ・ウララー
2 x 第三種 ベロリンガー
4 x ボルシャック・ドギラゴン
3 x メガ・マグマ・ドラゴン
4 x 蒼き団長 ドギラゴン剣

-超次元ゾーン(8)-
1 x シルバー・ヴォルグ/撃墜王ガイアール・キラードラゴン
1 x 勝利のプリンプリン/唯我独尊ガイアール・オレドラゴン
1 x 勝利のリュウセイ・カイザー/唯我独尊ガイアール・オレドラゴン
1 x 勝利のガイアール・カイザー/唯我独尊ガイアール・オレドラゴン
1 x アクア・アタック〈BAGOOON・パンツァー〉/弩級合身!ジェット・カスケード・アタック
1 x 紅蓮の怒 鬼流院 刃/バンカラ大親分 メンチ斬ルゾウ
1 x 時空の指令 コンボイ・トレーラー/司令官の覚醒者 コンボイ
1 x ガイアール・カイザー/激竜王ガイアール・オウドラゴン


 

 

【レッドゾーン】

 「NEXT」が多いなら「レッドゾーン」も流行る。この流れは春にも見た記憶がありますが、今夏は春ほどの戦果を上げられず。しかしながら、「NEXT」「バスター」に迫る使用者を獲得し、6勝ラインにも数名を輩出した実力は確かなもの。

 アーキタイプ内で圧倒的な人気を誇ったのは青赤の2色構成でした。踏み倒しメタかつ、アンタッチャブルアタッカーと役割だらけの”異端児”《異端流し オニカマス》を自然に採れる構成なのが売り。ビートダウンの天敵である《Dの博才 サイバーダイス・ベガス》や《恐龍界樹 ジュダイオウ》をクリア出来る《龍脈術 落城の計》を採っているおかげもあり、このアーキタイプの中では比較的柔軟なプランニングが出来るのも人気の秘訣か。
 環境に合わせて《封魔ゴーゴンシャック》や《奇天烈 シャッフ》といったメタクリーチャーも採ることが出来るこのカラーリング、これからも柔軟にリストを変え環境に残っていきそうです。


EVACCANEER選手 - 「青赤レッドゾーン」
第10回DM静岡CS 48位(6-3) / 殿堂レギュレーション(2017.08.27)
DMvaultハッシュ:d2e2c8ad49ae306032bcab08b8a35406

-メインデッキ(40)-
1 x 禁断~封印されしX~/伝説の禁断 ドキンダムX
4 x 異端流し オニカマス
4 x 一撃奪取 トップギア
4 x 終末の時計 ザ・クロック
2 x 単騎連射 マグナム
4 x 龍脈術 落城の計
4 x 轟速 ザ・レッド
4 x 轟速 ザ・ゼット
3 x 轟速 ザ・マッハ
4 x 熱き侵略 レッドゾーンZ
4 x 轟く侵略 レッドゾーン
2 x 禁断の轟速 レッドゾーンX

-超次元ゾーン(8)-
1 x 勝利のプリンプリン/唯我独尊ガイアール・オレドラゴン
1 x ヴォルグ・サンダー/雷獣ヴォルグ・ティーガー
1 x 勝利のリュウセイ・カイザー/唯我独尊ガイアール・オレドラゴン
1 x 時空の凶兵ブラック・ガンヴィート/凶刃の覚醒者ダークネス・ガンヴィート
1 x 勝利のガイアール・カイザー/唯我独尊ガイアール・オレドラゴン
1 x 紅蓮の怒 鬼流院 刃/バンカラ大親分 メンチ斬ルゾウ
1 x アクア・アタック〈BAGOOON・パンツァー〉/弩級合身!ジェット・カスケード・アタック
1 x 時空の指令 コンボイ・トレーラー/司令官の覚醒者 コンボイ


 

 使用者数は稼げなかったものの、素晴らしい結果を残したのが「赤単」構成のリスト。正確には赤単に《洗脳 センノー》と《終末の時計 ザ・クロック》を挿したものなのですが、このリストを使用した選手3名全員が6勝ラインに到達したというのです。
 「レッドゾーン」の主要パーツをしっかり厚く採り、そこに必要最低限のメタクリーチャーとS・トリガーを肉付けした非常にシンプルなリストですが、《轟速 ザ・マッハ》の4投、侵略クリーチャーの13投など、従来の「レッドゾーン」の構築よりもメインウエポンの弾数が多いおかげで破壊力満点。
 色事故に悩まされることもないでしょうし、長いスイスラウンドを戦うのに最適なビルディングであったと言えるのではないでしょうか。


さーふぇす選手 - 「赤単レッドゾーン」
第10回DM静岡CS 30位(6-3) / 殿堂レギュレーション(2017.08.27)
DMvaultハッシュ:ea3252cd6f80d4a99ced030ea0d8da55

-メインデッキ(40)-
1 x 禁断~封印されしX~/伝説の禁断 ドキンダムX
4 x 一撃奪取 トップギア
4 x 洗脳センノー
4 x 終末の時計 ザ・クロック
4 x 轟速 ザ・レッド
4 x 轟速 ザ・ゼット
4 x 轟速 ザ・マッハ
3 x 超音速 ターボ3
4 x 熱き侵略 レッドゾーンZ
4 x 轟く侵略 レッドゾーン
4 x 爆殺!! 覇悪怒楽苦

-超次元ゾーン(8)-
1 x ハイドラ・ギルザウルス/死海竜ガロウズ・デビルドラゴン
1 x ブーストグレンオー/激竜王ガイアール・オウドラゴン
1 x 流星のフォーエバー・カイザー/星龍王ガイアール・リュウセイドラゴン
1 x 勝利のリュウセイ・カイザー/唯我独尊ガイアール・オレドラゴン
1 x レッド・ABYTHEN・カイザー/シャチホコ・GOLDEN・ドラゴン
1 x 不死身のブーストグレンオー/爆裂ダッシュ!グレンセーバー政
1 x 勝利のガイアール・カイザー/唯我独尊ガイアール・オレドラゴン
1 x 時空の指令 コンボイ・トレーラー/司令官の覚醒者 コンボイ


 

 

【ビッグマナ】

 相変わらず多様なサブタイプと、高い支持を誇るアーキタイプ。
 どうしても呪文メインのリストになりやすく、《タイム3 シド》擁する「ルネッサンス」が苦手なアーキタイプなのですが…冒頭で綴った通り、今大会はその「ルネッサンス」が大後退。もしかしたら、このアーキタイプを選んだ選手達は、このことを読んでいたのかも知れません。

 本来ならば使用者数の多い順にご紹介していくところでありますが、今回ばかりはそんなことを言っている場合ではありません。新チャンピオン・こっちゃー選手が使用し大きな話題を呼んだ「5cランデス」から綴らせて頂きましょう。

 ”ランデス”と聞くと、毎ターンランデス呪文を連打する「サイクリカランデス」みたいなものを想像されるかもしれませんが、このデッキはあれほど連打するだけのランデス呪文は入っておりません。代わりに、最近の「ビッグマナ」で良く採られるようになった多色武装の呪文…《裏切りの魔狼月下城》や、《テック団の波壊Go!》《ハムカツ団の爆砕Go!》といった強力な除去呪文が厚く採用されており、”ランデス”という割にボードコントロールに非常に長けたリストとなっております。
 勿論、一度標準が相手のマナゾーンに向けば《時の秘術師 ミラクルスター》によって何度も何度もランデス呪文が詠唱されます。9年の時を超えメタゲームに君臨した最終兵器《ラスト・バイオレンス》の詠唱が繰り返されるようになったらほぼゲームセット。この呪文、ランデスなのに自身のシールドを増やすわ、山札から《怒流牙 サイゾウミスト》をサーチしてくるわ…。
 5cだけに、リストの自由度が高そうなのも魅力的ですね。古より呼び覚まされたこのデッキ、これから暫くCS会場で見掛けることになるかも?


こっちゃー選手 - 「5cランデス」
第10回DM静岡CS 優勝 / 殿堂レギュレーション(2017.08.27)
DMvaultハッシュ:1c471da4ed423438ce38cdf206faa595

-メインデッキ(40)-
4 x 裏切りの魔狼月下城
4 x フェアリー・ミラクル
4 x 獅子王の遺跡
1 x 超次元ホワイトグリーン・ホール
4 x 焦土と開拓の天変
3 x Dの博才 サイバーダイス・ベガス
1 x 超次元ガロウズ・ホール
2 x ハムカツ団の爆砕Go!
3 x 時の秘術師 ミラクルスター
3 x 怒流牙 サイゾウミスト
4 x テック団の波壊Go!
2 x 超次元ガード・ホール
1 x 英知と追撃の宝剣
2 x 悠久を統べる者 フォーエバー・プリンセス
2 x ラスト・バイオレンス

-超次元ゾーン(8)-
2 x 勝利のプリンプリン/唯我独尊ガイアール・オレドラゴン
1 x ヴォルグ・サンダー/雷獣ヴォルグ・ティーガー
1 x 勝利のリュウセイ・カイザー/唯我独尊ガイアール・オレドラゴン
1 x 勝利のガイアール・カイザー/唯我独尊ガイアール・オレドラゴン
1 x 時空の凶兵ブラック・ガンヴィート/凶刃の覚醒者ダークネス・ガンヴィート
1 x 時空の支配者ディアボロスZ/最凶の覚醒者デビル・ディアボロスZ
1 x 超時空ストームG・XX/超覚醒ラスト・ストームXX


 

 「5cランデス」もそうでしたが、アーキタイプ内の使用者数1位となった「5cジョリー」も多色武装を軸にビルディングされています。「青黒赤バスター」でも綴りましたが、やはり《裏切り魔狼月下城》が良く刺さる環境である、という選手達の意識が伝わって参ります。
 今回フィーチャーするリストは、ジョニーフィニッシュと相性が良く、かつ《終焉の禁断 ドルマゲドンX》の四肢を1枚で吹き飛ばせる多色武装呪文《謎帥の艦隊》を4投しています。それに合わせたかのように、本来《テック団の波壊Go!》が採られていそうな枠に《ゴースト・パイレーツ》が納まっていたりとアイディアが光ります。


Michael選手 - 「5cジョリー」
第10回DM静岡CS 15位(7-2) / 殿堂レギュレーション(2017.08.27)
DMvaultハッシュ:8ef91b9a97bf4bfe3cc2c39266168c24

-メインデッキ(40)-
3 x 裏切りの魔狼月下城
4 x 謎帥の艦隊
4 x 獅子王の遺跡
3 x フェアリー・シャワー
1 x 超次元ホワイトグリーン・ホール
3 x 月の死神ベル・ヘル・デ・スカル
4 x ハムカツ団の爆砕Go!
3 x 大革命のD ワイルド・サファリ・チャンネル
2 x 時の秘術師 ミラクルスター
1 x 族長の魂友 ワチャゴナ
1 x 悠久を統べる者 フォーエバー・プリンセス
2 x 支配のオラクルジュエル
4 x ゴースト・パイレーツ
1 x ドキンダム・アポカリプス
3 x ジョリー・ザ・ジョニー Joe
1 x 「修羅」の頂 VAN・ベートーベン

-超次元ゾーン(8)-
1 x 時空の英雄アンタッチャブル/変幻の覚醒者アンタッチャブル・パワード
1 x アルプスの使徒メリーアン/豪遊!セイント・シャン・メリー
1 x 時空の踊り子マティーニ/舞姫の覚醒者ユリア・マティーナ
1 x イオの伝道師ガガ・パックン/貪欲バリバリ・パックンガー
1 x サンダー・ティーガー/雷獣ヴォルグ・ティーガー
1 x ブーストグレンオー/激竜王ガイアール・オウドラゴン
2 x 勝利のプリンプリン/唯我独尊ガイアール・オレドラゴン


 

 

【グラスパー】

 散々猛威を振るった緑単ループ、まさかのニューフェイス登場です。

 「ゴエモンキーループ」のような異常な速度は誇らないものの、安定してマナを積み重ねていける基盤を誇るのが魅力。流石にデッキのほぼ半数がマナブースト、かつ《トレジャー・マップ》を4枚搭載しているだけのことはあります。

 ビートダウンが多い環境、《革命目 ギョギョウ》が非常に刺さります。マナブーストから立てる、若しくは相手の攻撃をトリガーで受けた返しに革命2から立てることで、相手の攻め手をシャットアウト。ミラーマッチでも重要になってくるこのカード、3枚目を採るリストが非常に多かったです。
 なお、最近ではこの《ギョギョウ》がドラゴンであることを利用し、《百族の王 プチョヘンザ》に革命チェンジさせる構築がトレンドな模様――実は見た目より全然堅い、無暗に飛び込んだらいけない類のアーキタイプです。ビートダウンユーザーの皆様、対面した際は何卒ご注意を。


ひまたん選手 - 「緑単グラスパー」
第10回DM静岡CS 10位(7-2) / 殿堂レギュレーション(2017.08.27)
DMvaultハッシュ:9246e9942210dcd1fe3e7cf7606c893e

-メインデッキ(40)-
1 x フェアリー・ギフト
4 x トレジャー・マップ
4 x 霞み妖精ジャスミン
4 x 桜風妖精ステップル
1 x 霊騎ラグマール
2 x 掘師の銀
1 x 社の死神 再誕の祈
4 x 剛撃古龍 テラネスク
3 x 革命目 ギョギョウ
4 x コクーン・マニューバ
4 x グレート・グラスパー
2 x 恐・龍覇 サソリスレイジ
2 x 百族の長 プチョヘンザ
4 x 連鎖類超連鎖目 チェインレックス

-超次元ゾーン(8)-
1 x 無敵剣 プロト・ギガハート/最強龍 オウギンガ・ゼロ
1 x 卵殻塊 ジュラピル/生誕神秘 ル=ピラッジュ/成長類石塊目 ジュランクルーガ
1 x 龍魂教会 ホワイティ/極真龍魂 オール・オーバー・ザ・ワールド
1 x 龍芭扇 ファンパイ/龍脈空船 トンナンシャーペ/亜空艦 ダイスーシドラ
1 x 龍魂城閣 レッドゥル/極真龍魂 オール・オーバー・ザ・ワールド
1 x 始原塊 ジュダイナ/古代王 ザウルピオ
1 x 邪帝斧 ボアロアックス/邪帝遺跡 ボアロパゴス/我臥牙 ヴェロキボアロス
1 x 恐龍界樹 ジュダイオウ/恐・古代王 サウザールピオ


 

 

【ハンデス】

 「バスター」「レッドゾーン」と得意なアーキタイプが大きなシェアを獲得したものの、入賞ラインにあと1歩届かず。得意どころ以外とのマッチアップにやや難があったか。

 「ハンデス」と言えば青黒を基盤に、白を足すか否かで意見が分かれがちでしたが、今シーズンは殆どのプレイヤーが白を足すことなく、青黒の2色のみでメインデッキをビルディングしております。
 その青黒も、殆どのリストが《異端流し オニカマス》《S級侵略 デッドゾーン》を厚く採っており、ボードコントロールやシールドを叩くプランを太くしてあります。
 守りの部分では、《テック団の波壊Go!》を採ったリストが多かったです。これは「ジョーカーズ」等のようなウィニーメタの意味合いもあるでしょうが、《伝説の禁断 ドキンダムX》を採ったリストが多いという読みもあったのではないでしょうか。S・トリガー若しくは《Dの博才 サイバーダイス・ベガス》のDスイッチで《波壊Go!》を唱え《ドキンダムX》の封印を吹き飛ばし、返しに《超次元ガロウズ・ホール》等の除去を合わせる…最早定番と化した《ドキンダムX》の片付け方ですね。


朝比奈ことゆりちゃん選手 - 「青黒ハンデス」
第10回DM静岡CS 36位(6-3) / 殿堂レギュレーション(2017.08.27)
DMvaultハッシュ:f5bc241df96d8af1a6643facfb40169c

-メインデッキ(40)-
3 x 異端流し オニカマス
4 x 特攻人形ジェニー
2 x 学校男
1 x 光牙忍ハヤブサマル
4 x ブレイン・タッチ
4 x 解体人形ジェニー
2 x デモンズ・ライト
3 x 超次元リバイヴ・ホール
4 x Dの博才 サイバーダイス・ベガス
3 x S級不死 デッドゾーン
4 x 超次元ガロウズ・ホール
2 x 龍素記号Sr スペルサイクリカ
2 x テック団の波壊Go!
2 x 復活の祈祷師ザビ・ミラ

-超次元ゾーン(8)-
3 x ヴォルグ・サンダー/雷獣ヴォルグ・ティーガー
1 x 時空の凶兵ブラック・ガンヴィート/凶刃の覚醒者ダークネス・ガンヴィート
2 x 勝利のガイアール・カイザー/唯我独尊ガイアール・オレドラゴン
1 x 激天下!シャチホコ・カイザー/絶対絶命ガロウズ・ゴクドラゴン
1 x 超時空ストームG・XX/超覚醒ラスト・ストームXX


 

 

【”罰怒”ブランド】

 DMRP-02で登場したビートジョッキーの核となるアタッカー《”罰怒”ブランド》。
 ブロック構築戦でのビートジョッキーの爆発力を飛躍的に上げたカードですが、殿堂レギュレーションの舞台では非常にスマートな使われ方をしているのが興味深い。

 冒頭で『《音精 ラフルル》と《単騎連射 マグナム》を使用したアーキタイプが多い』と綴りましたが、まさにここでご紹介する「青赤ブランド」はその2枚をスムーズにプレイすることを実現させたデッキです。
 潤沢なドローソースによって必要なパーツをかき集めながら打点を揃えていき、揃ったところで一気にシュート。特に《プラチナ・ワルスラS》が一度転がり始めると、パーツ集めと打点稼ぎの難易度が一気に下がりますので注意が必要。「ハンデス」なんかは、この《ワルスラ》を早急に除去出来ないと、それだけでゲームセットになってしまいます。
 CSラッシュ開幕時には《海底鬼面城》を採ったリストが話題となりましたが、最近はその枠に《月光電人オボロカゲロウ》を採用するプレイヤーも増えて参りました。《鬼面城》のように手札の枚数こそ増やせませんが、手札の調整が大事なこのデッキにはピッタリ。《ワルスラ》や《ラフルル》の種となれる点も素晴らしいですね。

 ちなみにこのアーキタイプも「ルネッサンス」を苦手としており、それがネックで支持を失っていた時期が存在しました。
 しかしこの日は見事14名(6.1%)の使用者を獲得し、プレーオフにも1名を輩出。「ビッグマナ」を手に取った選手達同様、「ブランド」の使用者達にも「ルネッサンス」は居ない、という認識があったということなのでしょうか。メタゲームを巡る”読み”の攻防がここにも――


都宮選手 - 「青赤ブランド」
第10回DM静岡CS Top8 / 殿堂レギュレーション(2017.08.27)
DMvaultハッシュ:8ba3040ca4ff86f5bc871302d3e1dda6

-メインデッキ(40)-
3 x スチーム・ハエタタキ
1 x エメラル
4 x 月光電人オボロカゲロウ
4 x 異端流し オニカマス
4 x 熱湯グレンニャー
1 x 光牙忍ハヤブサマル
4 x 終末の時計 ザ・クロック
4 x 無重力 ナイン
4 x 単騎連射 マグナム
4 x プラチナ・ワルスラS
3 x 音精 ラフルル
4 x ”罰怒”ブランド

-超次元ゾーン(8)-
1 x 勝利のプリンプリン/唯我独尊ガイアール・オレドラゴン
3 x ヴォルグ・サンダー/雷獣ヴォルグ・ティーガー
1 x 勝利のリュウセイ・カイザー/唯我独尊ガイアール・オレドラゴン
1 x 時空の凶兵ブラック・ガンヴィート/凶刃の覚醒者ダークネス・ガンヴィート
1 x 勝利のガイアール・カイザー/唯我独尊ガイアール・オレドラゴン
1 x 激天下!シャチホコ・カイザー/絶対絶命ガロウズ・ゴクドラゴン


 

 

【ドルマゲドン】

 所謂「デッドゾーン」です。「青黒ハンデス」に《S級侵略 デッドゾーン》が多く採られているので、この記事では混同を防ぐために「ドルマゲドン」と呼ばせて頂きます。

 《爆弾魔 タイガニトロ》によるメガハンデスでゲームをコントロールしたり、ソニック・コマンドで早々から相手のシールドを叩いたりと、ゲーム毎に違う顔を見せるアーキタイプ。
 リストも人によって様々。選択肢の豊富さが魅力な《超次元リバイヴ・ホール》、踏み倒しメタで《ZEROの侵略 ブラックアウト》等の侵略ZERO、ミラーマッチやロングゲームが多くなることを見据えて《Dの暴毒 ヴェノミック・ハザード》、《タイガニトロ》と併せて一撃必殺の《魔天降臨》…。
 今回プレーオフ進出を果たしたプレイヤーのリストには、《ウソと盗みのエンターテイナー》が採られておりました。「ロージアダンテ」の《提督の精霊龍 ボンソワール》対策として採られ始めたこのカードですが、「ロージアダンテ」が後退した今も尚、その踏み倒し妨害能力が光ります。この後ご紹介する「カウンターバイケン」のような《斬隠蒼頭龍バイケン》を採ったアーキタイプも、このカードと《タイガニトロ》の組み合わせには非常に苦しまされたのではないでしょうか。


所謂まっさん選手 - 「黒赤ドルマゲドン」
第10回DM静岡CS Top8 / 殿堂レギュレーション(2017.08.27)
DMvaultハッシュ:b0b0d1574549cfda8bc3358fe522f7c0

-メインデッキ(40)-
3 x 終断α ドルーター
1 x 光牙忍ハヤブサマル
4 x ボーンおどり・チャージャー
4 x リロード・チャージャー
4 x 爆霊魔 タイガニトロ
2 x ウソと盗みのエンターテイナー
3 x 終断γ ドルブロ
4 x 終断δ ドルハカバ
1 x 絶叫の悪魔龍 イーヴィル・ヒート
1 x 復讐 ブラックサイコ
3 x 魔狼月下城の咆哮
4 x S級不死 デッドゾーン
1 x 禁断の轟速 レッドゾーンX
1 x 威牙の幻ハンゾウ
4 x 禁断 V キザム

-最終禁断フィールド(1)-
1 x FORBIDDEN STAR ~世界最後の日~/終焉の禁断 ドルマゲドンX


 

 

【ジョーカーズ】

 DMRP-01リリース以来、メタの荒野を駆け続けてきた主人公デッキ。
 その安定した攻撃力で、9Rに亘るスイスラウンドでも好成績を収めました。

 登場から5ヶ月が経ちますが、そのリストは未だ固定されず、逆にバラエティーに富んだアイディアが次々と試されております。
 今夏のCSラッシュでは《閃光の守護者ホーリー》とセットで《Dの牢閣 メメント守神宮》を採った「タッチ白」のリストが活躍。《ラフルル》《単騎連射》に止められない防御トリガーであり、D2フィールド除去としても運用出来る、”置いておくことが出来るスパーク”。「ジョーカーズ」というアーキタイプの性質上、非ジョーカーズであり有色というのがネックなのですが、それ以上のリターンが期待出来る1枚でした。

 《メメント》以外にも様々なアイディアが存在する「ジョーカーズ」ですが、今回7勝ラインに到達したプレイヤーのリストは非常にシンプルかつソリッド。メインアタッカーを《ワッショイ万太郎》《チョートッQ》の計6枚に絞り、高速環境に合わせるかの如くジョーカーズトリガー《ハクション・マスク》《バイナラドア》《タイム・ストップン》をしっかり10枚搭載。アタッカーを絞った分《破界秘伝 ナッシング・ゼロ》を引き込めるよう、《ヘルコプ太》を1枚採っているのもポイントか。
 長いスイスラウンドを戦うにあたり、怖いのは事故。プレーオフ進出を狙うには、事故発生率を低減し、かつデッキパワーを保つことが求められます。そういった意味では、このご紹介するリストは理想に近いものなのかもしれません。


シュカ選手 - 「ゼロ単ジョーカーズ」
第10回DM静岡CS 11位(7-2) / 殿堂レギュレーション(2017.08.27)
DMvaultハッシュ:5fefd9769963f45be19d20d25a969491

-メインデッキ(40)-
4 x ジョジョジョ・ジョーカーズ
4 x ヤッタレマン
4 x チョコっとハウス
3 x 洗脳センノー
4 x ワッショイ万太郎
4 x ゼロの裏技ニヤリー・ゲット
2 x チョートッQ
2 x ハクション・マスク
1 x ヘルコプ太
4 x タイム・ストップン
4 x 破界秘伝ナッシング・ゼロ
4 x バイナラドア

-超次元ゾーン(8)-
3 x ヴォルグ・サンダー/雷獣ヴォルグ・ティーガー
1 x 時空の凶兵ブラック・ガンヴィート/凶刃の覚醒者ダークネス・ガンヴィート
2 x 勝利のガイアール・カイザー/唯我独尊ガイアール・オレドラゴン
1 x 激天下!シャチホコ・カイザー/絶対絶命ガロウズ・ゴクドラゴン
1 x 超時空ストームG・XX/超覚醒ラスト・ストームXX


 

 

【その他】

 今回は「ルネッサンス」をはじめ、「ロージアダンテ」や「落城」等、少し前までメタゲームの中心に居たアーキタイプがこのグループに犇めいております。と言ってもこれらは都落ちしたわけではありません。このアーキタイプ達が後退したおかげで返り咲いたアーキタイプがあるのですから、そのまた逆も然り。カムバックの刻を期待しましょう。

 さて今回ご紹介するのは、クロニクル・レガシー・デッキにて大幅に強化された種族「シノビ」を駆使したデッキ達です。
 相手の攻撃に《怒流牙 佐助の超人》《斬隠蒼頭龍バイケン》のパッケージを合わせ、《時の法皇 ミラダンテXII》でカウンターすることから「カウンターバイケン」と呼ばれるこのアーキタイプ。使用者4名のうち2名が7勝以上を稼いだモンスターデッキなのですが、流石に出始めということでそれぞれのリストには大きな差があります。
 まずプレーオフに進出し、見事3位入賞を果たしたガジラビュート選手のリストは、潤沢なマナブーストに《古代楽園モアイランド》《「修羅」の頂 VAN・ベートーベン》といったファッティが搭載されており、「ビッグマナ」に近いものとなっております。


ガジラビュート選手 - 「青緑カウンターバイケン」
第10回DM静岡CS 3位 / 殿堂レギュレーション(2017.08.27)
DMvaultハッシュ:439bd4dcc8e67fbdced4bf0167e446b8

-メインデッキ(40)-
4 x フェアリー・ライフ
4 x ピクシー・ライフ
4 x 怒流牙 佐助の超人
2 x ドンドン吸い込むナウ
3 x フェアリー・シャワー
2 x 超次元フェアリー・ホール
4 x Dの博才 サイバーダイス・ベガス
3 x 斬隠蒼頭龍バイケン
3 x 超次元ガロウズ・ホール
4 x テック団の波壊Go!
3 x 時の法皇 ミラダンテXII
1 x 獰猛なる大地
1 x 古代楽園モアイランド
2 x 「修羅」の頂 VAN・ベートーベン

-超次元ゾーン(8)-
1 x 勝利のプリンプリン/唯我独尊ガイアール・オレドラゴン
1 x ヴォルグ・サンダー/雷獣ヴォルグ・ティーガー
1 x タイタンの大地ジオ・ザ・マン/貪欲バリバリ・パックンガー
1 x 魂の大番長「四つ牙」/バンカラ大親分 メンチ斬ルゾウ
1 x 勝利のリュウセイ・カイザー/唯我独尊ガイアール・オレドラゴン
1 x 時空の凶兵ブラック・ガンヴィート/凶刃の覚醒者ダークネス・ガンヴィート
1 x 勝利のガイアール・カイザー/唯我独尊ガイアール・オレドラゴン
1 x アクア・アタック〈BAGOOON・パンツァー〉/弩級合身!ジェット・カスケード・アタック


 

 次に、7勝を上げTop16入りを果たしたφすとーむ選手のリストは殆ど水文明でビルディングされた準青単構築。
 《ミラダンテXII》の起点として《革命龍程式 シリンダ》が採られており、色は違えど「シリンダダンテ」を彷彿とさせるビルディングとなっております。《英雄奥義 スパイラル・ハリケーン》という珍しいアイディアも採用されており、なんだか眺めているだけで昂ってくるようなリストです。
 何にせよ、《佐助の超人》《バイケン》のパッケージが殿堂レギュレーションの舞台でも大いに通用することが証明されました。これらの画期的なアイディアを試さない手はありません。早速試してみようではありませんか。


φすとーむ選手 - 「青緑カウンターバイケン」
第10回DM静岡CS 16位(7-2) / 殿堂レギュレーション(2017.08.27)
DMvaultハッシュ:849b8806a354261b731cbdf05f9ac55c

-メインデッキ(40)-
1 x エメラル
4 x 異端流し オニカマス
4 x 電脳鎧冑アナリス
3 x フェアリー・ライフ
4 x デュエマ・ボーイ ダイキ
1 x ストリーミング・シェイパー
2 x ディメンジョン・ゲート
1 x 五郎丸コミュニケーション
4 x 怒流牙 佐助の超人
4 x 英雄奥義 スパイラル・ハリケーン
4 x 革命龍程式 シリンダ
4 x 斬隠蒼頭龍バイケン
4 x 時の法皇 ミラダンテXII

-超次元ゾーン(8)-
1 x シルバー・ヴォルグ/撃墜王ガイアール・キラードラゴン
3 x ヴォルグ・サンダー/雷獣ヴォルグ・ティーガー
1 x 時空の凶兵ブラック・ガンヴィート/凶刃の覚醒者ダークネス・ガンヴィート
1 x 激天下!シャチホコ・カイザー/絶対絶命ガロウズ・ゴクドラゴン
1 x 勝利のガイアール・カイザー/唯我独尊ガイアール・オレドラゴン
1 x 超時空ストームG・XX/超覚醒ラスト・ストームXX


 

 シノビと言えば、忘れてはならないのが「シノビドルゲーザ」。入賞ラインには届かなかったものの、ひとつ下の6勝ラインに到達。混沌としたフィールドにしっかりと爪痕を残して参りました。

 「シノビドルゲーザ」と聞くと、《威牙の幻ハンゾウ》が無制限だった時代を知るプレイヤーは青黒緑の3色を基盤としたリストを思い浮かべてしまわれるでしょうが、2017年にリバイバルした「シノビドルゲーザ」は白青緑の3色がトレンド。
 今夏登場した多色シノビ《怒流牙 サイゾウミスト》に元祖シノビ《光牙忍ハヤブサマル》、そして最新型《セイント・キャッスル》こと(?)《Dの牢閣 メメント守神宮》が良く採られておりました。
 見事6勝ラインに到達したやま選手のリストには、更なる白い1枚として《音精 ラフルル》が。考えてみれば盤面が水文明を含むクリーチャーだらけになるこのデッキ、攻撃時の不安を解消できるナイスアイディアですね。


やま選手 - 「白青緑シノビドルゲーザ」
第10回DM静岡CS 52位(6-3) / 殿堂レギュレーション(2017.08.27)
DMvaultハッシュ:22ccd88cf6ec39c1d07567f2fa5695f4

-メインデッキ(40)-
3 x デスマッチ・ビートル
4 x 電脳鎧冑アナリス
4 x フェアリー・ライフ
1 x 光牙忍ハヤブサマル
4 x 西南の超人
4 x 怒流牙 佐助の超人
4 x ドンドン吸い込むナウ
3 x Dの牢閣 メメント守神宮
1 x 音精 ラフルル
1 x 斬隠オロチ
3 x 怒流牙 サイゾウミスト
3 x 剛撃戦攻ドルゲーザ
3 x 終の怒流牙 ドルゲユキムラ
2 x 罠の超人


 

 はて、なんだかこの「その他」グループ、いつも青と緑のデッキをご紹介しているような? ――きっと気のせいですね♪

 

 

 

 記念大会を終え、2017年の夏も終わりを迎えました。この夏も数多くの試合が開催され、全国のプレイヤー達がしのぎを削り合い、星の数ほどのデッキが組まれたことでしょう。

 賑わえば賑わう程に加速していくメタゲームの回転に、食らいつき続けるということが如何に大変か。そして、食らいつき続け、そのメタゲームの先頭に到達した際に獲得出来る物の大きさが、我々の心を強く揺さぶり続けます。
 暦の上での夏は終わりを迎えますが、我々の立つフィールドは熱を帯びていく一方です。もう皆様の次なる舞台も決まっていることでしょう。貴方は次、何を手にしますか。どんな方法で頂点を掴みに挑みますか。この記事が、そんな皆様の手掛かりになれば幸いです。
 第10回DM静岡CSにご参加された全ての選手、そして全ての関係者に、最大の感謝と敬意を込めて――

 

 それでは、次の舞台でまたお会いしましょう!
 Thunders#36


カテゴリ:メタゲーム・ブレイクダウン